
こんにちは!マニュアル制作ディレクターのKです。普段は、製造業界や保険業界の企業様に対して、FAQ(よくある質問)の作成や業務改善のプロジェクトを担当しています。最近、「属人化で対応品質が安定しない」「FAQが古くて使われない」など、カスタマーサポートを効率化したいけれどうまくいかないという声をよく聞きます。カスタマーサポートの効率化は、FAQやマニュアルの改善とセットで行うと、費用を抑えながらお客さまの満足度も上げられるという、一石二鳥の効果があります。今回は、カスタマーサポートの効率化のポイントについてまとめてみました。
- 目次
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- 1. カスタマーサポートの効率化における5つの課題
- 1-1. 問い合わせが殺到して対応しきれない
- 1-2. 業務が属人化している
- 1-3. 対応・サポート内容にバラつきがある
- 1-4. マニュアル・取扱説明書が探しにくくわかりにくい
- 1-5. FAQが充実していない
- 2. カスタマーサポートの効率化によって得られる4つの効果
- 2-1. 問い合わせ対応のコスト削減
- 2-2. 商品・サービスの改善
- 2-3. 顧客満足度の向上
- 2-4. オペレーターのモチベーションアップ
- 3. カスタマーサポートの効率化を実現する6つの解決方法
- 3-1. チャットボットを導入して定型問い合わせへの対応を自動化
- 3-2. 効率化システムの導入(問い合わせ管理/FAQ/CRM)
- 3-3. オペレーター教育体制の整備
- 3-4. オペレーター向けマニュアルの作成
- 3-5. お客さま向け製品マニュアル/取扱説明書の改善
- 3-6. FAQの充実(データ駆動で継続改善)
- 4. CX向上のご相談はヒューマンサイエンスへ
- 4-1. サービスの紹介
1. カスタマーサポートの効率化における5つの課題

カスタマーサポート(お客さまへの対応窓口)を効率よく運営するには、まず何が問題なのかを知る必要があります。よくある5つの課題を見ていきましょう。
1-1. 問い合わせが殺到して対応しきれない
新しい商品が発売されたときや、サービスにトラブルが起きたときには、お客さまからの問い合わせが一気に増えることがあります。こうなると、対応が遅れたり、急いで答えるために回答の質が下がったりしてしまいます。
たとえば、新型スマホの発売日に「使い方がわからない」という問い合わせが殺到して、電話がつながらない、メールの返信が遅いといった状態になると、お客さまは「この会社、大丈夫かな?」と不安になってしまいます。
1-2. 業務が属人化している
「属人化(ぞくじんか)」とは、特定の人にしかできない仕事が増えてしまうことです。
たとえば、ベテランのAさんがいないと難しい質問に誰も答えられない…そんな状態のことです。Aさんが休んだり、会社を辞めたりすると大混乱になってしまいます。誰でも同じように対応できる仕組みづくりが必要です。
1-3. 対応・サポート内容にバラつきがある
同じ質問をしても、対応するスタッフによって答えが違う…こんなことがあると、お客さまは「どっちが正しいの?」と混乱してしまいます。
たとえば、「返品できますか?」という質問に、Aさんは「できます」、Bさんは「できません」と答えたら、お客さまは困ってしまいますよね。スタッフ全員が同じ品質で対応できるよう、ルールや手順をしっかり決めておくことが大切です。
ここまでの3つは、カスタマーサポートの現場によくみられる課題ですが、「そもそも問い合わせが発生しやすい状況に陥っている」という課題もよく耳にします。たとえば次のようなケースです。
1-4. マニュアル・取扱説明書が探しにくくわかりにくい
マニュアル(業務の手順書)や取扱説明書がごちゃごちゃしていて、必要な情報がすぐに見つからない…これでは時間がかかってしまいます。
たとえば、教科書に目次がなくて、知りたいページを探すのに10分もかかったら大変ですよね。結果として、お客さまが「わからないから問い合わせよう」となり、問い合わせが増える悪循環に陥ります。
