
※本事例の対象製品である建築設備CAD「FILDER SiX」のロゴを掲載しています。
取材ご協力:
電子システム事業部 開発・技術部 HAS開発グループ 技術担当課長 久家様、品証担当者 柴田様
ダイキン工業株式会社 概要
・設立:1924年10月25日
・資本金:85,032百万円
・事業内容:空調・冷凍機、化学、油機、特機、電子システム
ご利用サービス
・マニュアル再構築・Webマニュアル導入支援
・マニュアル作成(HTML形式)
・検索ログ・アクセスログ分析支援
導入前の課題
――HS:ご依頼いただいた背景について教えてください。
開発ご担当者様:電子システム事業部では設備CADを開発・販売しています。2025年に設備CADの大規模な開発を計画していた中、それにあわせてマニュアルも刷新したいと考えていました。これまでのマニュアルはPDF形式で、社内の担当者が試行錯誤しながら作っていたのですが、記載内容の粒度に偏りがあり、私たちが伝えたい情報がユーザーに伝わっていないのでは、という懸念がありました。
解決したかった3つの課題
――HS:プロジェクト当初に感じていた課題について教えてください。
開発ご担当者様:振り返ると、大きく3つあったと思います。
1つ目はマニュアル作成業務の「属人化」。特定の担当者だけが更新していたため、他の人が改訂できないという課題がありました。
2つ目は「本当にマニュアルって使われているのか?」という不安です。作成後、お客様が活用している実感がなかなか持つことができませんでした。
3つ目は「お客様のニーズが分からない」。お客様がどの機能をよく使われているのか、何に困っているのかが見えていませんでした。
ヒューマンサイエンスを選定の理由は「伴走力」
――HS:複数社をご検討された中で、弊社を選んでいただいた理由は何でしたか?
開発ご担当者様:最終的に3社にお声がけしましたが、決め手は「伴走してくれるかどうか」でした。1年にわたる大型プロジェクトで、元々840ページ以上あるPDFのマニュアルを刷新するにあたって、私たちの思いや開発スケジュールにも寄り添い、一緒に進めてくれるパートナーが必要でした。
提案内容や初期の打ち合わせでの対応、コミュニケーションに信頼感がありました。「この会社ならきっとやりきってくれる」と思えたことが、最大の選定理由です。
導入効果とヒューマンサイエンスへの評価
1. 属人化の解消と情報共有の促進
従来のマニュアルは特定の担当者しか内容を把握しておらず、改善や活用が困難でした。今回のプロジェクトにより構造化されたドキュメントを電子システム事業部内で活用できるようになり、ナレッジの属人化を防ぐ環境が整いました。
2. マニュアル利用状況の可視化と有効活用
Webマニュアルへの切り替えにより、「本当にユーザーに見られているのか?」という疑問がデータで可視化されました。アクセスログや検索キーワードの分析から、ユーザーがよく使っている機能・困っている点が明らかになり、データドリブンで次の改善につなぐことができています。
3. 業務品質向上への寄与
マニュアルが、開発や品質保証の現場でも活用されています。たとえば、画像付きの詳細手順は、製品の検証・チェック業務の基準資料としても使われており、「マニュアル通りに動作確認すればよい」状態が実現できました。
4. スケジュール管理と対応の柔軟性
特にプロジェクト終盤は、新機能のリリースが相次ぎ、タイトなスケジュールの中で対応が求められましたが、都度柔軟にタスクを実施いただき、納期厳守で進行。伴走支援の真価を感じました。
納品後の反響:「使われていない不安」が「活用実感」へ
――HS:納品後、実感された効果や社内の反応はいかがでしたか?
開発ご担当者様:まず、F1キーからマニュアルに直アクセスできるようにしたことで、お客様の使用時の迷いが可視化されました。よく使われている機能も分かるようになり、「ちゃんと見てくれてるんだ」と実感できました。検索キーワードから、お客様が困っているポイントも浮かび上がり、要開発項目の発見や営業方法の改善にもつながっています。
品証ご担当者様:品質保証の立場からも、操作手順や結果を画像付きで記載していただいたのが非常にありがたかったです。そのままテストチェックの素材としても使えるような内容で、実際に社内でも活用しています。
運用面での安心感も実感
――HS:プロジェクト運営において、印象的だった点はありますか?
開発ご担当者様:特に印象に残っているのは、御社の体制変更時のスムーズさです。長期プロジェクトの中で担当の入れ替わりが発生しましたが、引き継ぎが非常に円滑で、プロジェクト進行に一切の支障がありませんでした。こうした運営体制の整備が、「チームで伴走する」御社のスタイルに表れていると感じました。
品証ご担当者様:私は今回初めて外部にマニュアル制作を依頼しましたが、「プロに頼むとここまで変わるのか」と実感しました。最初にレイアウトやストーリーを提案いただいた段階で、これは良くなるなと手応えがありました。
今後の展望について
――HS:今後の活用イメージや、弊社に期待することはございますか?
開発ご担当者様:マニュアルの分析結果から、よく見られている箇所に対して操作例などの追加をしていきたいと考えています。また、新しい機能が追加された際に、従来と異なる操作が求められる場面では、引き続き御社にご相談させていただきたいです。
ヒューマンサイエンス担当者より
今回のプロジェクトでは、ドキュメント制作だけでなく、「属人化を解消し、お客様に使っていただけるマニュアルを実現したい」というダイキン様の強い想いに伴走できたことを、心より感謝しております。
弊社は、ITとTC(テクニカルコミュニケーション)の活用を通じて、マニュアルのアクセスログやキーワード分析に基づいたデータドリブンな業務改善を支援しています。今後も、お客様が必要な時にいつでも頼れる存在でありたいと願っております。


