ジャパンシステム様の課題
海外でもシェアの高いセキュリティシステムを国内のお客様に提供するため、日本語化を必要とされていました。すでに海外で日本語化されたものがございましたが、翻訳品質が十分でなかったため日本で改めてローカライズし直す必要があり、弊社にお声掛けいただきました。
翻訳対象はUIで、原文には英語のまま残すべきPrefix/Suffixが含まれているため、技術的な部分を理解しつつ翻訳する必要がありました。また、用語集やスタイルガイドがない状況でしたので、整理しながら分かりやすく一貫性のある翻訳をしなければならないという課題もありました。
ヒューマンサイエンスのソリューション
- ・プロジェクトマネージャ1名とメインレビューア1名を中心とする少人数の専任体制を作り、週次でお客様と作業方針を擦り合わせながら翻訳を進めました。
- ・ラベルが羅列されたテキスト形式のソースファイルから、翻訳対象/非対象とする箇所を判別した設定ファイルを独自に作成し、実際の作業量に近いワードカウントを算出することで適正なお見積をご提示しました。
- ・用語集やスタイルガイドが提供されない新規翻訳であることを踏まえ、最適なワークフローのご提案を行いました。
まず翻訳準備として用語集を作成することにより、訳語の統一を図りました。具体的には、Pythonというプログラミング言語でスクリプトを作成し、ソースファイルに含まれる頻出用語の抽出を行いました。以下がスクリプトの実行画面です。
出現頻度の高い名詞を中心に用語集を作成してお客様と訳語を固めることにより、後からの余計な修正コストを削減し、翻訳品質についてもお客様のご要望に沿ったものをご提供することができました。
・合計5万ワードほどの分量を複数の作業者で翻訳する際、翻訳メモリをサーバー上で共有することで不適切な訳語の揺れをなくし、統一された訳文を実現しました。
本事例に関連する詳しい情報は以下をご覧ください。
お客様の声
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- ・作業内容や工数が具体的に見えない中で見積を依頼しましたが、実作業を想定した適切かつリーズナブルな見積がもらえたので好印象でした。
- ・コミュニケーションを取りながら進めることができ、出来上がりには満足しています。スケジュール通りに進めてもらえて助かりました。
- ・用語集やスタイルガイドなど、擦り合わせた部分が漏れなく反映されており、安心してレビューすることができました。
”
ヒューマンサイエンス担当者から
普段からUI翻訳のご依頼は多くお受けしていますが、今回は実機へのアクセスが限られるなど、制限された環境下で統一のとれた翻訳を行う必要がございました。
お客様と最初の段階で頻出用語の訳を固め、翻訳中も週次でフィードバックをいただきながら翻訳の擦り合わせができたことが、お客様にご満足いただける結果につながったと考えております。
システムからはき出されたテキストを翻訳する場合、翻訳対象箇所の特定や必要なステップの把握が難しいことが想像されますが、弊社ではツールやプログラミング等の技術と長年のローカライズ経験を駆使して、最適なお見積と作業フローをご提案いたします。
膨大なソースデータであっても、ツールや管理された作業フローを通じて一貫性を保った翻訳を実現することが可能です。今後もお客様のお役に立てるサービスを提供できるよう、努めてまいります。