アニメーション(Vyond)を活用したeラーニングで、「契約」をわかりやすく社員に伝える

東京エレクトロン株式会社様

eラーニング

アニメーション(Vyond)を活用したeラーニングで、「契約」をわかりやすく社員に伝える

 

東京エレクトロン株式会社

法務部 戦略法務グループ(2022年当時のご所属)

(お写真左から)田中由浩 様、市川加奈子様、大倉健史 様

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社内教育用コンテンツの制作
契約の難しい内容をわかりやすく伝えるため、アニメーション(Vyond)を使用
2021年、2022年にそれぞれ海賊キャラクターを使用したコンテンツをシリーズで制作

――ヒューマンサイエンスに依頼したきっかけについてお聞かせください。
田中様:弊社人事部から紹介を受けて、お話を伺いました。
法務省の桃太郎の漫画(民法改正)、外務省のゴルゴ13(海外安全対策)などの啓発活動を参考にして、コンテンツは漫画が良いのか、絵を少なめにした紙芝居が良いのかということで、2〜3社に問い合わせをしていました。

――ヒューマンサイエンスにご発注いただいた理由はなんだったのでしょうか?
田中様:最初にお声がけをした段階では、私たちのコンテンツ作成に対するイメージは生煮えの状態で、どうすれば良いのかわかりませんでした。
市川様:様々な企業に話を伺う中で御社が一番私たちの意図をくみ取ってくれたと感じました。
話し合いの中で『〇〇を短くした方がいいですよ』とか、その場でいただいたアイディアなど、実際の打ち合わせの際の印象が良かったです。
田中様:最初、弊社では漫画でのコンテンツ作成を考えていましたが、御社よりアニメーションの提案をいただきました。
他の業者様からは、ゲーミフィケーションの要素を取り入れたRPGゲームのような提案もありました。しかし、弊社で使用している人材管理システムではうまく機能しないことがわかりました。RPGゲームの提案をしてくださった業者様のシステムをレンタルすれば使用できたのですが、長期的な運用が難しく断念しました。

――従来の教育内容に課題を感じていらっしゃったのでしょうか?
1) 視覚的に理解しやすいコンテンツ
田中様:弊社は拠点が国内外にあるため、eラーニングを活用していました。その中でも、契約はとっつきにくい内容になりがちなため、視覚的に理解しやすいコンテンツが必要だと考えていました。
2) 頭に残るようなコンテンツ
市川様:これまでは、音声付きの研修動画をパワーポイントで作成したものが多く利用されており、上層部からは、最近の教育内容は退屈で、せっかく社員の貴重な時間を使って行うなら、頭に残るようなコンテンツにしてほしいという要望がありました。そのため、ただのパワーポイントの説明だけでは不十分だと判断し、面白いものにする必要があるということになりました。

 

 

「今は『法務部を目指せ』!?」
市川様:御社との相談で出てきた海賊という業務とは全く関係のないアニメーションの活用は、私たちにとって初めての試みでしたが、社内ではとても評判が良く、今は、教育コンテンツを作るなら「法務部のコンテンツを目指せ」といったような雰囲気になっています(笑)

――プロジェクトを進行する上での懸念点はありましたか?
1)予算に合うか
田中様:1番の懸念点は予算でした。大まかな予算感は考えていましたが、漫画の場合は費用が高く、そこまでの金額を出してよいのかと思い悩む面もありました。最終的には御社からVyondアニメーションをご提案いただき、比較的安価に期待していたクオリティのものに仕上げることができたと思っています。
2)納期が間に合うか
田中様:また、納品期限が3月末までという縛りがありました。納品を2回に分け、最初は日本語版のみを受け取り、英語版は5月頃に受け取りました。
3) シナリオがフワッとしていて…
田中様:最初は私たち自身で、ストーリーのあらすじを作成して、御社に提出し打ち合わせをしました。しかし、どのようにイメージや目的を伝えれば良いのかわからない状態でした。
市川様:制作にたずさわるのは初めてで、御社が作成されたエクセルでの絵コンテの見方が最初はわかりませんでした。また、弁護士の先生に、絵コンテを説明する際も苦労しました。でも、フローチャートは見やすかったです。
あと、AとBという2種のアイディアを提出していただきどちらかを選択してほしいと聞かれて、別のCのアイディアをお伝えするなど、方向性が途中で変わることもあり、HSさんには新たな作業をお願いすることもありました(笑)
――ある程度形にして、お客様に提示してみて話が変わっていくのはよくあることです。御社からは、積極的にご意見をいただけましたので、勉強になる部分が多かったです。 ご意見をいただかないと気づかない部分もありました

