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ワードやエクセル、パワーポイント、PDF、メールなどをChatGPTで翻訳する方法をご紹介!

ワードやエクセル、パワーポイント、PDF、メールなどをChatGPTで翻訳する方法をご紹介!

目次

1.ChatGPTとは?

ChatGPTは、米国の非営利団体であるOpenAI社が2022年にリリースしたAIチャットサービスです。人工知能を活用した大規模言語処理モデル(Large Language Model、LLM)が使用されており、あたかも人間のように受け答えできることが特徴です。類似サービスには、Google社のBard、Microsoft社の「新しいBing」があります。

 

Microsoft社はOpenAI社と提携しており、「新しいBing」はChatGPTをベースにしたサービスです。Microsoft社はまた、ChatGPTをベースにしたCopilot(コパイロット、副操縦士)機能をMicrosoft 365やWindows 11に搭載予定です。

 

ChatGPTは無料で使うことができますが、ChatGPT Plusと呼ばれる有料プランに登録すれば、より人間らしい回答が得られるGPT-4や、プログラミングコードの作成と実行が可能なコードインタプリタ(Code Interpreter)、他社サービスとの連携が可能なプラグインなどが利用可能になります。

 

指示内容(プロンプトと呼ばれます)に応じて、人間相手のような会話をしたり、メールやブログ、シナリオを作成したり、アイデアを創出したり、長い文章を要約したり、自動翻訳したりすることができます。また、さまざまなプログラミング言語を使ったプログラム作成や、エクセルの数式や関数を書かせることもできます。

 

なお、ChatGPTには2021年9月頃までのデータしか含まれていないため、最新の情報について質問すると、回答できない場合や、偽の情報を回答する場合があるので注意が必要です。最新情報が必要な場合は、有料プランで提供されるプラグインなどを利用してください。

2.ChatGPTでOfficeファイル、PDF、メールを翻訳するには?

ChatGPTで「<言語>に翻訳して」と入力してから、ワード、エクセル、パワーポイント、PDF、メールなどの文章をコピーして貼り付けると翻訳できます。言語には英語や日本語、中国語などを指定できます。翻訳の際に「ホームページ用の文章を日本語に翻訳して」「マーケティング文書用の文章を英語に翻訳して」「ソフトウェア技術文書の文章を中国語に翻訳して」のように文書の種類を指定することで、文書に応じた語句や表現が使用されます。

 

人手で翻訳した場合や、自動翻訳後に人手で修正した場合は、タイプミスなどの誤りを修正する際にChatGPTを利用できます。「文法上の誤りを修正して」または「文法上の誤りを指摘して」と書いてから、校正対象の文章を貼り付ければ、ChatGPTが校正してくれます。

3.翻訳精度

BLEUと呼ばれる評価指標を用いて分野別にChatGPT (gpt-3.5-turbo、gpt-4)の翻訳精度をDeepLと比較しました。結果は以下のとおりです。

 

グラフの下に翻訳分野と自動翻訳エンジン、左にBLEU値を示しました。自動翻訳エンジンの「gpt-3.5-turbo文書指定」「gpt-4文書指定」は、プロンプトに文書種別を指定して翻訳したものです。例えばIT分野の場合、IT関連の文書向けに翻訳するようChatGPTに指示しています。また、BLEU値が0.3を超えると翻訳作業の効率化に繋がると考えられており、それを示すために0.3に赤い線を引いています。

 

全体的にDeepLの翻訳精度が高いですが、IT英日と特許日英についてはChatGPTが優れています。ChatGPTのバージョン間で比較すると、分野によってgpt-3.5-turboが優れている場合もあればgpt-4のほうが優れている場合もあり、必ずしも最新のgpt-4が優れているわけではないことが分かります。また、ChatGPTに文書種別を指定することで翻訳精度が向上する傾向があります。

 

なお、具体的な訳例については以下の記事を参照してください。

 

ChatGPTの翻訳力は?翻訳の各工程で徹底検証

 

