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アノテーションツール Annofabとは?

アノテーションツール Annofabとは?

AI開発の増加に伴い、今後さらなる需要の増加が見込まれるアノテーションツール市場において、2018年から開発を行い、改良を重ねてきたアノテーションツールをご存知でしょうか?それは、クラウド型オールインワン・アノテーションツール『Annofab (アノファブ)』。

弊社では2020年からパートナー企業としてAnnofabを活用しています。



目次

1. Annofabとは?

1-1. Annofabとは?

クラウド型オールインワン・アノテーションツールAnnofabは、名古屋に本社を置く名古屋工業大学発のベンチャー企業、来栖川電算が2018年に開発した、教師データ作成ツールです。

アカウント登録をすれば無料で数多くの機能が使えるクラウド型Webツールのため、アノテーターのPCスペックや環境に大きく左右されることなく、ブラウザ上ですぐに使用できます。

2018年のリリース以降、継続的にツールの改善と不具合修正がおこなわれているため、より安心と信頼感の高いツールと言えます。

>>教師データ作成サービス Annofab(アノファブ)

2. Annofabのメリット

2-1. 幅広い対応性と応用力のあるラベル・属性設定

 

Annofabは、現在画像・動画のアノテーションに対応しています。

画像アノテーション

  • 画像全体に対してラベル付けをおこなう画像分類 (クラシフィケーション)
  • 画像中の特定の領域を囲む領域抽出 (セマンティック・セグメンテーションおよびインスタンス・セグメンテーション)
  • 画像の中から特定の物体に矩形やポリゴンでラベル付けをおこなう物体検出 (オブジェクト・ディテクション)
  • 道路の車両通行帯やセンターラインなど線状の対象物に適した連続線(ポリライン)
  • 1点で位置を示すアノテーション(ポイント)

 

動画アノテーション

  • 動作や点滅などの時系列変化を捉える時間軸への区間アノテーション
  • 動画データ全体の分類アノテーション

 

また対象物から読み取れる多様な情報を、属性として付与できます。

  • トラッキングID(連続する画像の前後で同じオブジェクトであることを示すIDを付与する)
  • 数値入力
  • ラジオボタン
  • ドロップダウン
  • 自由記述(文字の書き起こしにも対応可能)など

 

このような多彩な設定項目によって、様々なアノテーションプロジェクトに対応が可能です。

またこれらの各種設定内容も、「アノテーション仕様」画面にて一括管理が行えるほか、設定内容をJSONデータに吐き出して、簡単に別プロジェクトで再利用できるなど、応用力も備えています。

 

さらに今後、三次元データへの空間軸アノテーション対応が予定されています。これにより、LiDARに写った物体や背景の詳細(姿勢、形状、状態など)を捉えて追跡することが可能になります。

2-2. 柔軟なショートカット設定による作業効率化

Annofabは、作業効率化のための自由なショートカットのカスタマイズ性を備えています。一般的なツールでは、デフォルトで設定された操作のみでほとんど自由度がありませんが、Annofabではプロジェクトごとに、クラスや属性の設定とともに、自由にショートカットを設定することができます。

その結果、必要最小限のマウス操作でアノテーション作業に専念することができます。

ショートカット以外にも、画面上のUI群を自由に配置変更ができるため、各アノテーターは、より使いやすいワークスペースを作り上げることができます。

Annofabは、どうしても手作業が避けられないアノテーション作業の効率化に配慮が行き届いた、現場を知るツールと言えるでしょう。

2-3. プロジェクトの全体像が把握できるさまざまなデータ

 

AI開発者やプロジェクトマネージャーにとって大切な、プロジェクト全体を把握できる統計データが充実しています。

 

  • プロジェクト全体の進捗状況
  • フェーズごとの累計作業時間
  • メンバーごとの作業時間
  • 画像1枚あたりの作業平均時間
  • 検査指摘回数
  • メンバー別のタスクが差戻された回数
  • ラベル別アノテーション数
  • ラベルごとのアノテーションデータ検索結果一覧 など

 

またアノテーション作業の最小単位となる「タスク」の進捗管理が一覧で把握できます。誰が、いつ、どのフェーズまで進み、現在どのステータスなのか、各フェーズにおいてどれぐらいの時間がかかったか、などを知ることが可能です。

アノテーターは、自分が行った作業タスクのみをボタン一つで表示させることができるので、自分が抱えている残タクスの確認も容易におこなえます。

こうした情報の把握を簡単に行えることで、アノテーションプロジェクトを管理する手間や工数の削減が可能です。

2-4. QAチェッカーとスムーズに完結できるコミュニケーション

アノテーション作業において、チェッカーや受入によるチェック業務はとても重要な工程です。Annofabには、アノテーションミスを指摘し、コメントを伝える機能が備わっています。アノテーターとチェッカーとのやり取りすべてが、Annofab内でスムーズに完結できるよう、コメントの表示方法から応答まで、分かりやすさと作業効率が考慮されています。

