前回は、「Goole翻訳などの無料の機械翻訳サービスと 有料の機械翻訳エンジンの違い」ということで、下記3点の大きな違いのうち、1点目の「カスタマイズ」についてご紹介しました。
・カスタマイズ
・セキュリティ
・コスト
今回は残りの「セキュリティ」と「コスト」について見ていきましょう。
エンジンのセキュリティ
2つ目のポイントは、「セキュリティ」です。
無料の翻訳サービスを使う際に一番注意しなければならないのが、このセキュリティについてかもしれません。
市販のエンジンの場合は、例えばクラウドタイプのものであれば、契約時にNDA(秘密保持契約)をかわして、翻訳文書を他の目的に転用しないことや
コーパスを共有しないことなどを明記することがあります。
また、ローカル環境にインストールする「オンプレミス」のタイプであれば、インターネットに接続する必要がないため、そもそもインターネット経由で情報が漏えいしてしまうリスク自体がかなり低くなります。
一方で、無料のエンジンの場合は、エンジン提供企業と使用する人/企業との間に
秘密保持契約の関係を結んでいないことがほとんどです。
そのため、翻訳したデータが、機械翻訳サービスを提供している企業に使用される可能性があります。
記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、以前、「無料の機械翻訳サービスで翻訳したデータが外部に流出し、その中に省庁や銀行などのメールも含まれていた」というのがニュースで報道されたこともありました。
このように、無料の機械翻訳サービスで翻訳した情報は外部に流出する可能性がありますので、機密性の高い文書やメールを翻訳するのには適しません。
エンジンのコスト
3つ目のポイントは、「コスト」です。
機械翻訳を導入するにあたって、やはり皆さんが一番気にされるのがコストについてかもしれませんね。
有料の翻訳エンジンの場合、品質やセキュリティの面では無料の機械翻訳サービスよりも安心して使用できますが、導入コストや運用コストがかかります。
エンジンや形態によって様々ですが、導入には数万~数十万円の費用がかかりますので、コストをかけても導入するメリットが本当にあるのかという点をしっかり見極めた上で導入を決定する必要があります。
以上、2回に分けて、無料の機械翻訳サービスと有料の機械翻訳エンジンの違いについてご紹介してきました。
社内文書や取扱説明書など、機密性が高く品質の正確性が求められる文書には、やはり有料の機械翻訳エンジンを使用することをおすすめしています。
社内文書や取扱説明書などに無料の機械翻訳サービスを使用する際にも、事前に品質を確認しておいたり、「使用上のご注意」などの重要な情報だけは人が翻訳するなどの使い分けをしたりして上手に活用していく必要があります。
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ブログ執筆担当
徳田 愛
・機械翻訳コンサルタントとして、日本企業に向けた機械翻訳導入やプロセス構築のコンサルティングを行う。
・多言語翻訳を左右する原文品質を重要視し、和文ライティング工程も担当機械翻訳に適したマニュアル作成のコンサルティングも実施。
・2013年から現在まで、多数の国内外のイベントに登壇
– 2014年 Translation Automation Users Society 「産業翻訳における日本発のMTエンジン活用の可能性」
– 2018年 一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会 シンポジウム「10 社の事例から学ぶ!~機械翻訳導入の課題と解決策~」