――導入された後、社員の方々からの反応はどうでしたか?
市川様:結果的に受講率は非常に高いものとなりました。講座の最後に入れているアンケートにも5,000人以上の社員が回答しました。第二弾のコンテンツでは、99.5%が理解できた/98.7%が有益な講座だったと回答してくれるなど、アンケートの結果も期待以上でした。自由記入欄もあり、コメントを書いてくださった社員もいました。

――自由記入欄にはどんな意見があったのでしょうか。
1)ネガティブな意見
市川様:最初の講座に関しては、『アニメーションの時間が長い』という意見がありました。音声が無いことも指摘され、業務時間中に研修を受講しているように見えないため『TELのロゴを入れてほしい』という要望もありました。
一部の人からは内容が初歩的すぎるとの意見もありましたが、テストを用意したり、細やかな解説を入れたり、きちんと理解されていると思います。
実際に導入してみて、今回の研修が以前と異なると感じた受講者もいました。ドラッグ&ドロップの操作性に戸惑う人もいたようです。
田中様:第2弾では、ドラッグ&ドロップなどの機能を改良しました。アニメーションの時間も短くし、キャラクターにも音声を追加しました。
2)ポジティブな意見
市川様:実際には、勉強になった、とっつきやすいなど、全体的に好意的な意見がほとんどでした。約7〜8割 の人が満足していたということですね。
大倉様: 法務部では日本語と英語で最初に公開しましたが、現地の要望もあって、既に中国語版も作成していただきました。
市川様:その後台湾版も作成していただきました。韓国語版も考えていますが、シンガポール同様に作成済の英語版で対応できる可能性もありますね。

――今回は、スライドを読み終えるまで次に進めないようにするなど、コンテンツに制限をかけました。受講者からの意見はいかがでしょうか。
田中様:制限に関しては特に意見はありませんでしたが、倍速での視聴ができないかという意見がありました。

――倍速への修正は、使用しているソフトウェアのアップデートで恐らく可能になっています。
田中様:全社での必須研修の期間は終わっていますが、新しく入社した人にはアニメーションでの動画を見ていただき、研修を行っていますので、実装を相談したいです。

――学習効果を実感するような変化はありましたか?
市川様:研修動画だけでなく、他にも法務部内で施策を行っているため、どの施策がどのような効果をもたらしたかは明確に言うことができないのが現状です。ただ、とっつきやすいキャラクターたちのお陰か、法務部の敷居が下がったなとは感じています。
変化といえば、共通のベースができたことです。機密保持契約や契約書の応用に関する対面研修は、全員がアニメーションでの研修を受講済の状態で参加することができるようになりました。対面研修において、以前より説明がしやすくなったと感じます。
田中様:社員の皆さんに浸透しているようです。
市川様:現在ではすっかり、法務部といえば海賊やTELドローン (コンテンツ内で登場する配達用マシン) のというイメージが定着しています。

 

 

――今後、他のコンテンツを作成される予定はありますか?
田中様:第3弾についてはまだ決まっていませんが、全社的に行われる研修としては、第2弾のNDAを応用した研修を検討する可能性はあります。
市川様:一般的な交渉術など、全社員に関わるようなFAQに関連する短い動画をまとめることも検討しています。「全社共通の研修」がコンテンツ制作の大きな要素になりますね。

 

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