
こんにちは!コンサルタントのKです。普段は、製造業界や人材業界の企業様に対して、マニュアルの作成・改善プロジェクトを担当しています。
今回のテーマは「マニュアルの定着」です。
組織の運営において、良いマニュアルは必要不可欠な存在です。なぜなら、業務を効率化するとともに業務のブレを防ぎ、一定品質の成果を生み出すための重要な役割を果たしてくれるからです。しかし、ただマニュアルを作成するだけでは意味がありません。現場に定着し、きちんと活用されないと、その価値は半減してしまいます。ぜひ良いマニュアルを作成し、定着させ、組織のパフォーマンスを上げていきましょう!
そこで今回は、マニュアル制作会社の専門的な知見に基づいて、マニュアルを組織内に定着させるためのポイントをご紹介します。
- 目次
1. 業務マニュアルの一般的な課題

業務を効率化し、作業品質を一定に保つために重要な役割を果たす業務マニュアル。その作成と運用には多くの課題があります。まずは、一般的な課題をご紹介します。
●作成面の課題:人員を確保できない
業務マニュアルを作成するためには、その業務についてきちんと理解している必要があります。しかし、業務担当者は自身の業務で忙しいことが多く、「マニュアル作成まで手が回らない…」と困っているお客様をたくさん見てきました。
●運用面の課題:マニュアルを更新できない
業務に関する法律が改正されたり社内の業務ルールが変更になったりして、度々マニュアルの更新を迫られるという経験がある方、多いのではないでしょうか。マニュアルの更新作業が追い付かず、記載されている情報が古くなってしまうというケースを何件も見てきました。
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業務マニュアル作成・定着のコツ

2. マニュアルが定着しない、典型的な原因

これらの課題を乗り越えてマニュアルを作成したとしても、実はマニュアルが現場に定着しない大きな落とし穴があります。主な原因として、以下の2つが挙げられます。
●原因1:マニュアルを作る目的が定まっていない
上司から「とにかくマニュアルが必要だ!」と言われて、見切り発車で作成していませんか?マニュアルは、どういう場面でどういう人が読むのかをきちんとイメージしてから、目的やニーズに合わせて作成する必要があります。
●原因2:ユーザー目線で書かれていない
「マニュアルを読んでもわからない。難しい」と、言われたことはありませんか?読む人にとって聞き慣れない用語や表現が使われているなど、マニュアル自体がわかりづらいと、せっかく作成したマニュアルが使われずに放置されてしまいます。
3. 現場に定着するマニュアルを作成するには?

では、どのようにマニュアルを作成すれば現場に定着させることができるのでしょうか。作成時のポイントをお伝えします。
●ポイント1:マニュアルの目的を明確にしましょう
例えば、「このマニュアルは、△△に該当する人が、○○の業務について、概要を理解し作業手順を参照するためのもの」といったように、「誰のための、何のためのマニュアルなのか」を最初に決めましょう。また、「新人が、業務を行う際に横に置いて見ながら業務を行うためのもの」など、具体的な利用シーンも決めましょう。マニュアルの目的、読者、利用シーンなどを最初にきちんと定義をしておくことで、作成が進んでも方針のブレを防ぐことができます。
●ポイント2:目次で検索性を向上させましょう
見落としがちですが、実は最初に目次をしっかりと作成することが検索性の向上に繋がります。一般的に、目次は業務の流れに沿った構成にします。マニュアルの目的と読者に応じて、基本編・応用編に分けたり、トラブルシューティングの章を設けたり、参考資料に誘導したりなど、読みやすい、使いやすい構成を検討することも重要です。また、見出しには検索時のキーワードとなる単語を入れるようにしましょう。目次構成について詳しく知りたい方は、以下のブログを参考にしてみてください。
【マニュアル作成入門】「知りたいことが見つからない」からの脱却!マニュアルの検索性を高める目次作成のコツ
●ポイント3:最新の情報が記載されているように管理しましょう
業務内容の変更に応じて最新の状態にしておけるように、「マニュアル管理者」を決めておくことをおススメします。どのような点に変更があったかをマニュアル管理者に伝え、更新作業を一任します。管理者の負荷を考慮して、その都度更新するのではなく、更新のタイミングを決めておくとよいでしょう。例えば、「四半期はじめの1日はマニュアル更新Day」などと決めておくと、定期的に最新の状態を保てるようになります。
検索性の良い、更新のしやすいマニュアルをより効率的に作成したい方には、マニュアル作成ツールの使用をおススメします。
ヒューマンサイエンスは、マニュアル作成ツールを提供する複数の会社とパートナー契約を結んでおり、ツールの導入・定着を支援するサービスラインナップも取り揃えています。興味のある方はこちらをご参照ください。
このように、ポイントを押さえてマニュアルを作成すれば、日々の業務で確実に使われるようになります。できるところから着手して、マニュアルの定着率を上げていきましょう!
4. マニュアル作成の外注化のメリット

