導入の決め手は、”提供材料が少なくても、新システムを触りながら共に学び、対話で深める伴奏型支援”。
マニュアルだけでなく業務の整理から支援。動画+PDFの併用で、現場で“使われる仕組み”を実現しました。

取材ご協力:
情報戦略本部 情報システム部 システム運営部門 川島様
情報戦略本部 情報システム部 システム企画部門 種市様(当時ご担当)
株式会社ミライト・ワン 概要
・設立:2010年10月1日
・資本金:70億円
・事業内容:電気通信工事・電気工事・土木工事・建築工事・及びこれらに関連する事業を行う子会社及びグループ会社の経営管理等
ご利用サービス
・操作マニュアル作成(Word・PDF納品)
・業務フロー整理支援
・動画マニュアル作成
プロジェクトの背景・課題
――HS:最初にヒューマンサイエンスへご依頼いただいたのが、2022年でした。社内システムの刷新に関連した業務操作マニュアルの作成案件です。プロジェクトの背景や詳細、またご依頼時の課題感などがあればお聞かせいただけますか?
ミライト・ワン様:はい。まず、当時のプロジェクトについてご説明します。
当時、弊社では子会社も含めて共通利用していく基幹系システムの大規模な入れ替えを進めていました。ちょうどシステム設計と試験のフェーズに入っており、ユーザー部門に実際に操作してもらい、業務上問題がないか確認してもらう段階でした。
ところが、そのプロジェクトの中でいくつかの工程に遅れが出てしまい、システム説明資料や操作手順書などの準備が間に合わず、急いでドキュメント整備を行わなければならない状況になっていました。
社内でのリソースも限られていたため、業務マニュアル作成を外部に依頼することになり、ヒューマンサイエンスさんにお声がけさせていただいたという経緯です。
ヒューマンサイエンスを選んだ理由――決め手は柔軟な対応力
――HS:数あるマニュアル制作会社の中で、弊社をお選びいただいた理由についてお聞かせください。
ミライト・ワン様:3~4社から比較して決めました。
コストが現実的だったという点が大きかったです。また、当時は成果物の全体量も不明確で、どれくらいの作業期間が必要になるかも掴みきれていませんでした。
そのような中で、ヒューマンサイエンスさんは、ヒアリングから柔軟に対応してくださり、業務フローの確認やスケジュール提案まで含めて、丁寧に進めてくださる印象を受けました。そういった対応力が決め手になりました。
導入効果とヒューマンサイエンスへの評価
――HS:実際の納品にあたっての進行やスケジュール感について、どのような印象をお持ちでしたか?
ミライト・ワン様:システム操作に関する知識がない状態から、仕様確認のタイミングでシステムを一緒に見ながら理解を深めていく形で進めていただきました。実際の画面を見ながら操作内容を確認していく中で、関係者へのヒアリングを通じて業務プロセスを整理していただけたのが助かりました。こちらから提供できる情報が少ない中で、ただシステムの仕様を追うだけでなく、使い手の業務フローを意識したマニュアルを制作していただけました。こうしたプロのノウハウのおかげで、社内で制作するよりも一層実用的なマニュアルに仕上げられたと感じています。
――HS:今回のマニュアル制作を通じて、社内でどのような成果や反響がありましたか?
ミライト・ワン様:動画は比較的好感触で、「とりあえず見てみよう」と試してくれる方が多かった印象です。長いPDFマニュアルは読むのが面倒で、問い合わせに頼る方が多かったのですが、動画形式なら「とりあえず見てみよう」と試してくれる方が多かった印象です。
また、従来は自作していたマニュアルが最低限の内容にとどまり、フォーマットもバラバラだったのですが、今回きちんと整えてもらい見やすくなったと感じています。
――HS:動画の方がユーザーの反応が良かったと感じたのは、どういった点でしょうか?
ミライト・ワン様:やはり、画面操作の流れを一連で見られる点ですね。
PDFだと、スクリーンショットと説明文を行ったり来たりしながら読む必要がありますが、操作の一連の流れを実際に動いている画面で見られるのが動画の良さだと感じました。
操作マニュアルに関しては、PDFより動画の方が適している部分もあります。特に「どのボタンを押すとどう動くか」といった動的な要素は、紙では限界があります。動画の方が断然わかりやすいです。
――HS:確かに動画には動画の良さがありますが、PDFマニュアルの網羅性も重要ですよね。今回のプロジェクトでも、両者をどう使い分けたかについて教えていただけますか?
ミライト・ワン様:はい。たとえば、システムの動き方は動画で確認して、細かい機能仕様やルールはPDFで確認するといった形で、使い分けていました。どちらか一方ではなく、併用することで理解が深まったと思います。
――HS:今振り返って、評価を一言でいただけますか?
ミライト・ワン様:単にマニュアルを作るだけでなく、業務の流れや背景も一緒に整理してくださった点に感謝しています。システムはその後も改修があり、社内の担当者がマニュアルの元データ(Wordファイルやイラストデータ)を使用して必要な部分を更新しています。ベースとなるマニュアルがあるおかげで「自走できる仕組み」を構築する基盤が整いました。
今後の展望について
――HS今後、同様のご支援が必要になる可能性はありますか?
ミライト・ワン様:はい。今後、システムの大幅な機能追加や業務再編があれば、再び業務フローやマニュアル整備が必要になります。その際は、またお願いしたいと考えています。
――HS:生成AIやFAQとの連携といった新たなドキュメント活用にもご興味はありますか?
ミライト・ワン様:実は今、社内でもAIチャットボットによる問い合わせ対応などを試験的に始めています。社内情報を活用しやすくする取り組みには非常に関心がありますので、何かあればぜひご相談したいです。
ヒューマンサイエンス担当者より
今回のプロジェクトでは、関係者が非常に多く、かつ業務フローの共通化という難易度の高い課題に向き合っていらっしゃいました。その中で、弊社が単なる「マニュアル作成会社」としてではなく、業務整理のパートナーとしてご一緒できたことを大変嬉しく思います。
種市様、川島様には、各事業部のご担当者およびシステム開発ご担当者と、弊社の間に立って、スムーズにやりとりできるよう調整やスケジューリングをしていただき、大変感謝しております。
今後も、動画マニュアルやAIを活用したFAQ、RAG技術を活用した問い合わせ対応など、マニュアルの枠を超えた「情報の活用支援」をご提案してまいります。