1-5. FAQが充実していない
FAQ(よくある質問と答え)は、お客さまが自分で問題を解決できる便利なツールです。でも、内容が古かったり、本当によくある質問が載っていなかったりすると、意味がありません。
たとえば、今は2025年で最新モデルが出ているのに、2020年モデルの使い方しか載っていない…なんてことがあると、お客さまは結局問い合わせることになります。定期的に更新して、お客さまが本当に知りたい情報を載せる必要があります。
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2. カスタマーサポートの効率化によって得られる4つの効果

カスタマーサポートを効率化すると、どんないいことがあるのでしょうか?4つの効果を見ていきましょう。
2-1. 問い合わせ対応のコスト削減
カスタマーサポートを効率化すると、費用を大きく削減できます。
ある会社では、効率化に取り組んだ結果、1件の問い合わせ対応にかかる時間が平均15分も短くなりました。また、問い合わせ件数自体も1日500件から350件に減り、必要なスタッフの数を20人から15人に減らすことができました。人件費を大きく削減できたわけです。
コスト削減効果
・平均処理時間:-15分/件
・問い合わせ件数:500件 → 350件/日(▲30%)
・必要オペレーター数:20名 → 15名
でも、これは単にスタッフを減らすためではありません。効率化で生まれた余裕を、スタッフのスキルアップ研修や新しいサービスの開発、サポート品質の向上などに使って、サービス全体をレベルアップさせています。節約したお小遣いで、もっといいものを買う感じですね。
2-2. 商品・サービスの改善
カスタマーサポートで得られる情報は、商品開発やサービス改善にとても役立ちます。
ある製造会社では、お客さまの声を商品開発に活かすことで、お客さまからの意見を商品改善に反映する件数が年間50件から200件に増えました。実際に商品を改善できた割合も30%から70%に大幅アップしています。
商品・サービスの改善効果
・顧客意見の反映件数:50件 → 200件/年
・商品の改善実現率:30% → 70%
新商品の開発でも大きな効果があります。お客さまが本当に求めているものを早く見つけたり、競合商品(ライバル商品)との違いを明確にしたり、市場の動きを把握したりと、商品開発に必要な重要な情報をカスタマーサポートから得られます。
この改善サイクルをつくることで、より競争力の高い商品・サービスを開発できるようになります。
2-3. 顧客満足度の向上
効率化によって、お客さまの満足度も具体的な数字で上がっています。
応答のスピードでは、電話がつながる率が75%から95%に改善し、最初の対応で問題を解決できる率も60%から85%に向上しました。また、メールの返信時間も24時間から4時間に大幅短縮されています。待たされる時間が減れば、お客さまも嬉しいですよね。
これらの改善は、サポートの質にも影響しています。お客さま満足度の調査では、5点満点中3.5点から4.5点に上昇し、リピート購入率(また買ってくれる割合)も45%から65%に向上しました。さらに、「この会社を友達に勧めたい」と思う人の割合も15ポイント上がるなど、長期的な効果も出ています。
顧客利用の改善効果
・接続率:75% → 95%
・初回解決率(FCR):60% → 85%
・メール初回返信:24時間 → 4時間
・CSAT:3.5点 → 4.5点(5点満点)
・リピート率:45% → 65%
・推奨意向:+15ポイント
こうした改善の積み重ねで、お客さまの生涯価値(一人のお客さまが生涯で使ってくれる金額)は20%向上し、クレームは40%減少しました。また、SNSでの好意的な投稿も増えて、会社のイメージ向上にもつながっています。
2-4. オペレーターのモチベーションアップ
スタッフの仕事への満足度も上がります。
