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静的サイトジェネレーターとは

静的サイトジェネレーターとは

目次

1. 静的サイトジェネレーターとは

 

 

静的サイトジェネレーターとは、生データとテンプレートを基に、完全に静的なHTML Webサイトを生成するツールのことです。つまり、サイトでこれまでコンテンツ管理システム(CMS)などを用いて動的に表示していたページを先にHTMLとして生成しておいて、そのHTMLを表示するというウェブサイト作成の原点に立ち返るような発想の仕組みです。Jamstackという開発手法の一つとして脚光を浴びることとなりました。

 

例えば「お知らせ」というセクションがあるとします。CMSでは管理画面からお知らせのリストに新しい記事を掲載すると、CMSが次以降にお知らせのページにアクセスがあるとそれをデータベースからリスト化し、動的にページを生成します。常に最新の情報になっているというメリットはあるものの、最近ではCMSの機能の肥大化によって表示速度が遅くなることが観察される場合があります。

 

静的サイトジェネレーターで同じことを実現すると、新しくお知らせが追加されるタイミングでそれに対応するHTMLのファイルが生成されます。生成が完了するまでに時差が生じるものの、一度出来てしまえば、そのページは素早く表示されるようになります。

 

このようにウェブページの生成、テンプレートの実装を自動化する静的サイトジェネレーターは、コンテンツ管理システム(CMS)に代わるもの、あるいは補完するものとして注目されている、Jamstackと呼ばれるウェブ開発アプローチの一部です。

2. 静的サイトジェネレーターが注目される背景

静的サイトジェネレーターがここに来て注目される理由は、長年のCMSによるサイトの運用から見えてきた限界に起因します。まず、CMSは、サーバーで実行され、ウェブページを動的に生成するため、サイトの読み込み時間が遅くなることがあります。また、CMSは、ウェブページを生成するためにデータベースにアクセスする必要があるため、データベースの容量が増加すると、サイトのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。

 

さらに、CMSは複雑なインターフェースを持つ場合があり、CMSに慣れていないユーザーにとっては、コンテンツを更新することが困難な場合があります。つまり管理画面でできることが多くなり過ぎて、使い方が分かりにくいということです。ちょうど高機能過ぎるテレビのリモコンが分かりにくいようにです。

 

また、CMSは、セキュリティ上の脆弱性を持っていることがあり、適切なセキュリティ対策を講じなければ、攻撃者によるデータの漏洩やサイトのダウンが起こる可能性があります。お知らせ、のような些細なページでも裏側にデータベースが繋がっており、同じデータベースで顧客の注文リストやログイン情報などを管理しているため、悪意あるハッカーなどの攻撃に晒されやすいのです。

 

このような問題に対処するために、静的サイトジェネレーターが注目されるようになりました。静的サイトジェネレーターは、静的なHTMLページを生成するため、ウェブページを動的に生成する必要がなく、サイトの読み込み時間が大幅に短縮されます。また、静的サイトジェネレーターは、CMSとは異なり、データベースにアクセスする必要がないため、パフォーマンスに影響を与えることがありません。

 

さらに、静的サイトジェネレーターを使用したサイトは、CMSよりも使いやすい場合があります。Markdownなどのシンプルなテキストファイルを使用したり、機能が絞られたヘッドレスCMSを管理画面に採用しているたりするため、コンテンツの更新が簡単に行えます。

 

静的サイトジェネレーターは、また、セキュリティ上の脆弱性を持っている可能性が低いことも注目すべき点です。静的サイトジェネレーターは、ウェブページを静的に生成するため、サイトのセキュリティ上の脆弱性が減少する可能性があります。裏側にデータベースも何も繋がっていないため、ハッキングされても取られる機密情報が何もありません。

 

3. Core Web Vitalsの改善

静的サイトジェネレーターが現在注目を集めている大きな理由は、Core Web Vitalsの改善に寄与することです。Core Web Vitalsとは、GoogleがWebサイトの品質を評価するために導入した指標です。これには、ロード時間、インタラクティブ性、ビジュアル安定性などが含まれます。静的サイトジェネレーターを使用すると、ウェブサイトのパフォーマンスを最適化し、Core Web Vitalsを改善することができます。静的サイトは高速に読み込まれるため、ロード時間が短く、ユーザーの待ち時間が減ります。

 

GoogleはSEOの観点からCore Web Vitalsを重要な指標とみなすことを公表しており、これらのスコアを改善するためにはサイトの表示速度が特に重要視されます。静的サイトジェネレーターで高速に表示されるサイトを作成することはSEO対策には欠かせないのです。

