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組織強化のカギ!効果的なナレッジ共有方法

組織強化のカギ!効果的なナレッジ共有方法

こんにちは!コンサルタントのKです。普段は、製造業界や医薬業界の企業様に対して、マニュアルの作成・改善プロジェクトを担当しています。
今回は、昨今よく耳にするようになった「ナレッジの共有」についてブログを書きました。マニュアル制作会社の視点で、具体的な共有方法や、ナレッジ共有の一環としてマニュアル作成に取り組むメリットなどをご紹介したいと思います。

目次

1. なぜナレッジの共有が必要なのか

ナレッジ共有とは、従業員個人が持っている経験や知識を、組織全体で資産として共有することです。なぜ、この取り組みに力を入れるべきなのでしょうか?

今日のビジネス環境では、人手不足が深刻な問題となっています。そのため、限られたメンバーで生産性を高めなければなりません。ところが、以下のような状況に悩まされている企業は多いようです。
・複数のメンバーが同じミスをしてしまう
・新人がなかなか独り立ちできずに先輩がつきっきりのため、先輩の仕事が進まない
・他部署から日々多くの問い合わせがあり、回答するのに1日の大半を費やしている

上記のような状況を打開し生産性を高めるためには、「業務属人化の解消」「新人教育の効率化」「社内問い合わせの削減」といった取り組みが必要です。そして、このような取り組みを成功させるカギは、ナレッジの共有にあります。ナレッジが共有されていれば、先ほど挙げたお悩みは以下のように解決できるでしょう。
・メンバー間でミスの事例を共有していたため、失敗する前に気づくことができた
・新人用のマニュアルがあったため、マニュアルを読んで理解できないときのみ先輩に質問するようになった
・マニュアルとFAQを整備したため、問い合わせが減った

個々人のナレッジを共有して組織のナレッジに変換することで、組織を強化し生産性を高めることができます。

2.暗黙知と形式知、そしてSECIモデルについて

ナレッジ共有の方法をご紹介する前に、ナレッジ共有を語るときには欠かせない「暗黙知」と「形式知」、そして「SECIモデル」について触れたいと思います。

日本人の経営学者である野中郁次郎氏によると、組織が持つ知識には「暗黙知」と「形式知」があります。
「暗黙知」は個人の行動や価値観、勘などに基づいた、表現するのが難しい知識のことで、「形式知」は言葉や図表などの形で表され、客観的に理解できる知識のことです。
暗黙知を形式知に転換し共有することで、個々人のナレッジは組織のナレッジとなり、組織全体が知的に進化していきます。

そして、暗黙知から形式知への転換は、「SECIモデル」というフレームワークに基づいて行われます。
SECIモデルには、「表出化」、「連結化」、「内面化」、「共同化」という4つのフェーズが存在します。これらのフェーズに従って「暗黙知」「形式知」を変換していくことで、よりレベルの高い、新たな知識を生み出すといわれています。

ヒューマンサイエンスの専門は「表出化」ですが、その位置づけを理解してもらうためにも、まずはモデル全体を説明します。

1.共同化(Socialization): 個人の「暗黙知」から組織の「暗黙知」への変換

経験や感覚を共有することで、個人の暗黙知が他者と共有されるフェーズです。例えば、「職人の作業の様子を見て弟子が覚える」といったような、直接的なコミュニケーションや体験を通してのナレッジ共有がこれに該当します。

2.表出化(Externalization): 「暗黙知」から「形式知」への変換

対話や言葉・図表などにより、個人の暗黙知が客観的に言語化・数値化されるフェーズです。例えば、経験に基づくナレッジを手順書やマニュアルにまとめる活動がこれに該当します。

3.連結化(Combination): 既存の「形式知」から新しい「形式知」への変換

既存の形式知を組み合わせたり、再編したりして新しい知識を生み出すフェーズです。例えば、誰かが作成したマニュアルをチームメンバーに共有し、Tipsを追記してもらうことがこれに該当します。