満足度調査では、5点満点中3.2点から4.3点に大幅アップし、年間の離職率(仕事を辞める人の割合)も25%から10%に改善しました。また、有給休暇を取れる率も50%から80%に向上しています。
キャリアの面でも、社内資格を取る人の割合が30%から70%に増え、上級職に昇進する率も15%から25%に上がっています。スキルアップ研修への参加率も90%に達し、成長の機会がしっかり確保されています。
働き方の面では、月の平均残業時間が20時間から5時間に減り、休憩をきちんと取れる率も95%に改善されました。ストレスチェックの結果も40%改善されて、より健康的な職場になっています。
オペレーターの環境改善効果
・満足度:3.2点 → 4.3点(5点満点)
・離職率:25% → 10%
・有給取得率:50% → 80%
・資格取得率:30% → 70%
・残業:20時間/月 → 5時間/月
・休憩取得率:95%
これらの改善で、経験豊富な人材を確保できたり、知識やノウハウを共有できたり、チーム全体のパフォーマンスが向上したりと、いい循環が生まれています。結果として、サポート全体の質も上がっています。
3. カスタマーサポートの効率化を実現する6つの解決方法

では、カスタマーサポートの効率化を図るには具体的にどうすればいいのでしょうか?6つの方法を紹介します。
3-1. チャットボットを導入して定型問い合わせへの対応を自動化
チャットボットとは、PCやスマートフォン上で、ユーザーからの質問に自動で回答するツールのことです。LINEで企業に質問すると自動で返事が来る、あれがチャットボットです。
これを使えば、24時間いつでもお客さまの質問に答えられます。「パスワードを忘れました」「配送状況を知りたい」といったよくある質問なら、AIが自動で回答してくれます。
最初は簡単な質問だけ対応して、だんだん対応できる範囲を広げていけばOK。複雑な質問は人間のスタッフにつなぐ仕組みにしておけば安心です。実際に導入した会社では、夜中や休日の問い合わせにもすぐ答えられるようになり、お客さまの満足度がアップしています。
3-2. 効率化システムの導入(問い合わせ管理/FAQ/CRM)
カスタマーサポートを効率よく運営するには、便利なシステムを使うことが欠かせません。
問い合わせ管理システムを使えば、すべての問い合わせを一か所で管理できます。「このお客さまには誰が、いつ、どんな対応をしたか」がすぐわかるので、対応漏れや同じことを二重に対応してしまうミスを防げます。
FAQシステムと連携させれば、よくある質問にはあらかじめ用意した回答を使えるので、毎回一から文章を書く必要がなく、対応時間を短縮できます。
「CRM(顧客管理システム)」と組み合わせれば、お客さまの購入履歴や過去の問い合わせ内容を見ながら、その人に合った対応ができます。たとえば、「このお客さまは先月もこの商品で困っていたな」ということがわかれば、より的確にサポートできます。
さらに、これらのシステムから得られるデータを分析すれば、「どんな質問が多いか」「どんな問題に時間がかかっているか」などがわかります。この情報を使って、サポート体制やFAQをどんどん改善していけます。
3-3. オペレーター教育体制の整備
オペレーター(お客さま対応のスタッフ)がしっかり育つ仕組みをつくることも大切です。
新人研修では、商品の知識やマナーの基礎から始めて、実際の問い合わせ対応の練習(ロールプレイング)を通じて、実践的なスキルを身につけていきます。部活で新入部員が基礎練習から始めるのと同じですね。
また、定期的に復習の研修を行うことで、学んだことをしっかり身につけられます。難しい問い合わせへの対応方法や、クレーム(苦情)への対処法などは、実際にあった事例を使って学ぶのが効果的です。
3-4. オペレーター向けマニュアルの作成
業務をスムーズに進めるには、わかりやすいマニュアルが必要です。「こういう問い合わせが来たら、こう対応する」という手順を明確にしておけば、誰でも同じ品質で対応できます。
マニュアルには、基本的な対応の仕方だけでなく、いろいろなケースとその対応例を載せておきます。システムの使い方や、他の部署と協力が必要なときの手順なども詳しく書いておきましょう。料理のレシピのように、誰が見ても同じように作れる(対応できる)ようにするイメージです。
