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1. はじめに
グローバル化が進む現代において、ビジネスにおける多言語コミュニケーションはますます重要になっています。海外との取引、外国籍社員とのやり取り、海外市場への進出など、様々な場面で言語の壁が立ちはだかります。こうした課題を解決するために、翻訳ツールは欠かせない存在となっています。翻訳ツールは、言語の壁を乗り越え、スムーズなコミュニケーションを実現するための強力なツールです。しかし、一口に翻訳ツールといっても、様々な種類があり、それぞれ機能や特徴が異なります。ビジネスで効果的に活用するためには、ニーズに合った翻訳ツールを選ぶことが重要です。この記事では、ビジネスに役立つウェブで利用できる翻訳ツールの選び方と、具体的なツールを紹介していきます。
2. 翻訳ツールの主な種類と用途

一口に翻訳ツールといっても、どのようなシーンで何を中心に翻訳するかによって、最適なツールは全く異なります。翻訳ツールは大きく分けると、テキスト・文章翻訳、リアルタイム音声翻訳、Webサイト翻訳の3種類が存在します。
それぞれの特徴と、どのような用途に適しているのかを詳しく解説します。
テキスト・文書翻訳(ドキュメント・メール向け)
日常的なメールのやり取りから、契約書、マニュアル、論文などのドキュメントをテキストベースで翻訳するためのツールです。時間をかけて正確な翻訳を得たい、翻訳結果を自分の目で確認し、修正しながら使いたいといったニーズに最適です。近年では、PDFやWord、Excelなどのファイル形式のまま読み込み、元のレイアウトや書式を維持した状態で翻訳できるツールも多く登場しています。
ビジネス文書の翻訳を効率化したい場合や、専門用語が多用される資料を翻訳したい場合に欠かせないツールです。
主な代表ツール:DeepL、Google翻訳、ChatGPT、T-4OO など
リアルタイム音声翻訳(Web会議・商談向け)
ZoomやTeamsなどのオンライン会議、あるいは対面での商談・カンファレンスにおいて、相手が話している音声をその場でリアルタイムに翻訳するツールです。発言した内容が瞬時に翻訳され、映画の字幕のように画面にテキスト表示されるため、通訳者を介さずとも言語の壁を越えたスムーズなコミュニケーションが可能になります。また、リアルタイム翻訳と同時に会話の文字起こしや議事録の自動生成を行ってくれるツールも多く、会議後の情報共有や資料作成の手間を大幅に削減できる点も大きなメリットです。
主な代表ツール:Clovernet 多言語対訳支援サービス、SuperIntern、Notta など
Webサイト翻訳(自社サイトの多言語化向け)
自社のホームページやECサイトなどを、外国人ユーザーに向けて多言語化するための専用ツールです。海外からのアクセス増や、インバウンド需要の獲得を目的として導入されます。専用の自動翻訳システムをサイトに組み込むことで、日本語のページを更新した際に、自動的かつリアルタイムに外国語のページにも翻訳が反映されます。ページ数が多いサイトでも運用管理の手間やコストを安く抑えられるのが特徴です。また、海外の検索エンジンからユーザーを獲得するための「海外SEO対策」に対応しているツールを選ぶことも重要です。
主な代表ツール:shutto翻訳、ユニウェブ、WOVN.io など
3. 無料ツールと有料ツール5つの違い

翻訳ツールには、無料で手軽に使えるものから、企業向けに特化した有料のものまで幅広く存在します。「無料ツールで十分では?」と考える方も多いですが、ビジネスで本格的に活用する場合、両者には主に以下の5つの大きな違いがあります。
①翻訳精度
無料ツールは日常会話や一般的な文章の翻訳には十分な精度を持ちますが、業界特有の専門用語や複雑な言い回しでは誤訳が発生しやすくなります。一方、有料ツールは高度なAI技術や専門分野に特化したエンジンを搭載しており、専門的なビジネス文書でも高精度な翻訳が可能です。
②カスタマイズ性(用語集など)
無料ツールは固定のエンジンを利用するため、カスタマイズには限界があります。有料ツールには、企業独自の用語集(ユーザー辞書)を登録する機能や、過去の翻訳データを学習させる機能が備わっていることが多く、使えば使うほど自社に合った精度の高い翻訳ができるようになります。
③セキュリティ(機密情報の保持・二次利用の有無など)
ビジネス利用で最も注意すべき点がセキュリティです。無料ツールの多くは、入力したデータが外部のサーバーで処理され、AIの学習データとして二次利用されるリスクがあります。有料ツールの多くは、データの暗号化や二次利用なしを明記しており、情報漏洩を防ぎながら安全に機密情報を翻訳できます。
④対応するファイル形式と機能
無料ツールはテキスト入力ベースのものが中心ですが、有料ツールであればPDFやWord、Excel、PowerPointなどを、元のレイアウトや書式を崩さずにそのまま翻訳できる機能が充実しています。
⑤サポート体制
無料ツールはFAQなどを頼りに自力で解決する必要がありますが、有料ツールには専用のカスタマーサポートが用意されていることが多く、導入時やトラブル発生時にも安心して利用できます。
4. ビジネスに活用できる翻訳ツールの条件とは

