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AI・機械学習にできること。業種別にみる活用事例12選。

AI・機械学習にできること。業種別にみる活用事例12選。

AIにできることから発想すると、ビジネスでの活用方法が見えてきます。
この記事では、
「AIに何の仕事を任せるべきかがわからない」
「人間とAIの担当業務の分け方がわからない」
「どういう作業がAIに向いているのかわからない」
という方に向けて、AIにできることを軸に業種別の活用事例を紹介します。



目次

1. AIと機械学習の関係

1-1. AI、機械学習、教師データ、アノテーションの関係

AIにできることを理解するために、はじめにAIが働く仕組みについて整理します。AIを動かすためには、まず人間がAIにデータを与えて学習させるプロセスが必要です。問題と解答の情報が含まれたデータを何度も繰り返し与えると、AIがそこから規則性や特徴を見出して判断する力を持つようになります。この訓練が機械学習です。以下によく使われる用語を整理します。

 

AI:人工知能そのものを指します。
機械学習:AIが動作するためのトレーニングです。
教師データ:機械学習に利用するデータです。
アノテーション:教師データを作る作業です。

 

AI開発のプロセスを図で示すとこのようになります。

アノテーションについてはこちら
>>アノテーションとは?その意味からAI・機械学習との関係まで解説。

教師データについてはこちら
>>教師データとは?AI・機械学習・アノテーションとの関係から作り方まで解説。

AIによる業務効率化の事例はこちら
>> AIの活用で業務効率化。8割が効果を実感する機械学習プロジェクトの導入事例4選。

2. AIにできること別、活用事例12選

AIが学習を重ねて判断力を持つようになると、いろいろなタスクを任せることが可能になります。ここからはAIにできることを軸に、業種別の活用事例を紹介します。

2-1. 見て判断する(画像認識)

画像や動画を見て、どこに何があるかを識別することができます。対象の動きを追跡することも可能です。


ケース1: 自動運転
自動運転や運転支援では車載カメラの映像から対向車、歩行者、標識などをAIが識別します。通常の映像を利用した2Dの方法に加えて、LiDAR (Light Detection And Ranging:光による検知と測距)という手法で取得された3Dデータの活用も進んでいます。

ケース2: 公共交通の利便性向上
公共交通機関の利用状況をAIが把握することで、乗客の安全性や利便性を向上させます。

最近では人流や移動時間をシミュレーションすることで「密」を避ける試みもなされています。
>> 日立製作所、AI・シミュレーション技術で「密」回避のためのサービス開始

ケース3: 医療支援
診断業務の効率化にAIが活用されています。レントゲンやエコー、MRIのような画像から病変や腫瘍とみられる領域をAIが抽出します。先に見当をつけることで医師の業務を軽減して見落としを防ぎます。

Googleが発表した医療用画像認識AIでは、ユーザーがスマートフォンで撮影した皮膚の画像をもとに、AIが病変を認識して診断を行います。
>> グーグルが開発した“医療用”の画像認識AI、その実用化までの課題

ケース4: 物流管理
検品や仕分けなどの倉庫管理に活用されます。段ボールの数量やラベルの表記をAIが認識して自動的に仕分けることができます。現場の作業者の動きを認識することで、動線の改善などにも役立てられます。

ケース5: 在庫管理
小売業界では店頭在庫の管理にAIが活用されます。商品陳列棚を撮影した画像から、AIが在庫や欠品の状況を一目で判断します。

ケース6: 設備老朽化のスクリーニング
建築や通信業界の活用例です。建造物や設備を撮影した画像から塗装剥がれやひび割れなどの特徴をAIが抽出します。設備の老朽化のサインをAIが識別することで、人間が目視で行うよりも効率的で見落としのない保守点検が可能となります。

 

鉄塔の目視点検をAIとドローンに置き換える試みも進んでいます。
>> 鉄塔の点検をドローンとAIに–規制改革に向け小林史明デジタル庁副大臣が視察

ケース7: 書類の自動処理
契約書のレビューや請求書などの帳票処理をAIで自動化します。書類を撮影した画像からテキストをAIが読み取ってデータに変換することで、内容の分析や記録、計算を自動化します。手書き文字にも対応します。AI OCRと呼ばれる文字認識技術によるものです。同じ技術で街で見る路線図や看板などの文字を識別することも可能です。

2-2. 聞いて判断する(音声認識)

音声を聞いて識別を行うことができます。


ケース8: 音楽認識アプリ
音楽が流れている状況でアプリを起動すると、流れている楽曲のタイトルやアーティスト名などの情報が表示されます。 Apple傘下のShazamが代表的です。 AIがあらかじめ学習した膨大な楽曲の波形データと流れている音声を照合して、一致すると情報を表示します。

ケース9: 設備異常の予知保全
工場の設備や機器から聞こえる作動音をAIが聞き取ります。通常時の音声をあらかじめ学習させておくことで、そこから外れた場合に異音として検知することができるようになります。人間が気づかないレベルの異音も感知できるので、設備の異常を早期に発見することができます。

2-3. 言葉を使う(自然言語処理)