ここまで、業務マニュアルの作成、定着についてお話してきました。実際にやるとなると手間がかかりそうだと思われている方、あるいは、実際やってみたが思っていたよりも時間がかかり大変だと実感されている方もいらっしゃるでしょう。そういう場合は、マニュアル制作会社に外注することを選択肢の一つとして考えてみてください。
外注する場合、主に以下のようなメリットがあります。
①マニュアル制作会社の専門的な知見と技術により、効率的に良いマニュアルが作成できる
②社内のリソースを他の重要な業務に集中させることができる
ヒューマンサイエンスでは、多くの業務マニュアル作成のお手伝いをしてまいりました。ここでは、その中から2つの事例をご紹介します。
●事例①:第一三共ビジネスアソシエ株式会社様
第一三共ビジネスアソシエ株式会社様では、業務規定の内容について、わかりやすく、すぐに情報検索できるマニュアルを整備することにより、サポート品質のさらなる向上を図ることを目指していました。そのため、「誰が」「どんなときに」「何のために」読むかを意識することでマニュアルのわかりやすさを向上させられることを、セミナーを通して関係者間で共有し、品質改善に取り組みました。
●事例②:ドコモ・テクノロジ株式会社様
ドコモ・テクノロジ株式会社様では、組織内のナレッジを可視化し、マニュアルに落とし込むプロジェクトを実施しました。結果、パフォーマンスの高い社員のノウハウを業務マニュアルとして整備するための土台を作ることができ、専門的かつ属人的な業務をスムーズに他の社員へ移行させることができました。
5. まとめ
業務の一貫性と品質を保ち、組織のパフォーマンスを向上させるために重要な役割を果たす業務マニュアル。その作成と定着に課題を抱えている方が多くいらっしゃいます。今回は、課題を解決するための有効な手法として、マニュアルの目的の明確化、検索性の向上、情報の更新、マニュアル制作会社の活用などをご紹介しました。これらの情報が皆様の業務に少しでもお役に立てば嬉しく思います。
ヒューマンサイエンスは、業務マニュアルの作成から運用・定着までのノウハウをお伝えするセミナーも開催しております。ぜひヒューマンサイエンスのセミナーにご参加ください。
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6. マニュアル作成のご相談はヒューマンサイエンスへ
ヒューマンサイエンスは、日本語版のマニュアル作成から英語翻訳まで、ワンストップでご支援いたします。
1985年からの長きにわたり数々のマニュアルを手がけてきた実績があります。以下のようなニーズがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
・既存の日本語マニュアルや英語マニュアルを分かりやすく改善したい
・英語マニュアルの作成を検討していて、日本語マニュアルから段階的に進めたい
・社内で作成された日本語マニュアルを英訳して活用したい
特長①:大企業・グローバル企業を中心とした豊富なマニュアル制作実績
ヒューマンサイエンスは、製造業やIT業界を中心に、多岐にわたる分野でマニュアル制作実績を積み重ねてきました。これまでに「ドコモ・テクノロジ株式会社」「ヤフー株式会社」「ヤマハ株式会社」など、名だたる企業をクライアントとしてきました。
特長②:経験豊富なコンサルタントによる調査・分析からアウトプットまで
業務マニュアル作成に携わるのは、ヒューマンサイエンスが誇る経験豊富なコンサルタントになります。熟練のコンサルタントが、豊富な経験と提供された資料から、より分かりやすく効果的なマニュアルを提案します。また、情報が整理されていない段階からのマニュアル作成も可能です。担当のコンサルタントがヒアリングを行い、最適なマニュアルを作成いたします。
マニュアル評価・分析・改善提案サービス| ヒューマンサイエンス
特長③:マニュアル化だけでなく、定着支援も重視
ヒューマンサイエンスは、マニュアル作成にとどまらず、”定着化”という重要な段階にも注力しております。マニュアル作成後も、定期的な更新やマニュアル作成セミナーを通じて、マニュアルの定着を支援してまいります。多岐にわたる施策により、現場でのマニュアルの有効活用をサポートいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このブログがわかりやすいマニュアル作成のヒントになれば、うれしく思います。
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