
こんにちは!コンサルタントのYです。普段は、製造業界やIT業界の企業様に対して、マニュアルの作成・改善のコンサルティングを担当しています。今回は、多くの方が日常的に使用するPowerPointについて、効率的な資料作成のコツをご紹介します。学生のレポートから、ビジネスプレゼンまで、さまざまな場面で活用できる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
- 目次
1. PowerPointを使った資料作成の課題

突然ですが、皆さんは資料作成に苦戦したことはありませんか?まったく苦労したことがないという人は、おそらくいないでしょう。でも、何に苦戦するのでしょうか。よくある課題を言語化してみましょう。
1-1. 時間がかかる
PowerPointを使って資料を作成していたら、あっという間に時間が経っていたと感じることはありませんか?時間をかけても許される状況であれば問題にはなりにくいですが、多くの場合、限られた時間で資料を作成することが求められます。もちろん、中身を考えることに特に時間がかかりますが、意外と、以下の作業にも手がかかるものです。
- デザインを決める作業
- 適切な素材を探す作業
- 要素の配置やサイズを調整する作業
これらの作業は、PowerPointの操作に慣れていない方にとって特に大きな負担となります。1枚のスライドを完璧に仕上げようとすると、気づけば何時間も経っていた…という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
1-2. 目的を誤る
ひととおり資料を作り終えてから、上司や顧客に「イメージと違う」「方向性がずれている」などと指摘を受け、作り直しになったことはありませんか?目的やゴールがあいまいなまま作業を進めると、後で手戻りが発生するリスクが高まります。「せっかく時間をかけて作成したのに…」なんてがっかりしますよね。
1-3. フォーマットに統一感がない
大きな課題となり得るのが、「フォーマットバラバラ問題」です。
今や資料は「会社の顔」と言っても過言ではありません。オンライン商談の増加に伴い、「企業ブランディングに貢献する資料」のニーズはこれまで以上に高まっています。それにもかかわらず、組織内で複数の人が資料を作成する場合、「フォントや文字サイズがバラバラ」「色使いがバラバラ」「レイアウトがバラバラ」というケースが少なくないのです。
1-4. 課題を整理しよう!
これまで取り上げてきた課題を3つに整理してみましょう。
① 効率的かつスピーディーに資料作成を進めたい(効率性)
② 同時にわかりやすさ、クオリティを両立させたい(品質)
③ フォーマットを統一、標準化させたい(統一性)
ここまでで、PowerPointを使った資料作成におけるよくある課題をご紹介してきました。共感してくださった方も多いのではないかと思います。
2. 「品質」の課題解決のポイント

それでは、これらの課題を解決する方法をこれから解説していきたいと思います。
2-1. ズバリ!課題解決のポイント
はじめに「品質」に関する課題を解決しましょう。「効率性」「統一性」の解決方法は、3章で解説したいと思います。その前に、「品質」に関する課題を解決しておきましょう!
私の所属するヒューマンサイエンスは、「わかりやすく伝える」ことを専門とするマニュアル制作会社です。実は、「品質」に関する課題の多くは、マニュアル制作の現場で培われた視点と共通しています。そこで今回は、マニュアルライターが日頃から意識しているポイントをもとに、資料作成に役立つヒントをご紹介したいと思います。
“良いマニュアル”5つのポイント
① コンセプトを設計する
マニュアルでは、まずコンセプトを決めることから始めます。同じように、資料作成の前に、以下の3点を明確にすることが重要です。
・「何のために(目的)」:資料の目的は何か
例)○○社が提供するサービスの価値を感じてもらう
○○社が提供するサービスを買ってもらう
経営者に○○の必要性を理解し、納得してもらう…etc
・「何を(内容)」:どのような情報を伝えたいのか
・「誰に向けて(対象者)」:読み手は誰か
② 伝わりやすい流れにする
対象者(読み手)に理解してもらうために、どのような順番で伝えればよいかを考えましょう。マニュアル作成では、次のような順序が基本原則とされています。
- 概要から詳細へ
- 全体から部分へ
- 簡単な内容から難しい内容へ
- 身近な内容からなじみのない内容へ
- 重要な情報を先に
例えば、提案書であれば、いきなり提案内容の詳細から書くのではなく、「顧客はどのような課題があって問い合わせてこられたのか」「要望は何か」などの背景情報から説明するとわかりやすくなります。また、記載内容が推測できるスライドタイトルを考えましょう。「何が書かれているスライドか」を、読み手が一目で理解できるタイトルを心がけると良いです。
③ メリハリのある見せ方にする
PowerPointを使った資料作成で大切なのは、視覚的なメリハリをつけることです。重要な情報を視覚的に目立たせることで、読み手の理解を促進できます。
例えば、以下のような方法でメリハリをつけることができます。
- 重要な箇所は大きめのフォントサイズを使用
- 強調したい部分に色をつける
- 文章だけで伝わりにくい関係性や変化を、図やグラフで明確にする
いかがでしたか?この3つのポイントは、PowerPoint資料だけでなく、さまざまなレポートやドキュメント類に応用することができます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ヒューマンサイエンスでは、資料作成の品質改善および効率化に向けた社内セミナー(研修)を実施しています。ご興味があればぜひお問い合わせください。
3. 「効率性」「統一性」の課題解決のポイント ~MA Packetの活用~

