お客様からのご要望
こちらのお客様は、全世界で販売されている製品も扱われているため、FAQサポートコンテンツやWebマニュアルなどの多言語翻訳にかかるリードタイムとコスト削減が課題になっていました。
そこで、2014年から弊社の機械翻訳コンサルティングサービスをご活用いただき、機械翻訳導入に取り組んでこられました。その結果、Webマニュアル(25言語)にも機械翻訳の導入を実現されました。
ヒューマンサイエンスのソリューション
機械翻訳導入を成功させるために、特に重要になるのが ・機械翻訳の元となる原文の品質 ・プロジェクトに合わせた最適なエンジンの選定 ・品質基準の設定 という3つのポイントです。
これらのポイントをおさえたプロセスを構築するために、以下のコンサルティングサービスをご提供させていただきました。
こちらの案件では、以下のステップで機械翻訳導入をサポートさせていただきました。
①英文ドキュメントの分析・改善
こちらのお客様のドキュメントは、英文を起点として多言語に翻訳展開されていました。機械翻訳を導入するにあたって、英文の中に一文が長いものや構文が複雑なものが含まれているなど、「機械翻訳に適した書き方になっていない」という課題がありました。 そこで弊社では、機械翻訳の品質を向上させるための英文の改善に取り組ませていただきました。
・英文ドキュメントの分析: 機械翻訳の品質を向上させるためのポイントの洗い出し ・英文執筆ガイドライン作成: 機械翻訳の品質を向上させるための英文執筆のルールをまとめたガイドラインの作成 ・英文執筆セミナーの実施: 機械翻訳に適した英文を執筆するためのセミナーを実施 (対象:社内マニュアル制作ディレクターの方々、制作会社の英文ライターの方々)
<セミナーテキストの例>
②機械翻訳品質評価と効果検証
Webマニュアルへの機械翻訳導入にあたっては、3つのエンジンの品質を客観的に評価し、コスト削減効果を試算したレポートをご提出いたしました。 また、用語集の作成など機械翻訳品質をさらに向上させるためのご提案もさせていただきました。
<機械翻訳評価レポートの例>
③品質基準の設定とポストエディットチェックリストの作成
Webマニュアルなど高い品質が求められるコンテンツに機械翻訳を導入する場合は、機械翻訳後に目標の品質基準に達するまで、機械翻訳結果を修正するポストエディットという作業を行うことがほとんどです。
弊社では、各言語の品質基準の設定とポストエディット時のチェック項目作成をお手伝いさせていただきました。また、機械翻訳後の品質が基準を満たしているかを確認するため、機械翻訳後の訳文修正結果の評価も実施させていただきました。
<ポストエディットチェックリストの例>
本事例に関連する詳しい情報は以下をご覧ください。
お客様の声
“
英文マニュアルの執筆や多言語翻訳、機械翻訳エンジンの運用については、ヒューマンサイエンスとは異なる従来からお付き合いのある制作会社にお願いしていますが、ヒューマンサイエンスには中立的な立場から、英文の品質改善や機械翻訳導入の客観的なアドバイスを提供してもらっています。
機械翻訳導入にあたって、他社の事例やノウハウなどのヒューマンサイエンスの知見を活用することができ、FAQコンテンツやWebマニュアルに機械翻訳を導入することができました。今後も、PDCAサイクルを回しながら、機械翻訳運用の最適化や他コンテンツへの機械翻訳導入に取り組んでいければと考えております。
”
ヒューマンサイエンス担当者から

機械翻訳導入コンサルティングとして、対象ドキュメントの分析・改善からエンジンの品質評価、ポストエディットのチェックリスト作成といった機械翻訳導入までの一連のメニューをご提供させていただいている事例です。
2014年から継続的にコンサルティングを実施させていただいており、国内でも先進的な取り組みに関わらせていただくことができて、弊社としても大変やりがいを感じております。
今後も機械翻訳コンサルタント、そして制作会社としての立場から、さまざまな事例やノウハウ、情報などをご提供することによって、お客様の機械翻訳運用のさらなる最適化の一助となることを願っております。