また頻出しがちな指摘に対しては、「定型指摘」というコメント支援機能を使用することで、複数のチェッカーによって指摘事項がブレたり、コミュニケーションで齟齬が生じる懸念を防ぐことができます。

2-5. 自由度の高いアノテーション ワークフロー設定

 

Annofabのプロジェクト設定において、アノテーション作業後のフェーズである検査の回数や、検査率を任意の数値に設定できます。この機能によって、求められる品質に相応しいアノテーションワークフローの設計が実現できます。プロジェクトはいくつでも自由に作成できるため、トライアル段階で複数のテストプロジェクトを作成して、より最適なワークフローや仕様を固めることができます。

またアノテーター個々の検査率を任意に設定できるなど、アノテーション熟練度に応じた設定も可能です。例えば、プロジェクト全体では70%の受入検査率と設定するが、途中からプロジェクトに参加したAさんにだけ100%と設定することで、念入りに検査とフィードバックを行う、という新人教育を考慮した設計が可能です。

2-6. クラウド型ツールの利点

Annofabはクラウド型アノテーションツールなので、ユーザー登録のみですぐ使用できる導入スピードが魅力です。作業データは、Annofabが置かれているサーバーと暗号化されたHTTPS通信でやりとりされるため、一般アノテーターのPCなどローカルマシン上で管理する必要もありません。

またアノテーションプロジェクトやデータは、プロジェクトごとに各ユーザーの権限を指定することで、各アノテーターの担当範囲以外のデータにアクセスさせない設定が行えます。

また、プロジェクト進行中でもアノテーターの作業を妨げることなく、顧客と進捗状況やアノテーション済データを共有することができます。

2-7. その他のメリット

作業の最小単位タスクをアノテーターにどのように振り分けるか(ランダム・選択・タスクプロパティ)といった設定や、画像や表の挿入、書式設定など多くのエディタ機能が備わったアノテーション作業ガイドの掲載機能、Web APIやWebhook、CLIを通じた外部システムとの連携など、多くの機能を備えています。またGIF画像をふんだんに使用したユーザーマニュアルなど、ドキュメントも充実しています。

>>ユーザーマニュアル(Annofab)

3. Annofabのデメリット

3-1. オンラインツールゆえの欠点

AnnofabはWeb上で動作するオンラインアノテーションツールです。そのため、タスク内での次の画像を読み込む速度や、動画タスクを読み込むといった動作において、アノテーター個々のネットワーク環境速度やPCスペックに依存するようなケースが見られます。

また、ごくまれにサーバーやツールシステムの影響によって、Annofab自体に障害が発生するケースがあり得ます。利用を妨げるような現象が発生した場合は、障害受付のフォームで対応しています。

>>不具合と思われる挙動が起きたとき、どのように報告すればよいですか?

3-2. フリープランではデータサーバーは選べない

Annofabは、開発元の来栖川電算が管理するAWS(Amazon Web Services)上に提供されています。そのため、フリープランでの利用の場合には、アノテーションデータも同様にAnnofabが存在するAWS上に格納されることとなります。このAWS以外のクラウドサーバー(お客様の管理されるAWS、Azure、Google Cloud Storage等)や自社サーバーへの接続が必要な場合や、社外に持ち出せないなど、より守秘性の高いデータを扱う必要がある場合は、ビジネスプラン(審査あり)にてプライベートストレージ機能やファイヤーウォール機能で対応が可能です。

>>フリープランとビジネスプランの違いはなんですか?

3-3. 出力データがJSONのみ

様々なファイル出力形式に対応している一部のアノテーションツールと異なり、Annofabではデータ構造が固定化されたJSONデータのみの出力となっています。そのためCSVやPascalVOC、YOLOなど、JSON以外のデータフォーマットが必要な場合は、ファイルフォーマットを変換するコンバーター等を各自で用意する必要があります。

3-4. 多機能ゆえのハードルの高さ

Annofabに備わる多くの機能を使うために、ツールの事前設定が必要な場面があります。例えば、タスク生成時に、画像の順番や個数を任意に設定することが可能ですが、指定フォーマットに準じたCSVファイルでの記述が必要になります。その他、アノテーションプロジェクトを設定する項目が多く、必要なプロジェクト仕様を設定するための手順や方法が把握しづらいなど、ツールに慣れるまでには少し時間がかかることもあるでしょう。

