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CTD(コモン・テクニカル・ドキュメント)とは?日本語から英語への翻訳の必要性とCTD翻訳の効率化ポイント

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2025.5.16

CTD(コモン・テクニカル・ドキュメント)とは?日本語から英語への翻訳の必要性とCTD翻訳の効率化ポイント

 

治験関連文書について調べると、CTD(コモン・テクニカル・ドキュメント)という言葉を目にすることがあります。治験関連文書のなかでは、CTDは「治験実施計画書(プロトコル)」や「治験薬概要書」、「治験総括報告書」に次いで翻訳ニーズが高いドキュメントとされます。CTDはどういうものなのか、そしてCTD翻訳のポイントなどについて、本ブログではご紹介いたします。

 

目次

1. CTDとは?CTDができた背景は?

 

1-1. CTDとは?

CTDは、コモン・テクニカル・ドキュメント(Common Technical Document)の略称です。製薬会社がそれぞれの国・地域の規制当局に医薬品の承認申請するための資料で、日米EUで国際的に共通化されており、医薬品や臨床試験に関する情報や各種申請様式などの広範な書類がまとめられています。CTDの導入には、日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)が大きな役割を果たしました。2001年からCTDを利用した承認申請が行われるようになりました。

1-2. CTDが作成された背景

CTDは、その目的や背景を知ると理解しやすいと思います。
従来は、日米EU各地域で異なる承認申請資料を作成・編集する必要がありました。CTDはそのような3地域で異なる申請内容や様式を避けることを目的としています。
医薬品の申請において国際的に標準化された文書・形式を用いることは、医薬品開発の効率化、各国・地域での申請・承認の迅速化につながり、患者の疾病回復や健康、承認機関・製薬会社の利益に直結します。
その意味で、CTDの開発・運用は、患者・承認機関・製薬会社いずれにとっても待ち望まれたものだったと言えます。

1-3. CTDにも電子化の動き(eCTD)

CTDは、申請者から審査者に提出するための電子版「電子化コモン・テクニカル・ドキュメント(eCTD)」が運用開始され、2016年には義務化されました。まさに申請・承認の迅速化のための動きといえるでしょう。

2. CTDの構成

 

CTDは5つのモジュールで構成されます。以下に内容をご紹介します。

●モジュール1:申請書等行政情報及び添付文書に関する情報
申請書など行政情報、添付文書に関する情報で、各地域に特異的な文書も含まれる。

●モジュール2:CTDの概要
品質や臨床などに関する概略。以下の7項目を含む:目次、緒言、品質に関する概括資料、非臨床に関する概括評価、臨床に関する概括評価、非臨床試験に関する概要文及び概要表、臨床概要。

●モジュール3:品質に関する情報
製品の製造方法、成分、品質試験などの医薬品の品質に関する情報。薬剤の化学的特性(薬物の構造、化学的特性、製剤情報)、原料および製品の製造過程(原材料、製造方法、品質管理方法)、品質管理と試験方法(安定性試験、含量確認試験、無菌性試験など)、製品の安定性データ(長期安定性、温度、湿度、保存条件に関する情報)、バッチ記録や製造工程が含まれる。

●モジュール4:非臨床試験報告書
薬剤がヒトに対して安全であるかどうかを評価するために非臨床試験(動物実験など)の結果をまとめた報告書。薬理学的試験(薬剤の生物学的効果に関するデータ)、毒性試験(急性毒性、慢性毒性、発がん性、遺伝毒性、繁殖に対する影響など)、薬物動態(薬剤が体内でどのように吸収、分布、代謝、排泄されるかに関するデータ)、安全性に関する評価が含まれる。

●モジュール5:臨床試験報告書
臨床試験の結果(薬剤が及ぼすヒトへの作用、安全性と有効性)をまとめた報告書。臨床試験の概要(試験デザイン、試験対象者、試験の目的)、試験結果(有効性、安全性に関する詳細なデータ、治療群と対照群の比較)、副作用のデータ(薬剤による有害事象の頻度、重大な副作用など)、結論と推奨事項(薬剤の有効性と安全性に基づく結論、承認の推奨)が含まれる。
モジュール5はCTDの中でも臨床試験に関する情報を含む部分です。モジュール5には、治験総括報告書(CSR)を含む、臨床試験に関する詳細な報告書がまとめられています。
このように、CTDは、薬剤の開発初期から臨床試験に至るまで、必要なすべての情報を体系的に網羅した文書です。これは、医薬品の申請において国際的に標準化された文書・形式を用いて医薬品開発の効率化、各国・地域での申請・承認の迅速化を図るうえで重要といえるでしょう。

CTDの構成

引用:医薬品の承認申請のための国際共通化資料コモン・テクニカル・ドキュメント(CTD)の構成

3. CTD翻訳が必要になるケースと翻訳における注意事項

 

3-1. CTD翻訳が必要になるケース

CTD翻訳が必要となるケースのひとつとして、日本の製薬会社が作った新薬を海外へ販売するための申請をする場合が考えられます。開発初期から臨床試験までに生じる文書を翻訳することになりますが、国際的に標準化された文書・形式であるため効率的かつ迅速な申請・承認を目指すことが可能になります。

3-2. CTD翻訳における注意事項

CTDは、他の治験関連文書同様、重要かつ繊細な情報も含み、誤りは許されない性質のものであるため、細心の注意を要することはいうまでもありません。
加えて、CTDは臨床試験以外の範囲も幅広く網羅したものであるだけに、薬物の品質・薬理学的データ・薬物相互作用のデータ・製造および品質管理に関する詳細な説明が記載されているため、より専門性が高くなっています。

4. CTD翻訳を効率的に進めるポイント~医療翻訳会社の選定がカギ

 

CTD翻訳を効率的に進めるポイントとして、医療翻訳会社の選定が肝になると説明した上で、選定ポイントを紹介します。

●CTDや治験文書・医薬品開発関連の翻訳実績のある翻訳会社を選ぶ
CTDは高度に専門的であり、カバーする分野も多岐にわたります。治験文書・医薬品開発関連の実績をある翻訳会社、実績のある翻訳者を擁する翻訳会社を選ぶことが重要です。

●テクノロジーを活用して高効率な翻訳ソリューションを提供する翻訳会社を選ぶ
速やかな薬品の開発・販売のために、CTDを迅速に整備して当局に提出する必要があります。機械翻訳・翻訳支援ツール・ATを活用してCTDの効率的な翻訳に寄与できる翻訳会社を選ぶ必要があるでしょう。

5. CTD翻訳もぜひヒューマンサイエンスにご用命ください

ヒューマンサイエンスは、CTDを含む治験に関する文書の翻訳の豊富な実績があります。
また、人手翻訳サービスやポストエディットサービスもご提供しております。Trados等の翻訳支援(CAT)ツールや、自動翻訳ツールを活用し、翻訳の効率化と品質向上に取り組み、お客様の更なる発展に貢献してまいります。
ドキュメントテクノロジー・メディカルサイエンスの知識ともに高い専門性を備えた、ヒューマンサイエンスのメディカル翻訳をぜひお試しください。
お悩みやご興味などございましたら、是非お気軽にお問い合わせください。

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