専門性が高く、高い品質が求められる医療翻訳、やはり翻訳料金がどれくらいなのか気になるのではないでしょうか。本ブログでは翻訳料金を左右する要因や、適切な費用対効果の医療翻訳サービスを選ぶためのポイントなどについてご紹介いたします。

- 目次
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- 1.医療翻訳サービスの種類
- 2.医療翻訳料金の決定要因と相場
- 2-1.医療翻訳料金の決定要因
- 2-1-1.翻訳量・文字数
- 2-1-2.翻訳にかかる時間(工数・工程・納期)
- 2-1-3.翻訳する言語の種類・数
- 2-2.医療翻訳サービスの相場と追加料金が発生するケース
- 2-2-1.医療翻訳サービスの相場
- 2-2-2.注意したい、追加料金が発生するケース
- 3.適切な費用対効果の医療翻訳サービスを選ぶためのポイント
- 3-1.専門性と品質が高い会社
- 3-2.テクノロジー利用による効率的な翻訳ができる会社
- 3-3.翻訳以外のソリューションも提供できる会社
- 3-4.情報セキュリティがしっかりしている会社
- 3-5.コストパフォーマンスについて相談できる会社
- 4.ヒューマンサイエンスの医療翻訳サービスのご紹介
1. 医療翻訳サービスの種類

医療翻訳サービスの料金の話をする前に、翻訳対象にはどのようなものがあるかご紹介します。
●医学・学術系の論文・資料の翻訳
医学論文、医学書、医学系書籍、学会資料など
●医薬品に関する翻訳
製薬会社が作成する治験関連や規制当局への安全性報告などの文書
●医療機器に関する翻訳
開発・製造・承認で作成される文書のほか、取扱説明書等の各種マニュアル類やカタログ
●バイオ関連の翻訳
細胞分析、遺伝子分析などに関する文書やカタログやウェブコンテンツ
ご覧の通り、医療関係の翻訳は専門性が高いものが多く、結果としてコストも高くなる傾向があります。
以下のブログでも医療翻訳サービスの種類についてご紹介していますので、ぜひご覧ください。
2. 医療翻訳料金の決定要因と相場

2-1. 医療翻訳料金の決定要因
医療翻訳の料金が決まる要因は以下のとおりです。
2-1-1. 翻訳量・文字数
料金設定においていちばん基本になるのが、翻訳対象となる文書のワード数(英語の場合)や文字数(日本語)でしょう。
その際、翻訳対象文書の専門性・難易度、お客様が求める品質レベルによって単価が変動します。
2-1-2. 翻訳にかかる時間(工数・工程・納期)
ワード数・文字数ではなく、所用工数(見込み工数)をもとに料金が決まる場合もあります。
校正回数を増やしたり、バックトランスレーション(翻訳チェック方法のひとつ。英日翻訳ならば、翻訳された日本を英語に翻訳しなおして原文の英語と比較する)などの工程を加えたりすることにより、さらに高い品質を担保できますが、料金はアップする方向になります。
逆に、料金を抑えたい場合は、翻訳レビューを割愛したり簡易レビューにしたりする、機械翻訳のポストエディットならフルエディットではなく、ライトエディットを選択するなどによりコストを抑えることが可能です。
その場合、調整により、どのような品質的な妥協が生じるか把握することが重要でしょう。
また、当局への医薬品の有害事象情報報告を行う場合などは、短納期で翻訳が必要なことがありますが、そのような場合に「特急料金」が設定されているケースもあります。
2-1-3. 翻訳する言語の種類・数
日系企業が製品を世界同時にリリースするような場合、複数の言語を翻訳する必要があります。
当然、言語数だけ翻訳コストが増加し、プルーフリーディングのためのコストも生じますが、さらに翻訳者が希少な言語ではコストが上がる可能性があります。
2-2. 医療翻訳サービスの相場と追加料金が発生するケース
2-2-1. 医療翻訳サービスの相場
医療翻訳サービスの料金について、業界団体のJTF(日本翻訳連盟)が翻訳発注価格の目安を掲載しています(翻訳料金(クライアント企業の翻訳発注価格)の目安)。
上記のサイトによれば、「医学・医療・薬学」は、英日翻訳:英文→和訳(税別)35円、日英翻訳:和文→英訳(税別)30円となっており、「コンピューターマニュアル」や「一般科学・工業技術」などの他分野よりも高く設定されています。
実際の料金はドキュメントの専門性、難易度、翻訳量、納期といった基本的な要因のほかに、原文・訳文のデータフォーマットや必要なデータ処理の種類と程度によっても左右されます。
2-2-2. 注意したい、追加料金が発生するケース
翻訳開始後に、追加作業が生じたり、作業時間が当初の予定を大幅に上回ったりすることがあります。
追加作業や作業時間増加が生じてしまう理由としては、以下のような状況が考えられます。
●原文がテキストデータになっておらず、文字が不鮮明なためにOCRによる読み取りが著しく困難な場合
●翻訳依頼後に原文の修正が発生してしまった場合
こういったケースでは、当初の見積よりも翻訳料金が上がってしまうことがあります。
3. 適切な費用対効果の医療翻訳サービスを選ぶためのポイント

続いて、適切な費用対効果の医療翻訳サービスを得るためのポイントをご紹介します。
適切な費用対効果の医療翻訳サービスを提供してくれる翻訳会社を選べば高い満足度が得られる一方、単純に料金が安い翻訳会社を選ぶと後悔する可能性もあります。
以下を十分に考慮する必要があります。
3-1. 専門性と品質が高い会社
高い専門性を備えた翻訳者のいる会社、相応の費用をかけてもよいと思える会社を選んだ方がよいでしょう。
3-2. テクノロジー利用による効率的な翻訳ができる会社
既存翻訳の翻訳メモリ―を活用した翻訳支援ツールや機械翻訳の実績のある翻訳会社であれば、コスト削減のみならず、納期短縮も望めます。
3-3. 翻訳以外のソリューションも提供できる会社
翻訳完了後に、多言語翻訳、DTP、オンライントレーニングなどのコンテンツ制作等を伴う場合、それらをセットに請け負うことができる会社であれば、総合的なコストダウンだけでなく納期短縮も望めます。
3-4. 情報セキュリティがしっかりしている会社
一概に料金が安い会社は情報セキュリティが不安とはいえませんが、コストがかかっても、情報セキュリティ体制がしっかりしている会社を選ぶことは重要です。
情報管理ポリシーをウェブサイトで明記している会社、大手企業との多くの取引のある会社は安心できる企業の目安といえます。
3-5. コストパフォーマンスについて相談できる会社
お客様により、必要な品質レベルや予算などの状況はさまざまです。
また、案件によって、コストがかかってもどうしても必要なことや、料金を抑えるためにできることは異なります。
コストパフォーマンスについて相談でき、例えば「社内での使用のみであれば低コストにしたい」といったお客様の要望に応えられる会社を選ぶことが肝要です。
4. ヒューマンサイエンスの医療翻訳サービスのご紹介
ヒューマンサイエンスでは、さまざまな医薬翻訳サービスを提供しています。
高い専門性を備えた翻訳者による翻訳、TradosやPhrase TMS (旧称Memsource)等の翻訳支援(CAT)ツールや自動翻訳ツールの活用、翻訳の効率化と品質向上への取り組みを通じて、お客様の翻訳コストに関するお悩みにお応えいたします。
ご興味などございましたら、是非お気軽にお問合わせください。
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