定期的に見直して、新商品の情報や改善された手順を追加することで、いつも最新の状態を保てます。
3-5. お客さま向け製品マニュアル/取扱説明書の改善
お客さま向けの製品マニュアルや取扱説明書も、すごく重要です。難しい専門用語は避けて、図や写真をたくさん使えば、誰でも理解しやすくなります。目次を充実させて、知りたい情報にすぐたどり着けるようにしましょう。
特に、最初の設定や基本的な使い方は、動画を使って見せると、見ただけで理解できます。YouTubeで「〇〇の使い方」動画を見て理解するのと同じですね。
トラブルが起きたときの解決方法もわかりやすく載せておけば、お客さまが自分で解決できるようになります。
3-6. FAQの充実(データ駆動で継続改善)
効果的なFAQを作るには、実際の問い合わせデータを分析することが大切です。「どんな質問が多いか」「どんな問題に時間がかかっているか」を調べて、それをFAQに追加すれば、お客さまが自分で解決できる確率が上がります。
FAQの内容は定期的に見直して、新商品の情報や新しい解決方法をどんどん追加していきましょう。また、「どのページがよく見られているか」「どんなキーワードで検索されているか」を分析して、お客さまが知りたい情報にすぐたどり着けるよう改善を続けます。
操作マニュアルのユーザビリティ向上でコールセンターへの入電数削減を実現
実際に私が過去に担当したお客さまの中にも、オペレーター向けのマニュアルやFAQを整備し、業務中にそれらを参照するよう習慣づけをしたことで、上司へのエスカレーションの頻度や対応工数の削減に成功した例がありました。ここに紹介した6つの解決方法のうち、どれか1つでも導入してみるだけでも、効果が期待できるかもしれません。
4. CX向上のご相談はヒューマンサイエンスへ

4-1. サービスの紹介
ヒューマンサイエンスでは、カスタマーサクセス部門のお客様向けのサービスが多くあります。特に、カスタマーサクセス部門が顧客へ提供するコンテンツの品質が、カスタマーサクセスを成功させるための鍵と考えています。そのために必要なこととして、マニュアルの改善や制作、FAQの充実、またトレーニングコンテンツの制作などが挙げられます。どれも自社内で進めようとすると、コストがかかります。また、その質も分かりやすい内容でなければ意味がありません。ヒューマンサイエンスでは、分かりやすいマニュアルやeラーニングコンテンツの制作実績が多くあります。以下のようなサービスをご用意しています。
・マニュアルやトレーニングテキストの品質改善
お客様の環境に最適の取扱説明書、技術資料、ヘルプ、FAQを提案します。現状のマニュアル評価から始まり、多言語対応の仕組みづくりやCMS構築運用までコンサルティングします。動画マニュアルの制作も請け負うことができます。
・教育コンテンツの制作やLMS(学習管理システム)の導入支援
マニュアルと同様に、お客様の環境に最適の教育コンテンツを提案します。現状のコンテンツ評価から始まり、LMSの最適化や多言語対応も可能です。
・チャットボット導入・構築支援
カスタマーサポートの効率化のため、多くの企業でチャットボットの導入が進んでいます。お客様の環境に最適のチャットボットを提案します。チャットボットシステムの導入支援から、コンテンツの制作までワンストップで対応可能です。
実績
カスタマーサクセス部門向けの実績としては以下があります。
ウィングアーク1st株式会社様:カスタマーサクセス部門向けコンテンツ評価・改善コンサルティング・コンテンツ制作サービス
カスタマーサクセスに必要な、分かりやすい「マニュアル」や「動画マニュアル」、またeラーニングコンテンツの制作をワンストップで対応できるサービスも提供しておりますのでご活用ください。

































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