それでは、「効率性」「統一性」は、どのように解決すると良いでしょうか?
おすすめしたいのは、ツールの活用です。一例として、弊社パートナー企業のMA-CREATEが開発した、とっておきのツールをご紹介したいと思います。
3-1. MA Packetとは?
MA Packetは、資料作りの効率をアップさせるPowerPoint用アドインツールです。
3-2. MA Packetのおすすめポイント
① 素材を簡単&綺麗に配置できる
PowerPoint資料作成では、素材集めや図形の配置に時間を取られがちです。
MA Packetでは、ピクトグラムや写真を編集可能な状態で用意しています。豊富な素材から目的の要素をすぐに挿入でき、編集機能で細かな調整もできます。また、表のテンプレートも用意されており、簡単な操作で期間や項目の調整が可能です。
また、「挿入した図の上下が微妙にずれている」、「いい具合に間隔をあけたい」ときは、面倒な位置揃えやオブジェクトの入れ替えなどを配置機能を使ってワンクリックで実行できます。
素材集めから、挿入&配置がスムーズにできるのは魅力的ですよね!
② 統一フォーマットを共有できる
PowerPoint資料の統一性を高めるためには、最適化したフォーマットを作成し、組織内で共有することが重要です。特に、「フォントの種類とサイズ」「色使いのルール」「ヘッダー・フッターのデザイン」「レイアウトの基本パターン」を共有すると効果的です。
MA Packetを使えば、チームや個人が作成したスライドをツールに登録できます。これにより、スライド作成者以外のメンバーが、用途に応じて最適なフォーマットを選択することが可能です。
4. 資料作成のポイントを学ぶ機会は少ない

これらの課題が生じる原因はさまざま考えられますが、その一つは、資料作成のトレーニングを受ける機会が少ないことかもしれません。
皆さんは、資料作成のトレーニングを受けたことはありますか?
あるアンケート調査によると、興味深いことに、ほとんどの方は「特に教えられていない」と回答しています。前述のとおり、資料作成の質とスピードを求められる時代にもかかわらず、効率的な作成方法や伝わるデザインについて体系的に学ぶ機会が少ないのが現状です。
Q 資料作成を誰に教わったか?

https://research.nttcoms.com/database/data/001928/
ヒューマンサイエンスでは、資料作成を標準化するための社内セミナー(研修)を実施しています。ご興味があればぜひお問い合わせください。
5. 資料作成の標準化支援に関するご相談はヒューマンサイエンスへ
PowerPointの資料作成には、さまざまな課題が存在します。しかし、適切な方法とツールを活用することで、これらの課題は解決可能です。ヒューマンサイエンスでは、これらの課題解決をサポートするMA Packetの導入を支援しています。詳細な使い方や導入についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。
ヒューマンサイエンスは、日本語版のマニュアル作成から英語多言語翻訳まで、ワンストップでご支援いたします。1985年からの長きにわたり数々のマニュアルを手がけてきた実績があります。以下のようなニーズがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
- 既存の日本語マニュアルや英語マニュアルを分かりやすく改善したい
- 英語マニュアルの作成を検討していて、日本語マニュアルから段階的に進めたい
- 社内で作成された日本語マニュアルを英訳して活用したい
特長①:
大企業・グローバル企業を中心とした豊富なマニュアル制作実績
ヒューマンサイエンスは、製造業やIT業界を中心に、多岐にわたる分野でマニュアル制作実績を積み重ねてきました。これまでに「ドコモ・テクノロジ株式会社」「ヤフー株式会社」「ヤマハ株式会社」など、名だたる企業をクライアントとしてきました。
特長②:
経験豊富なコンサルタントによる調査・分析からアウトプットまで
業務マニュアル作成に携わるのは、ヒューマンサイエンスが誇る経験豊富なコンサルタントになります。熟練のコンサルタントが、豊富な経験と提供された資料から、より分かりやすく効果的なマニュアルを提案します。また、情報が整理されていない段階からのマニュアル作成も可能です。担当のコンサルタントがヒアリングを行い、最適なマニュアルを作成いたします。
マニュアル評価・分析・改善提案サービス| ヒューマンサイエンス
特長③:
マニュアル化だけでなく、定着支援も重視
ヒューマンサイエンスは、マニュアル作成にとどまらず、”定着化”という重要な段階にも注力しております。マニュアル作成後も、定期的な更新やマニュアル作成セミナーを通じて、マニュアルの定着を支援してまいります。多岐にわたる施策により、現場でのマニュアルの有効活用をサポートいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このブログがわかりやすいマニュアル作成のヒントになれば、うれしく思います。
“良いマニュアル”5つのポイント




































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