ウイングアーク1st株式会社 概要
・設立:2004年3月
・資本金:2億円
・従業員数:連結554人/単体482人
(2018年3月1日現在)
・事業内容:ソフトウェアおよびサービスの
開発・販売
ご利用サービス
Googleニューラル機械翻訳ソリューション MTrans for Memsource
- Memsourceプラグイン開発 (Memsource連携用)
- UI用語適用
背景
ウイングアーク1st株式会社は、帳票ソリューション「SVF」が累計導入社数21,000社にのぼり、国内で50%を超えるトップシェアを誇っており、BIソリューション「MotionBoard」、「Dr.Sum」もBI市場を牽引しています。
日本国内のみでなく、独自の製品・サービスでデータ活用の可能性を拡げ、中国、シンガポール、オーストラリアなどグローバルへの進出を加速させています。
今回ご依頼いただいた製品管理部 ドキュメンテーションサービスグループでは、開発担当が作成したドキュメントを整備して、製品マニュアルをWeb(HTML)およびPDFでリリースする業務を担っています。
2012年から海外展開のための英語マニュアル翻訳をお手伝いしており、2017年7月に開催した「ニューラル機械翻訳セミナー」にご参加いただき、Googleニューラル機械翻訳導入支援プロジェクトが開始いたしました。
導入前の課題
ドキュメント翻訳の人的リソースが不足。Googleニューラル機械翻訳を活用したい。
従来、製品マニュアルは翻訳支援システムのMemsourceを活用して人による翻訳を行っていました。
しかし、平均翻訳量は、月間20-50万文字と多く、翻訳の人的リソースを確保しにくいため、効率化の目的で機械翻訳導入を検討したいと考えるようになりました。
具体的には、既存の翻訳メモリでマッチしない新規翻訳部分に対して機械翻訳を使い、その訳を翻訳者が修正していく方法です。
また、機械翻訳導入にあたっては、UI用語集やスタイルも適用したいと考えていましたが、製品マニュアルは一般的なHTML形式ではなく、自社でカスタマイズしたHTMLのため、標準のMemsourceの機能では機械翻訳とうまく連携できない部分がありました。
【翻訳資産】
・翻訳メモリ:12万セグメント
・UI用語集: 製品群ごとにUI用語集が存在
導入のプロセス
2017年7月のセミナー参加後、打合せやメールによる仕様設計を経て、9月より下記のプロセスを実施しました。
・Memsourceプラグイン開発(Googleニューラル機械翻訳機連携用)
・用語集適用
・スタイル処理
「ヒューマンサイエンスのセミナーに参加し、機械翻訳の出力結果をカスタマイズできることをお聞きし、個別に相談しました。MemsourceとGoogle機械翻訳を連携したときに発生する課題を解決できるかがカギでした。
また、付加的な効果として、弊社独自の用語集やスタイルを適用できないかと考えていました。開発者の方とも直接打ち合わせをさせていただき、具体的に要件を詰めながら、サンプルファイルのやり取りを通して機械翻訳の出力結果を確認しながら進めました。テスト運用を開始した後も改善要望をフィードバックしました。それらも含めて技術的に対応可能なものは改善していただきました。」
(ウイングアーク1st 製品管理部 ドキュメンテーションサービスチームご担当者様)

導入効果
Googleニューラル機械翻訳の活用で、翻訳の生産性が向上
「Googleニューラル機械翻訳の出力結果を実用レベルにまで改善できたことは非常に大きいです。また、作業時間が短縮されるだけではなく、翻訳者たちの負荷が軽くなったこともメリットの一つです。一から翻訳するよりもGoogle翻訳の訳文を編集することによって、楽に翻訳できるようになりました。加えて、社内での情報共有のために、とりあえず英語の情報が欲しいという要望に対して、すぐに機械翻訳で対応できたことは、想定外の効果でした。」
(ウイングアーク1st 製品管理部 ドキュメントサービスグループご担当者様)
ヒューマンサイエンスへの評価
翻訳業務を理解したエンジニアがいる安心感
「機械翻訳を導入するだけであれば、自分たちでも対応できましたが、機械翻訳との連携のカスタマイズや用語集の適用など、エンジニアリングが必要な部分は、社内では解決できませんでした。
用語集の適用、スタイルの処理などの要望にも丁寧に対応していただき、安心して依頼することができました。また、最適なチューニングのアドバイスをご提案いただいたことで、使い勝手を向上させることもできました。
ヒューマンサイエンスは、翻訳業務について理解しているエンジニアがいるため、こちらから何かを依頼する場合でも必要最小限の説明で済みました。
今後、ヒューマンサイエンスには、機械翻訳の訳文向上を目的とした原文を改善するためのソリューションや、対応言語の拡張という点でのさらなる取り組みに期待しています。
これからも、カスタマイズの幅を広げ、可能な限り自動化していきたいと考えていますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。」
(ウイングアーク1st 製品管理部 ドキュメントサービスグループご担当者様)