また実際に作業を行うアノテーターにとって、ショートカット操作は恩恵も多いのですが、作業効率の必要性を感じるまで、作業者によっては覚えることを後回しにしてしまうことがあるかもしれません。

3-5. UI(画面デザイン)に関しての印象

AnnofabのUIは、ダークモードUIを採用しています。ダークモードUIには「目の疲れを軽減させる・集中力を高める」といった特徴を備えていると言われていますが、表示されるエリアによっては文字情報が多いため、読みづらさを感じることがあるかもしれません。

また筆者の個人的な印象として、UIカラー設定の仕様ではツール全体からやや情報が混み合った感じを受ける点や、アノテーションの輪郭表示においても、他のアノテーションツールより動作がカクカクしており、表示の滑らかさに欠けるように見えます。

4. Annofabの活用事例

4-1. 事例1:自動運転AIの精度向上プロジェクト/AI技術開発メーカー様

 

・作業内容
ドライブレコーダーの映像や画像を素材に、様々な対象物や領域を指定してタグ付けを行う、自動運転技術向上のためのアノテーションです。

・Annofabの活用ポイント
長期稼働の案件では、アノテーターの労力がいかに抑えられるように作業を行うかが大きなポイントです。そこで活躍したのが、Annofabの魅力的な幅広いカスタマイズ性の一つ、ショートカット対応の充実度です。アノテーション作業は、長時間やればそれだけ腕に負担がかかる、体力勝負な面も持っています。そうした現場での負担を抑えるためにも、効率的に操作しながら作業が行えるAnnofabが最適でした。

4-2. 事例2:OCRテキスト認識精度向上のためのプロジェクト/AI技術開発メーカー様

 

・作業内容
OCRの認識精度向上のため、英語の資料画像などから特定のテキスト領域を抽出してAIが理解できるデータに変換する作業です。作業者は、特定のテキスト領域を手作業で選択し、ひとつひとつに正しい情報を付加することが求められます。

・Annofabの活用ポイント
日本語のわからない人材を活用するにあたっても、Annofabは個人設定で即座に表示言語を英語へ切り替えることが可能です。基本的なアノテーション操作が容易で、チェッカーへのコメントにも即座に対応できるため、情報が散乱することなく、スムーズにツールを活用しながら作業を進めることができました。

 

弊社のサイトでは、そのほかの企業様の事例も多数ご紹介しています。ご興味のある方はこちらをご参照ください。

>>AI・アノテーション導入事例|株式会社ヒューマンサイエンス

5. まとめ

5-1. アノテーションツール Annofabのまとめ

以上、ヒューマンサイエンスが導入しているアノテーションツール、Annofabのご紹介となりました。

クラウド型アノテーションツールの中でも、Annofabは無料でこれだけ数多くの機能を備えながら、現場の声を汲み取って、多くの改良を重ねてきたツールとして、大変魅力的な存在です。画像や動画を扱えるアノテーションツールを、少ない予算で、チームで効率的に運営したいと考える事業者にとっては、最適なツールではないでしょうか。

6. AI活用のご相談はヒューマンサイエンスへ

6-1. 教師データ作成数4,800万件の実績

「AIを導入したいけれど何から取り組んだらよいのかわからない」

「外注するにも何を依頼すればよいのかわからない」

そんなときはぜひヒューマンサイエンスにご相談ください。

ヒューマンサイエンスでは自然言語処理、医療支援、自動車、IT、製造や建築など多岐にわたる業界のAI開発プロジェクトに参画しています。これまでGAFAMをはじめとする多くの企業様との直接のお取引により、総数4,800万件以上の高品質な教師データをご提供してきました。数名規模のプロジェクトからアノテーター150名の長期大型案件まで、業種を問わずさまざまなアノテーションのプロジェクトにご対応します。

>>ヒューマンサイエンスのアノテーションサービス

6-2. クラウドソーシングを利用しないリソース管理

ヒューマンサイエンスではクラウドソーシングを利用せず、当社が直接契約した作業担当者とプロジェクトを進行します。各メンバーの実務経験や、これまでの参加プロジェクトでの評価をしっかりと把握した上で、最大限のパフォーマンスを発揮できるチームを編成しています。

6-3. 自社内にセキュリティルームを完備

ヒューマンサイエンスでは、新宿オフィス内にISMSの基準をクリアしたセキュリティルームを完備しています。守秘性の高いプロジェクトであっても、オンサイトでご対応します。当社ではどのプロジェクトでも機密性の確保は非常に重要と捉えています。作業担当者にはセキュリティ教育を継続して実施し、リモートのプロジェクトであっても情報やデータの取り扱いには細心の注意を払っています。



 

 

 

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