無料ダウンロード

ChatGPT翻訳精度 検証レポート

4.ChatGPTで翻訳するメリット

ChatGPTは、精度の高い自然言語処理が可能です。文章の文脈や意味を理解し翻訳を行うため、文脈に応じた適切の語句や表現が使用されます。

 

ChatGPTはインターネット上の多言語のデータを学習しているため、多言語に対応しています。英語をはじめとする欧州諸語、アジア諸語、アラビア語に対応しています。具体的には英語、日本語のほかに、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、オランダ語、ロシア語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、タイ語、インドネシア語などに対応しています。

 

また、プロンプトに追加の指示や情報を渡すことで、訳文を調整することができます。例えば文書種別を指定すると翻訳精度が向上します。特定の訳語を指定して翻訳させることもできます。また、想定読者を指定して、読者に合わせた語彙や表現を使って翻訳させることもできます。

 

従来の自動翻訳エンジンで訳文をカスタマイズするには、膨大な原文・訳文ペアを用意して、時間と費用をかけてモデルのトレーニング作業を実行する必要がありましたが、ChatGPTではプロンプトを調整するだけで、希望する訳文を生成できるようになります。ChatGPTを使えば、自社独自の翻訳エンジンを簡単に用意することができるのです。

 

ChatGPTは「生成AI」とも呼ばれており、文字通り文章を生成することができます。この機能を使うと、翻訳を超えて、訳文言語で文章を書き起こすことができます。以下の例では、日本語で内容を簡潔に書いてから「メール用の文章を英語で書いて」と指示することで、英文メールを書き起こしています。母語でも外国語でも、メールを書くには多くの時間が必要ですが、ChatGPTを使うとメール作成の時間を大きく削減できます。

 

5.ChatGPTで翻訳するときの注意点

ChatGPTの翻訳精度は十分に高いものの、他社の自動翻訳サービスと同様に誤訳や訳抜けが存在します。また、そのため、訳文の正しさを人間の目で確認する必要があり、ポストエディットと呼ばれる人手によるチェックが不要になることはありません。ポストエディットについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

 

機械翻訳のミスを効率的に修正 – ポストエディットの4つのポイント

 

また、メールの書き起こしのように文章を生成した場合は、その内容に嘘や誤り(ハルシネーションとも呼ばれます)が含まれていないか確認する必要があります。

6.ChatGPTのセキュリティについて

設定にある「Chat History & Training」をオフにすると、データはChatGPTのモデルのトレーニングや改善のために利用されません。デフォルトはオンですので、業務上のデータなどの機密情報を入力する場合は、必ずオフにしてください。なお、この設定をオフにすると有料プラン向けの機能であるCode Interpreterやプラグイン機能が利用できなくなります。

 

 

ChatGPTをAPI経由で利用する場合は、以下の記述のとおり、データはトレーニングに使用されません。つまり、ソフトウェアやツールがChatGPT APIと連携している場合、そのChatGPT機能を利用すればデータの機密が確実に保持されることになります。

 

 

(引用元:https://openai.com/policies/api-data-usage-policies)

7.まとめ

ChatGPTは、OpenAI社がリリースしたAIチャットサービスで、人間のように会話でき、翻訳することも可能です。ワード、エクセル、パワーポイント、PDF、メールなどの文章を、指定した言語に翻訳することができます。翻訳精度は、専用の自動翻訳サービスに匹敵し、特定の分野ではChatGPTが優れている場合もありますが、誤訳や訳抜けがあるため、人手による確認作業は必須です。また、デフォルトではデータがChatGPTのトレーニングに使用されるため注意が必要です。ChatGPT API経由で利用すれば、データの機密が確実に保護されます。

 

弊社ではChatGPT APIと連携した自動翻訳製品MTrans for Office(エムトランス・フォー・オフィス)を提供しています。ChatGPTをAPI経由で利用するため、情報流出のリスクなくChatGPTを活用いただけます。MTrans for Officeを利用すれば、ワード、エクセル、パワーポイント、アウトルックからワンクリックでChatGPTを呼び出して、翻訳したり、文章を校正したり、英文メールを書き起こしたりすることができます。独自のプロンプトを作成することも可能です。14日間の無料トライアルで、品質と使い勝手をお試しください。

 

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