ビジネス向けの翻訳ツールは、各業界に特化した専門用語や表現に対応している必要があります。製品名やサービス名、部署名や役職名など、企業や組織ごとに固有の用語が使われる場合もあります。翻訳ツールにはこれらの専門的な用語を正確に翻訳できる用語集機能が不可欠です。
グローバルなビジネス環境では、多言語対応も欠かせません。ビジネス向けの翻訳ツールは、製品やサービスを販売するマーケットに応じて、主要な言語だけでなくニッチな言語にも対応していることが望まれます。
業務で使用する場合、セキュリティは最優先事項です。ビジネス向けの翻訳ツールは、データの暗号化やアクセス制御など、高度なセキュリティ機能を備えている必要があります。多くの無料翻訳サービスでは入力した文章がサービス改善のために二次利用されることがあり、機密情報が保持されません。二次利用のない翻訳サービスを選択することが重要です。
ビジネス文書の翻訳では、誤訳や不適切な表現が許容されません。個人向けのツールでは、多少の誤訳が許容される場合もありますが、ビジネス向けでは、正確性が重要です。また、ビジネスにおける翻訳ニーズは多岐にわたるため、契約書、特許、マニュアル、Eメールなど、様々な文書に対応できる翻訳ツールが求められます。
5. 【用途別】おすすめ翻訳ツール

文章・テキスト翻訳向けツール
Google翻訳
Google翻訳はパソコンやスマートフォンなどで広く利用されているサービスです。100以上の言語に対応しています。ファイルの翻訳も可能です。ただし、入力したデータがサービス改善のために二次利用されるため、ビジネスで利用することは推奨されません。

DeepL
https://www.deepl.com/translator
DeepLは特に流暢性が高いことで人気のある自動翻訳サービスです。ファイル翻訳機能、用語集機能を備えているほか、日本語訳の常体・敬体の指定も可能です。他社のサービスと比較すると対応言語数が30と少ないですが、代表的な言語には対応しています。最近ではDeepL Writeという英語とドイツ語の校正支援サービスが始まりました。DeepLの無料プランでは入力したデータがサービス改善のために二次利用されますが、有料プランでは機密が保持されるため業務でも安心して利用できます。DeepLの機密保持ポリシーについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

Bing Microsoft Translator
https://www.bing.com/translator
Microsoft社からは様々な翻訳サービスが提供されていますが、その中でウェブブラウザから利用できるサービスがBing Microsoft Translatorです。100以上の言語に対応している一方、用語集や常体・敬体の指定はできません。Google翻訳と同様に入力したデータがサービス改善のために二次利用されるため、業務で利用することは推奨されません。

ChatGPT
OpenAI社のAIチャットサービスであるChatGPTは翻訳ツールとして利用することもできます。チャット欄に「日本語に翻訳して」と書いてから翻訳対象の文章を入力すれば翻訳されます。用語集や常体・敬体の指定機能はありませんが、チャット欄の指示内容によって訳文を変化させることができます。ChatGPTを使用した翻訳方法について詳しくは以下の記事をご覧ください。
ChatGPTを使って翻訳をする方法は?使い方や活用方法をご紹介
ChatGPT は有料かどうかにかかわらず、入力データの二次利用を設定から変更できます。ChatGPTの機密保持ポリシーについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
ChatGPT、Copilot、Gemini、Claudeで機密は保持される?