4. 静的サイトジェネレーターのデメリット

静的サイトジェネレーターを導入することには当然デメリットもあります。例えばページの生成に時間がかかることがあります。数ページなら問題になりませんが、例えば不動産を扱うサイトのすべての物件情報を変更があるたびに生成しなおしたとします。完了するまでに何時間も要することでしょう。

 

また別の点として既成のテンプレートがほとんどないため、開発者は自分でテンプレートを作成する必要があります。WordPressのようなCMSを使用していると、既存のテーマを多くの場合無料で使用できます。静的サイトジェネレータの場合はそのようなものが手軽に手に入りません。カスタマイズ性が高いというメリットにもなり得ますが、それほど大きなこだわりがない場合には面倒に感じるかもしれません。

 

同じような点として使いやすいインターフェースがないことも挙げられます。CMSのような管理画面がないため、開発経験がないユーザーが静的サイトジェネレータを使用してコンテンツを公開することは困難です。この点はヘッドレスCMSと繋げることである程度解決できます。また、ウェブサイトのコンテンツ部分以外の更新には、開発者のサポートが必要な場合が多くあります。

5. 静的サイト・ジェネレーターのユースケース

静的サイトジェネレーターは、小規模なウェブサイト、ブログ、ポートフォリオ、ドキュメンテーションサイトなど、特定のユースケースに特に適しています。更新の頻度が高くリアルタイム性が求められるサイトには不向きです。例えば以下のようなユースケースが考えられます。

 

5.1 ブログサイト

静的サイトジェネレーターは、ブログサイトの構築に最適です。ブログ記事は通常、テキストや画像などの単純なファイル形式で作成されます。これらのファイルは、静的サイトジェネレーターを使用してHTMLページに変換されます。ブログ記事のタイトルやコンテンツを編集すると、自動的にHTMLページも更新されます。これにより、ブログ記事をHTMLページに手動でコピー&ペーストする必要がなくなり、時間の節約につながります。

 

5.2 イベントサイト

静的サイトジェネレーターは、イベントサイトの構築にも適しています。イベントサイトは、イベント情報、スケジュール、セッション、スピーカーなどの情報を含むことが多いです。これらの情報は、静的サイトジェネレーターを使用してHTMLページに変換することができます。これにより、イベントサイトをスムーズにナビゲートできるようにし、参加者に有用な情報を提供することができます。

 

5.3 ポートフォリオサイト

静的サイトジェネレーターは、ポートフォリオサイトの構築に最適です。ポートフォリオサイトには、写真、イラスト、グラフィックデザインなど、ビジュアルコンテンツが多く含まれることがあります。

6. 静的サイトジェネレーターの選択

静的サイトジェネレーターは、常に進化し続けており、年々新しい機能や改善が追加されています。最も適した静的サイトジェネレーターを選択するためには、自分のプロジェクトの要件に合わせて比較する必要があります。

 

主な論点としては、静的サイトジェネレーターとサイトを開発しているフレームワークの相性です。プログラム言語は何でしょうか、フレームワークは何でしょうか。

 

例えばJavaScriptのフレームワークとしてReact.jsを採用しているのであれば、Next.jsが第一候補に挙がることでしょう。Next.jsはReact.jsの拡張フレームワークという位置付けだからです。またGatsbyも有力な候補です。React.jsを前提としてフレームワークです。近年少し新しいフレームワークに押されて人気や開発者の満足度が下がり傾向でしたが、最近Netlifyが買収するという大きな発表がありました。Jamstackというコンセプトの最初の提唱者で、デプロイ環境のデファクトスタンダードになっているNetlifyが全面的にサポートすることから、今後に期待が持てます。

 

Vueペースで構築しているのであればNuxt 3が有力になるでしょう。このようにそれぞれの特徴や相性から最適なものを選択することになるでしょう。

 

どんな静的サイトジェネレーターがあるかは、こちらのサイトに詳しく掲載されています。
https://jamstack.org/generators/

まとめ

静的サイトジェネレーターは、特にJamstackでのウェブ開発において重要な役割を担っています。静的ウェブページの速度とパフォーマンスを向上させるため、静的サイトジェネレーターを使用することが推奨されます。また、ユースケースによって、静的サイトジェネレーターを使うことで開発効率が高まることがあります。ただし、デメリットもあります。静的サイトジェネレーターは、開発経験が必要であり、インターフェースが使いにくい場合があります。しかし、このような課題に取り組めば、最終的には高速かつ堅牢なウェブサイトやアプリケーションを構築できることになります。適切な静的サイトジェネレーターを選択することは重要であり、自分のプロジェクトの要件に合わせて比較することをお勧めします。

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