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セグメンテーションとは。AIセグメンテーションを活用してできることとは?

セグメンテーションとは。AIセグメンテーションを活用してできることとは?

画像認識技術を用いたAI製品、サービスは近年加速度的に増加をしています。ひとくちにAI画像認識技術といってもその種類は様々で、大きくは画像分類(クラシフィケーション)と物体検出(ディテクション)、領域抽出(セグメンテーション)に分かれます。これまでのブログでは物体検出(ディテクション)について、ご説明しましたが、今回は、領域抽出(セグメンテーション)についてご説明したいと思います。



目次

1. セグメンテーションとは?

セグメンテーションとは、「分割・区分」という意味を持ち、画像に写り込んでいる被写体を識別し、ピクセル単位でどのクラスに分割されるかを識別することです。

 

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上図のように、セマンティック セグメンテーションでは画像分類や物体検出よりも視覚的かつ対象物の形状の詳細まで把握できるようになります。また画像の画素レベルでラベリングを行うため、画像分類や物体検出よりも、より高密度、詳細な予測を必要とするAIモデルに最適と言えます。

ただ、物体検出の教師データに用いられる矩形(バウンディングボックス)とは異なり、一般的にセグメンテーションのアノテーション作業は難易度も高く、作業に時間がかかるのも特徴です。

セグメンテーションの手法には、3つの種類が存在しています。セマンティック・セグメンテーション、インスタンス・セグメンテーション、そしてパノプティック・セグメンテーションです。

1-1. セマンティック・セグメンテーション (Semantic Segmentation)

セマンティック・セグメンテーションは、画像内のすべての物体などの対象をピクセル単位で分類します。例えば「道路」「車」「人」「空」「建物」などを*クラスとして定義し、ピクセル単位で分類します。複数の「車」が写っていたとしても、それらすべてを「車」とし、「車1」「車2」のように区別はしません。セマンティックでは画像内のすべてのピクセルを分類するため、背景となる「空」や「床」などといった空間の認識にも適しています。

 

*クラスとはAIで検出させたい対象それぞれを分類した際につける名前です。

1-2. インスタンス・セグメンテーション(Instance Segmentation)

インスタンス・セグメンテーションは、セマンティック・セグメンテーションの手法に加え、画像内の同一クラスの被写体を分類する手法です。アノテーションでは画像に複数の同一クラスの物体が写っている場合、物体ごとに分けて分類します。例えば複数の車が写っている場合は、「車1」「車2」と、それぞれの被写体にIDなどを付与することで、それぞれをAIに識別させるようにします。通常インスタンス・セグメンテーションは、識別させたい対象となる固有の物体のみをクラス分けします。背景となる「空」「床」などと言った不要な領域はクラス分けを行いません。

1-3. パノプティック・セグメンテーション(Panoptic Segmentation)

パノプティック・セグメンテーションとは、さらにセマンティック・セグメンテーションとインスタンス・セグメンテーションが組み合わさった手法です。画像のすべてのピクセルをクラス分類(セマンティック)し、かつ、すべてのクラスを個別に分類(インスタンス)します。つまり、パノプティック・セグメンテーションでは、同一クラスの物体を個別に分類することと、背景などを含めた画像全体をピクセル単位で分類することが可能となります。下図では、これら3つのセグメンテーションの違いを比較しています。

 

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(a)元画像の写真
(b)セマンティック・セグメンテーションを施した画像。「車両群」「路面」「歩道」「建物」「背景」に画像全体を分類。
(c)インスタンス・セグメンテーションを施された画像。車を対象とし車個別に分類。 
(d)パノプティック・セグメンテーション。すべての被写体に分類し、個別の実体にも分類。

2. セグメンテーション活用事例

上段でも述べてきたように、セグメンテーションは、画像内の物体などの対象をピクセルレベルでラベリングを行います。そのため、一般的に、画像分類や物体検出よりも、正確、詳細に検出をする必要のあるAIモデルに利用されます。言い換えれば、物体検出では、目的の対象物を検出することはできますが、その形状や輪郭までは正確に捉えられません。そのため輪郭や形状判断が必要なAIモデル=AI製品、サービスに利用されています。

ここではセグメンテーションのディープラーニングを用いたAIモデルのサービスへの活用事例を紹介したいと思います。

● ケース1:インフラ設備の点検

電気インフラや通信業界の活用例です。鉄塔などの設備をドローンで撮影した画像から塗装の剥がれ、錆などをAIが領域抽出し、さらには錆の進行度合いなどを識別することができます。これまで人間が実際に鉄塔に登って目視で行わなければならなかった作業が、より安全に実施でき、工数の短縮も図れ、効率的な保守点検が可能となります。
>>鉄塔の点検をドローンとAIに