MTrans for Office
MTrans for Officeは弊社ヒューマンサイエンスが提供している自動翻訳サービスです。DeepL、Google、Microsoft、および翻訳用にChatGPTをカスタマイズしたOpenAIの4つの翻訳エンジンと連携しており、自由に切り替えて使用できます。用語集と自動ポストエディット機能を活用することで、各翻訳エンジンをそのまま使用するよりもさらに精度の高い訳文を出力できます。各翻訳エンジンとはAPIで接続しているため、翻訳データがモデルの改善のために二次利用されません。機密は保持されるため安心して自動翻訳を利用できます。文章校正などの執筆補助機能も搭載しています。MTrans for Officeについて詳しくは以下の製品ページをご覧ください。
Officeかんたん翻訳ソフトMTrans for Officeとは
会議・リアルタイム音声向け翻訳ツール
Web会議や商談など、対話の場面で活躍するリアルタイム音声翻訳ツールを厳選してご紹介します。
SuperIntern(スーパーインターン)
ZoomやTeams、Google Meetなどあらゆる会議ツールに対応し、1台のPCで完結するボット不要のリアルタイムAI翻訳ツールです。日本語への翻訳精度が非常に高く、相手の言語と翻訳された日本語を同時に字幕表示してくれます。会議にAIボットを参加させる必要がないため、社外クライアントとの打ち合わせでも気兼ねなく利用できるのが大きなメリットです。
Clovernet 多言語対訳支援サービス
NECネクサソリューションズが提供する音声翻訳サービスで、30以上の言語に対応しています。Web会議だけでなく対面の研修など幅広いシーンで活用できます。ユーザー数無制限で利用でき、入力データの保存や二次利用を行わない高いセキュリティ対策が施されているため、全社規模での導入にも適しています。
Notta(ノッタ)
最新のAIを用いた高精度な音声認識と文字起こし機能に強みを持つツールです。会議の内容をリアルタイムでテキスト化し、50以上の言語へ自動翻訳してくれます。画面録画機能やカスタム辞書機能も備えており、会議の議事録作成と翻訳を同時に効率化したい企業におすすめです。
Webサイト多言語化向けツール
自社ホームページやECサイトなどを多言語対応させるための専用ツールをご紹介します。
shutto翻訳(シュット翻訳)
最短3分という手軽さでWebサイトの多言語化を実現するツールです。機械翻訳ベースでありながら、必要に応じてプロの翻訳者に依頼できるハイブリッド型の運用ができるのが特徴です。プレビュー画面を見ながらテキストや画像の差し替えを直感的に行えるため、専門知識がない担当者でも扱いやすい仕様になっています。
ユニウェブ
Webサイトに1行のタグを挿入するだけで、瞬時に60以上の言語に対応した多言語サイトを構築できるクラウドベースの翻訳サービスです。サイトのデザインやレイアウトを崩さずに導入でき、元の日本語サイトを更新した際も自動的に翻訳内容が同期されるため、日々の運用・管理の手間を大幅に削減できます。
WOVN.io(ウォーブン・ドットアイオー)
大手企業での導入実績が豊富なWebサイト多言語化ソリューションです。動的なサイトや複雑な構造を持つサイトでも、レイアウトを維持したまま多言語化が可能です。専任の担当者による手厚い運用サポート体制があるため、初めて本格的な多言語サイト構築に挑戦する企業でも安心して利用できます。
6. 翻訳ツールを利用する際の注意点

翻訳ツールは非常に便利ですが、ビジネスで安全かつ効果的に活用するためには、以下の3つのポイントに注意する必要があります。
機密情報の漏洩リスクとセキュリティ確認
多くの無料翻訳ツールは、入力したデータを翻訳エンジンの学習(サービス改善)のために二次利用する規約になっています。未公開のプレスリリースや契約書、顧客情報などの機密情報を無料ツールに入力すると、情報漏洩に繋がる危険性があります。ビジネスで利用する場合は、「データの二次利用をしない」有料ツールや、セキュリティ対策が明記されている法人向けサービスを選ぶことが鉄則です。
不自然な翻訳や誤訳への対策
AIの進化により翻訳精度は飛躍的に向上しましたが、決して完璧ではありません。特に、主語の省略が多い日本語特有の文脈や、専門用語が多用される文章では、意図しない誤訳が発生することがあります。不自然な翻訳がそのままサイトや資料に掲載されると、顧客に不信感を与えブランドイメージを損なう原因になります。重要な文書やWebページのトップページなどは、必ず人の目(ネイティブスピーカーや担当者)によるダブルチェック・修正(ポストエディット)を行う体制を整えましょう。
文化的背景や専門用語への配慮
翻訳ツールは「文法的に正しい文章」を出力することは得意ですが、その国の文化的背景や社会的なニュアンスまで汲み取った翻訳は苦手としています。例えば、英語の慣用句(例:“raining cats and dogs”=土砂降りの雨)を直訳してしまったり、日本語の複雑な「敬語」のレベルを場面に合わせて調整したりするのは困難です。また、業界特有の専門用語を正しく翻訳するには、ツールへの辞書登録や人間による文脈に合わせた意訳の調整が欠かせません。
7. ビジネスに活用できる翻訳ツールのメリット