4.内部化(Internalization): 「形式知」から「暗黙知」への変換

形式知を実践や体験を通じて自らの暗黙知として取り込むフェーズです。例えば、マニュアルやドキュメントを読んで実務で活用することで、新たな気づきや知識として身につけることがこれに該当します。

SECIモデルに沿ってナレッジの変換を進めることで、個々人のナレッジを組織のものにすることができます。そして冒頭で述べたように、組織でナレッジが共有されていれば、組織力の強化・生産性の向上につながっていきます。

今回は”マニュアル制作会社の視点でナレッジ共有を語る”ブログですので、SECIモデルのフェーズのうち「表出化(Externalization)」に焦点を当てて、具体的な方法を紹介したいと思います。

3.ナレッジ共有の具体的な方法(表出化のフェーズ)

それでは、表出化の方法、つまりナレッジを客観的に見える形で共有する具体的な方法を紹介します。

・定期ミーティングや勉強会の開催

チームメンバーが持つ知識や情報を打ち合わせの場で言語化することで、ナレッジを共有することができます。
最新の情報をリアルタイムで入手できる、コミュニケーションを通してチームメンバーの一体感を高めることができるといったメリットがあります。ただし、雑談のような場にならないように、メンバーが共通の目的意識を持って参加する必要があるでしょう。

・社内用WikiやFAQなどのナレッジベースの構築

チームメンバーが持つ知識や情報を明文化し、ほかのメンバーがアクセス可能な場所に一元管理にすることで、ナレッジを共有することができます。
情報を迅速に検索・参照することができるため、ナレッジを効率的に取得できます。一方、情報が古くなると使われなくなってしまうため、定期的なメンテナンスが必要です。

・マニュアルの作成

一部のメンバーの頭の中にある作業手順やノウハウを文書化することで、ナレッジを共有することができます。
マニュアルがあることで、同じ作業を異なる人が実施しても一定の品質を維持できます。また、新規メンバー用のマニュアルを作成しておくことで、立ち上がりまでの期間を短縮することもできるでしょう。一方、ナレッジベースと同様、定期的なメンテナンスが必要になります。特に作業手順や業務に使用するシステムが変更になった際には、マニュアルも併せて更新しなければなりません。

次の章では、特にマニュアル作成にフォーカスして、ナレッジ共有に向けて効果的なマニュアルを作成するためのポイントを説明します。

4.ナレッジ共有のためのマニュアル作成のポイント

ナレッジ共有のためのマニュアルは、自分の頭にあるノウハウを他者に共有するために作成します。そのため、「読んでもわからない」「読む気になれない」ものを作っても意味がありません。

使ってもらえるマニュアルを作成するためには、いくつかおさえるべきポイントがあります。ここでは、代表的なものを3つ紹介します。

・マニュアルの目的とターゲットを明確にする

日頃よく使っているマニュアルを開いてみてください。そのマニュアルには、いつ、何のためにこのマニュアルを使うのか(目的)、だれが読むことを想定して作られているのか(ターゲット)が書かれていますか?

目的やターゲットが書かれていないと、読み手は「このマニュアル、いつ使うのかな」「今ほしい情報は、ここに書かれているのかな」と悩んでしまいます。そして、「一通り読んだけれど、結局、今ほしい情報は見つからなかった」なんてことに。これでは、必要なナレッジにたどり着くのに時間がかかってしまいます。さらには「マニュアルなんて、あっても使えない」という気持ちを抱かせてしまうかもしれません。

使ってもらえるマニュアルにするためには、例えば「はじめに」という章を設けて、何の/誰のためのマニュアルかを明記するとよいでしょう。「目的やターゲットなんて書いたことなかったな…」という方は、ぜひ以下のブログを読んでみてください。マニュアル作成にまつわる基本事項を解説しています。