● ケース2:医療支援(病変の検出)

診断業務の効率化にAIが活用されています。レントゲンやエコー、CT、MRIなどの画像をもとに、病変や腫瘍とみられる領域の検出をAIが行います。これまでは医師の経験に頼らざるを得なかった診断をサポートできるようになり、医師の不足や診断にかかる時間、診断ミスなどの医療負荷を大幅に削減できます。現在では、様々な人間の器官や病変の検出に応用され、高精度のリアルタイムの診断が可能になっています。
>> 画像診断を支援する人工知能(AI)が医師の負担を軽減

● ケース3:自動運転

自動運転では、走行する周囲の物体を、その中から信号機や対向車、歩行者、車線など、運転に関係する要素をAIが的確に識別する必要があります。セグメンテーションにより、周囲の映像をピクセルごとに分割し、正確な処理を行うことが可能です。そのためには、車の周りの物体や道路標識を処理するアノテーションが適切なルールに基づいて実施されることが必要です。その結果、AIの認識精度が上がり、安全走行が可能となります。
>>無人の自動運転「レベル4」がまちを走る

3. まとめ

今回はセグメンテーションとその種類、活用事例について述べてきました。これらのセグメンテーションは、現在でも多種多様な分野のAIに応用され、今後、応用される分野は更に広がり、人間の暮らしに更に根付いたものとなっていくでしょう。それを証明するかの様に、弊社がアノテーションサービスの依頼をいただく企業様のAIの開発も本当に多種多様です。

ほんの一例ではありますが、先ほどの活用事例に加えて、弊社がセグメンテーションアノテーションサービスを提供したAI画像認識技術を以下ご紹介します。

<事例>

https://www.science.co.jp/annotation/experience/index.html

<業界別事例>

● 医療業界:手術支援、診断支援(物体検出)

  https://www.science.co.jp/annotation/industry/medical.html

● 自動車業界:自動運転プロジェクト2D/3D(物体検出)

  https://www.science.co.jp/annotation/industry/automobile.html

● IT業界:請求書の自動認識(文字認識)

  https://www.science.co.jp/annotation/industry/it.html

 

前段でご説明したように、各種セグメンテーションは高精度、詳細な予測が必要なAIモデルに最適な一方で、アノテーション作業の難易度も高く、一般的にかなりの時間がかかるためコストがかかります。社内に人材を用意できない、コストを抑えたいという場合、セグメンテーションのアノテーション作業に熟知した代行・委託を検討することも有効な手段の一つです。当社ではアノテーションのご相談からアノテーション仕様策定支援、仕様書作成、アノテーションツールのご提案まで幅広く対応しておりますので、ぜひお気軽にお声がけください。

4.AI活用のご相談はヒューマンサイエンスへ

4-1. 最新のアノテーションツールを活用

ヒューマンサイエンスが導入しているアノテーションツールの一つAnnofabでは、プロジェクトの進行中にもクラウド上でお客様から進捗確認やフィードバックをいただくことが可能です。作業データはローカルのマシンに保存できない仕様とすることで、セキュリティにも配慮しています。

4-2. 教師データ作成数4,800万件の実績

「AIを導入したいけれど何から取り組んだらよいのかわからない」

「外注するにも何を依頼すればよいのかわからない」

そんなときはぜひヒューマンサイエンスにご相談ください。

ヒューマンサイエンスでは自然言語処理、医療支援、自動車、IT、製造や建築など多岐にわたる業界のAI開発プロジェクトに参画しています。これまでGAFAMをはじめとする多くの企業様との直接のお取引により、総数4,800万件以上の高品質な教師データをご提供してきました。数名規模のプロジェクトからアノテーター150名の長期大型案件まで、業種を問わずさまざまなアノテーションのプロジェクトにご対応します。
>>ヒューマンサイエンスのアノテーションサービス

4-3. クラウドソーシングを利用しないリソース管理

ヒューマンサイエンスではクラウドソーシングを利用せず、当社が直接契約した作業担当者とプロジェクトを進行します。各メンバーの実務経験や、これまでの参加プロジェクトでの評価をしっかりと把握した上で、最大限のパフォーマンスを発揮できるチームを編成しています。

4-4. 自社内にセキュリティルームを完備

ヒューマンサイエンスでは、新宿オフィス内にISMSの基準をクリアしたセキュリティルームを完備しています。そのため、守秘性の高いプロジェクトであってもオンサイトでご対応することができ、セキュリティを担保することが可能です。当社ではどのプロジェクトでも機密性の確保は非常に重要と捉えています。作業担当者にはセキュリティ教育を継続して実施し、リモートのプロジェクトであっても情報やデータの取り扱いには細心の注意を払っています。



 

 

 

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