三菱重工業株式会社 概要
・設立:1950年
・資本金:2,656億円
・従業員数:連結 77,430人 単独 22,233人
(2022年12月現在)
・事業内容:火力発電システム事業
ご利用サービス
マニュアル内製支援
- 評価
- マニュアル作成セミナー
- ユーザーアンケート
- 標準化ルール監修
- 新テンプレート導入(FrameMaker設計、移行)
翻訳
- 日本語から英語 / 英語からスペイン語
- 用語集メンテナンス
- 翻訳メモリーメンテナンスセミナー
動画マニュアル作成
背景
「ユーザーにとって使い勝手の良いマニュアルにしたい」
三菱重工業株式会社は、エネルギー、産業機械、プラントなど、多様な分野で最先端の製造業をリードしている会社です。
世界最高効率の火力発電機器の開発、最新のデジタル技術を活用した火力発電所の運用改善ソリューションをグローバルに展開しています。
三菱重工業株式会社では「DIASYS」という制御装置を内製しています。
プラントや発電所など導入先のユーザーや技術者が使用するマニュアルの種類は、ソフトウェア、ハードウェア、規格説明書など多岐にわたります。1冊あたり30ページから600ページとボリュームも様々です。
※DIASYS(Digital Intelligent Automation SYStem)とは
プラントの性能を最大限に発揮し、高い信頼性と稼働率を実現するために開発した分散型制御システム(DCS)です。
http://www.mhps.com/jp/products/control-systems/outline/index.html
導入前の課題
「マニュアルをどのように改善したらいいか迷っている」
技術者向けマニュアルの使い勝手の面で、次のような課題を感じていました。
「納入先、社内から「マニュアルの使い勝手を改善してほしい」という声が多い」
「マニュアルのボリュームが大きすぎて、必要な情報を探しにくい」
「さまざまな文章表現や用語が用いられており読みにくい」
「日本語マニュアルだけでなく、英語、スペイン語での制作も効率的に進めたい」
使い勝手を改善してよりよいマニュアルとするための課題を明確にするため、ヒューマンサイエンスが提供する「マニュアル評価」サービスに関心をお持ちになり具体的なサービスの提案をご依頼いただきました。
ヒューマンサイエンスを選んだ理由
マニュアル評価・ユーザーアンケート・マニュアル制作セミナーなど充実した施策と豊富な実績
お客様が課題を感じていたテーマは
①現在のマニュアル品質を改善すること
②改善されたマニュアル品質を継承し改訂すること
です。
「①現在のマニュアル品質を改善する」
という目的達成に向けて
「現在のマニュアルにはどんな課題があるのか」
「どのように改善を図ることができるのか」
を明確にするために「マニュアル評価」をご提案しました。
また「マニュアル改善の必要性について、ユーザーの声を具体的な数値で示す」ために「ユーザーアンケートの実施」をご提案しました。
一方、「②改善されたマニュアル品質を継承し改訂する」という目的達成に向けて、
・「マニュアル制作セミナー」にてマニュアル作成担当者のスキルアップを図ること
・「テンプレート制作」「ガイドライン制作」にて、改訂する際にも品質改善を継承していく標準化施策
をご提案しました。
品質改善に最適なアプローチ手法であることや、豊富な実績を高く評価くださり、ヒューマンサイエンスを選定いただきました。
導入のプロセス
まずは評価分析で現状分析
2014年1~2月に3名の評価者によるマニュアル評価を実施。
約100項目の観点別採点をもとにした分析評価を行い。観点別の目標点と比較して加点項目や改善項目をレポートとして提示しました。
マニュアル改善のエビデンスを提示
2月には、マニュアル使用者(約300名)に対するユーザーアンケートを実施。
正確性、分かりやすさ、検索性、利便性などの観点からユーザーの声を調査しました。
マニュアル制作セミナーにてスキルアップ&スキル定着
続いて、マニュアル作成担当者9名を対象にマニュアル制作セミナーを実施。
マニュアル評価にて明確になった課題を取り上げるため、オリジナルテキストを用いました。
現役テクニカルライターが講師となり、講義形式とワークショップ形式を採用しました。スキルアップとスキル定着を図りました。
標準化の実施 テンプレートと定着のためのルールの整備
5月には、マニュアル作成ルールの標準化を監修しました。FrameMakerを使用した効率的な制作手法を採用し、テンプレートの整備を進めました。同時に制作環境、文章表現、レイアウトデザインなどのガイドラインを定めることにより、品質改善を継承していく標準化施策の運用を開始しました。現在でも運用を継続しています。
マニュアルの分冊化による検索性と改定頻度の向上
6~8月にかけては、マニュアルの細分化を実施しました。ユーザーアンケートにより主要マニュアル2冊が約600ページとボリュームが多く、検索性・改訂頻度が悪いことが判明しました。機能や目的別に分冊化を開始しました。
導入効果
マニュアルの分かりやすさ、情報の過不足、情報の探しにくさの面で大きく改善しました。
効率的な制作を進めることができており、マニュアルメンテナンスでのコストダウン効果も生まれています。
品質改善を継承していく標準化施策も定着しており、現在も継続して運用しています。
ヒューマンサイエンスへの評価
「マニュアルの使い勝手をよくしたい」という当初の要望に始まり、具体的な改善活動を確実に進めることができています。
マニュアル評価、標準化施策だけではなく、今では、英語・スペイン語での翻訳についても依頼しており、効率的なドキュメント制作体制を運用することができています。
2017年からは、トレーニングのための動画マニュアル作成にもご協力いただいています。
マニュアルは一度作ったら終わりではなく、継続して運用する仕組みを確立する必要があります。
今後も業務改善につながるサポートを期待しています。