マニュアル作成の手順は?コツとポイントを解説

・マニュアルを見やすく、わかりやすくする

マニュアルを開いてみて、「これを読むのはツライな…」と思ったことはありませんか?
図やイラストがなく淡々と文章が続いていたり、一文がやたらと長かったりすると、読んでいるだけでぐったりしてしまいます。特に、多忙な中で執筆されたマニュアルは、「ただ情報を詰め込んだだけ」になってしまい、読み手にとってはよくわからないマニュアルが出来上がってしまう傾向があります。

使ってもらえるマニュアルにするためには、レイアウトにメリハリをつけたうえで簡潔にまとめる必要があります。
見やすい、わかりやすいマニュアルを書くテクニックを知りたい方は、ぜひ以下のブログを読んでみてください。読み手に「読みたい」「読んでみよう」と思わせるためのポイントなどを紹介しています。

【現場担当者が解説!】見やすい業務マニュアルを作るための3つのポイント
マニュアル制作における書式の重要性~読み手・書き手の視点から~

・マニュアルを作成/更新しやすく、管理しやすくする

マニュアルの作成/更新に時間がかかりすぎると、どんどん後回しになってしまい、ナレッジの共有が進みません。
また、マニュアルの置き場が定まっておらず「何のマニュアルがどこにあるのかわからない」状況になっていたり、サーバーや社内システムから検索できなかったりすると、せっかくマニュアルを作っても使われなくなってしまいます。

マニュアルを定着させるためには、作成しやすい、更新しやすい、管理しやすい環境を整えることも重要です。
マニュアルのテンプレートを用意しておき、そこに書式やアイコンなどを組み込んでおくと便利です。テンプレートを作る時間が確保できない場合は、外部ツールを導入するのも効果的です。

ヒューマンサイエンスは、マニュアル作成/管理ツールを提供する企業と連携し、お客様にぴったりのツールやプラットフォームをご紹介することも可能です。ツール導入に興味のある方は、ぜひヒューマンサイエンス×ツール提供企業の共催セミナーにご参加ください。

ヒューマンサイエンスのマニュアル作成セミナー

5. マニュアル作成のご相談はヒューマンサイエンスへ

ヒューマンサイエンスは、日本語版のマニュアル作成から英語翻訳まで、ワンストップでご支援いたします。1985年からの長きにわたり数々のマニュアルを手がけてきた実績があります。

以下のようなニーズがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
・既存の日本語マニュアルや英語マニュアルを分かりやすく改善したい
・英語マニュアルの作成を検討していて、日本語マニュアルから段階的に進めたい
・社内で作成された日本語マニュアルを英訳して活用したい

特長①:大企業・グローバル企業を中心とした豊富なマニュアル制作実績

ヒューマンサイエンスは、製造業やIT業界を中心に、多岐にわたる分野でマニュアル制作実績を積み重ねてきました。これまでに「ドコモ・テクノロジ株式会社」「ヤフー株式会社」「ヤマハ株式会社」など、名だたる企業をクライアントとしてきました。

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特長②:経験豊富なコンサルタントによる調査・分析からアウトプットまで

業務マニュアル作成に携わるのは、ヒューマンサイエンスが誇る経験豊富なコンサルタントになります。熟練のコンサルタントが、豊富な経験と提供された資料から、より分かりやすく効果的なマニュアルを提案します。また、情報が整理されていない段階からのマニュアル作成も可能です。担当のコンサルタントがヒアリングを行い、最適なマニュアルを作成いたします。

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特長③:マニュアル化だけでなく、定着支援も重視

ヒューマンサイエンスは、マニュアル作成にとどまらず、”定着化”という重要な段階にも注力しております。マニュアル作成後も、定期的な更新やマニュアル作成セミナーを通じて、マニュアルの定着を支援してまいります。多岐にわたる施策により、現場でのマニュアルの有効活用をサポートいたします。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このブログがわかりやすいマニュアル作成のヒントになれば、うれしく思います。

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