業務標準化とは？業務標準化を図るマニュアルの作り方を徹底解説！

2. メリットが多いマニュアル作成による業務標準化

私たちがマニュアル屋さんということもありますが、実際業務標準化を実現するためにマニュアルを活用することには、以下のように多くのメリットがあります！

①業務品質を均一化できる：マニュアルにより業務の手順や方法を明確に定義することで、業務品質の均一化を図ることができます。

②人材育成や研修にも活用できる：マニュアルを活用した教育や研修により、新入社員や異動者の教育を効率的に行うことができます。

③作業の無駄が無くなる：マニュアルにより作業手順が明確化されるため、誰かに作業内容を確認したり、間違った作業をして時間をロスしたりすることが無くなります。

④好きなときに学習できる：時間・場所を選ばず、各々が都合のよいときに手順を調べたり業務知識を学んだりすることができます。

ちなみに、①は「チェックリスト作成」で、②は「教育・研修の実施」でも実現できますが、「マニュアル作成」は①～④すべてを実現することができます。マニュアルってすばらしい！

いかがでしょうか？皆さん、マニュアル作成をしたくなってきたのではないでしょうか？
そういう方のために、次の章では、業務標準化を達成できるマニュアルの作成方法についてご紹介します。

3. 業務標準化を図るマニュアルの作成方法

マニュアル作成意欲を上げてしまいましたが、すぐにマニュアル執筆に取り掛かるのは実は危険です！
執筆までにはいくつか手順を踏む必要があります。「面倒くさいなぁ」と思われるかもしれませんが、事前準備をしたかどうかでマニュアルの品質―つまり現場で使用され標準化を促すことができるマニュアルになるかどうか―はまったく異なります！多くの方に使われるマニュアルを目指して、どのような事前準備が必要なのかを一緒に確認していきましょう。

①マニュアルの目的や読者を決める

はじめに、マニュアルの目的や読者を明確にすることが非常に重要です。例えば、「このマニュアルは、○○の業務について、概要を理解し、作業手順を参照するためのもの」といったように、「何のためのマニュアルなのか」を決めましょう。また、読者は新人か、業務に携わる人全員かなど、「誰のためのマニュアルなのか」を決めましょう。執筆中に何をどこまで書くべきか悩んでしまった際、マニュアルの目的と読者が何であったかに立ち返ることで、書くべきことが自ずと見えてきます。また、内容にブレが起きてしまうことも防げます。

②記載する情報を洗い出す

次に、マニュアルに記載する情報を洗い出しましょう。最初に洗い出しておかないと、やっとマニュアルが完成したと思ったら、「あれもこれも書き忘れていた…」という残念な結果になりかねません。弊社では、Excelを使用して「業務整理シート」を作成し、マニュアルに記載するべき情報（業務の手順や方法、重要なポイント、注意事項など）を洗い出します。その後、マニュアルの目的と読者に基づいて、どこまでの情報を記載するかを決め、不足している情報がないかを確認します。
聞くと簡単そうですが、実際に手を進めてみると、情報の洗い出しはなかなか難しい作業です。洗い出しについてもっと詳しい手順を知りたい方は、ぜひ以下のブログを読んでみてください！

テンプレートがあるだけではダメ！業務マニュアルに欠かせない最初のステップ

③マニュアルの目次構成を検討する

記載する情報が見えてきたら、次はマニュアルの目次構成を検討しましょう。一般的には、業務の流れに沿った構成にすることが多いです。マニュアルの目的と読者に応じて、基本編・応用編に分けたり、トラブルシューティングの章を設けたり、参考資料に誘導したりなど、読みやすい・使いやすい構成を検討しましょう。目次構成について詳しく知りたい方は、以下のブログを参考にしてみてください。

【マニュアル作成入門】「知りたいことが見つからない」からの脱却！マニュアルの検索性を高める目次作成のコツ

④マニュアルのデザイン・スタイルを決定する

事前準備の最後のステップとして、マニュアルのデザイン・スタイルを決定しましょう。
ここで重要なのは、「マニュアルに含める情報を整理し、読み手にとってわかりやすいように見せ方を工夫する」ことです。
マニュアルをわかりにくくする要因として、“見づらい”が挙げられます。見づらくしてしまう主な要因は、見た目の不統一感と単調さです。太字、斜体、箇条書きといったスタイルを多用しているものの使い方が統一されていない、見出しと本文が同じスタイルで書かれておりメリハリがないなど…。タイトル・手順・注意事項・補足事項など、情報の種類によってスタイルを定義し統一することで、読み手にとって見やすくなるだけではなく、作り手にとっては作成効率が上がります。また、図表なども活用して、わかりやすく整理されたマニュアルを作成しましょう。
デザインについては、テンプレートを事前に作成しておくとその後もマニュアルを作成しやすくなります。テンプレートを作成する時間やノウハウが無い場合は、マニュアル作成ツールを使用することをおススメします。例えばnoco株式会社様の「トースターチーム」やコニカミノルタジャパン株式会社様の「COCOMITE」などがあります。こういったツールを使用すると、読み手に「読みたい」と思わせるマニュアルを、誰でも簡単に作成することができます。
ただ、デザインは悩まれる方が多いと思います。デザインについて、お話ししているブログももちろんありますので、ご参考にしてみてください。

【マニュアル作成入門】わかりやすいマニュアルのデザインとは？

事前に準備することが多いかもしれませんが、以上の準備が整いましたら、マニュアルを執筆していきましょう！この事前準備をばっちり行えましたら、きっとわかりやすい良いマニュアルが作成でき、業務標準化もばりばり達成することができるはずです！

4. まとめ

業務標準化は、業務の手順や方法を統一化し、効率化や品質向上を図る取り組みです。マニュアルを活用して業務標準化を図ることで、業務品質の均一化や人材育成の支援、作業時間の短縮など多くのメリットを得ることができます。業務標準化を進める際には、マニュアルを積極的に活用して、効果的に取り組んでみてください。
今回の記事では、業務標準化を行うためのマニュアル作成の方法をお伝えしました。皆様の業務に少しでもお役立ちできれば嬉しく思います。