業務で翻訳ツールを利用すると、多くのメリットをもたらします。以下に、その主なメリットをいくつかご紹介します。
1. 翻訳作業の効率化・スピード化:AIを活用した翻訳ツールは、大量のテキストを短時間で翻訳することが可能です。これにより、翻訳作業の効率化とスピード化が図られます。
2. 時間・場所を問わず手軽に利用可能:翻訳ツールはインターネットに接続していれば、どこからでもアクセス可能です。これにより、出張中やリモートワーク中でも翻訳作業を行うことができます。
3. 翻訳コストの削減:翻訳ツールを使用することで、社内の翻訳専門スタッフの人件費や、外部の翻訳会社・フリーランス翻訳者への外注費を削減することが可能です。特に、大量の翻訳が必要な場合や、頻繁に翻訳作業を行う場合には、その効果は大きくなります。ただし、自動翻訳の訳文には誤訳や訳抜けなどの間違いが含まれる場合があるため、人によるチェックは必要です。
これらのメリットにより、翻訳ツールはビジネスの現場で広く活用されています。特に、グローバルに事業を展開している企業や、多言語対応が必要な企業では、その効果を大いに発揮できます。
8. ビジネスに活用できる翻訳ツールの選び方

ビジネスに活用できる翻訳ツールを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
1. 対応言語:翻訳ツールが対応している言語の数や種類は重要な選択基準です。特に、グローバルに事業を展開している企業や、多言語対応が必要な企業では、業務で使用する言語に対応した翻訳ツールが必要となります。
2. 翻訳精度:翻訳ツールの精度は、そのツールの価値を大きく左右します。AIを活用した翻訳ツールは、大量のテキストを短時間で翻訳することが可能ですが、その翻訳結果の精度が高いかどうかを確認することが重要です。
3. 専門的な用語の網羅性:翻訳する対象の文書が専門的な用語を含む場合、その用語が網羅されているかどうかを確認することが重要です。特に、医療、法律、ITなどの専門分野では、専門的な用語の正確な翻訳が求められます。業務に特化した用語を登録できる用語集機能を備えていることも必要です。
4. セキュリティ:翻訳ツールを使用する際には、セキュリティも重要な考慮点です。翻訳する文書が機密情報を含む場合、その情報が適切に保護されているかどうかを確認する必要があります。また、運営元の規模や安全性の確認も必要です。
5. 使い勝手:翻訳ツールの使い勝手も重要な選択基準です。直感的なインターフェースを持ち、説明なしですぐに使えるツールが理想的です。
これらのポイントを考慮に入れて、自社のニーズに最も適した翻訳ツールを選ぶことが重要です。それにより、翻訳作業の効率化とスピード化、そして翻訳コストの削減を実現することができます。
9. 翻訳ツールに関するよくある質問

- Q無料の翻訳ツールをビジネスで使っても安全ですか?
- QAI翻訳(ChatGPTなど)とDeepLのような翻訳ツールの違いは何ですか?
- Q専門用語や社内用語を正確に翻訳するにはどうすればいいですか?
- QWebサイトを自動翻訳した場合海外向けのSEO対策も自動で行われますか?
- QAIの翻訳精度が高ければ、人間のチェックは不要ですか?
- QWeb会議で使うリアルタイム音声翻訳ツールを選ぶ際、特に気を付けるべきポイントは何ですか?
- Q翻訳ツールを使うと不自然な文章になることがあります。防ぐコツはありますか?
10. まとめ
現代のビジネスでは、グローバル化の進展に伴い多言語コミュニケーションが不可欠となっています。この課題に対処するには翻訳ツールを導入することが推奨されます。翻訳ツールの利用は翻訳作業の効率化・スピード化や翻訳コストの削減をもたらします。ツールを選択する際には用語集機能を備えているか、機密情報が保持されるかという点を確認することが重要です。
ヒューマンサイエンスではDeepLとOpenAIを利用できる自動翻訳ソフトMTrans for Officeを提供しています。APIに接続しているため、情報漏えいの心配なくDeepLとOpenAIを利用できます。OpenAIは翻訳エンジンとして活用できるだけでなく、プロンプト次第で文章の書き起こしや書き換え、文章校正をすることができます。MTrans for Officeは、14日間の無料トライアルも受け付けています。お気軽にお問い合わせください。

MTrans for Officeの特長
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