人間が使う言葉の意味を理解することができます。AIによる作文や発話も可能です。


ケース10: AIアシスタント
スマートフォンやスマートスピーカーに搭載されるAIアシスタントです。ユーザーの発話音声からAIが意図を抽出してリクエストに対応します。音声認識と自然言語処理の組み合わせによって機能します。ユーザーと会話をすることも可能です。

ケース11: ヘルプデスク対応
ヘルプデスクやカスタマーサービスでは人間のオペレーターに代わってAIによるチャットボットが対応するケースが増えています。ユーザーが入力したテキストの内容を理解して、適切な反応を返します。

 

コールセンターにおいても、問い合わせの内容に応じて自動応答する案件とオペレーターが対応する案件に振り分けるといった工夫が進んでいます。
>> コールセンターへの電話の用件をAIが聞き取り、TMJが音声自動応答サービス

ケース12: 翻訳
発話またはテキストによって入力された文章の内容をAIが理解して任意の言語に翻訳します。スマートフォンアプリのGoogle翻訳では、カメラを向けた対象の文字を認識して逐次翻訳することが可能です。これは対象物からテキストを抽出するAI OCRの技術と、その内容の自然言語処理、さらにAIによる翻訳技術が組み合わされた例です。

3.AIでは難しいこと

ここまでAIの活用事例を見てきました。これまで機械では難しいと思われていたことが実現できていることがわかります。ですが、そうした中でもAIでは実現が難しいものもあります。

3-1. クリエイティブな作業

AIは与えられたデータを元に学習して目的を達成します。これは、ChatGPTなど文章や画像を生成する生成系AIでも同じです。AIが新しいアイデアを思いついたり、これまでになかったクリエイティブな作品を生み出していたりするように見えることがありますが、実際には、これらは過去のデータを基にアルゴリズムによって生成されます。人間は「ひらめき」などの直感や独自の経験を元にクリエイティブな作業を行いますが、AIはこのような能力を持ち合わせていません。ですが、人間の創造力を補完するツールとしては非常に有能です。

3-2. 道徳的判断

AIは倫理的な判断力や道徳的感覚を持ちません。学習データに偏見や差別的な要素が含まれている場合、AIはそれを無批判に学習してしまいます。そのため、学習データを倫理的および道徳的な観点から検討し、必要に応じて修正することは人間が行わなければなりません。

3-3. 人間の感情の理解

AIは感情を持ちません。対話型AIは、ユーザーが入力したテキストに対して確率的に応答を生成することができますが、それはAI自体が感情を理解し、感情的な対話を行っているわけではありません。AIは単なるプログラムであり、感情や意識を持つことはできない点に留意する必要があります。

4. AIの業種別導入状況

4-1. 業種別にみるAIの導入状況

これは業種別のAIの実装状況を調査したデータです。

出典:O’Reilly AI Adoption in the Enterprise 2021 より筆者作成

 

コンピューター、金融、小売り業界ではAIの実装がすでに進んでいます。教育、行政の分野では検討段階や評価段階の割合に対して実装率はまだ低いようです。特にこれらの分野では個人情報の扱いや社会的役割、環境への配慮などエシカルな視点への向き合い方が実装前の課題となっていることが予測されます。

5. いま日本でAIが注目される背景とは

 

日本においてAIの導入が注目されている背景には以下の要因があります。

5-1. 働き方改革の推進

単純で時間のかかる作業をAIの担当としてしまえば、人間は企画などのクリエイティブな業務や新しい分野の学びに時間を割くことができます。働き方改革の推進によって、今後AIの需要はさらに高まることが予測できます。

5-2. 業務改善効果の実感

これはAIを導入した日本企業を対象に、その効果についての実感を調査した結果です。

 

出典:総務省 2021 情報通信白書より筆者作成

 

8割以上の企業が「非常に効果があった」または「ある程度効果があった」と回答しています。マイナスの効果があったと回答した企業はゼロです。AIの導入には明らかにポジティブなムードが高まっていると言えるでしょう。

6. AIの導入には自由な発想を

6-1. 柔軟に働き方を変えるAI

AIは様々な手法を組み合わせることで活用の幅が広がります。今回紹介した12の活用事例はAIが持つ可能性のほんの一部を示したものにすぎません。もともとAIは人間のニーズに合わせて柔軟にその働き方を変えることができるものです。業種や今までの事例にとらわれず、まずは自由な発想でこんなAIがあったらいいなという視点からAIの導入を考えてみましょう。

7. AI導入のご相談ならヒューマンサイエンス

7-1. 教師データ作成数4,800万件の実績

「AIを導入したいけれど何から取り組んだらよいのかわからない」
「外注するにも何を依頼すればよいのかわからない」
そんなときはぜひヒューマンサイエンスにご相談ください。ヒューマンサイエンスでは自然言語処理、医療支援、自動車、IT、製造や建築など多岐にわたる業界のAI開発プロジェクトに参画しています。これまでGAFAMをはじめとする多くの企業様との直接のお取引により、総数4,800万件以上の高品質な教師データをご提供してきました。数名規模のプロジェクトからアノテーター150名の長期大型案件まで、業種を問わずさまざまなアノテーションのプロジェクトにご対応します。

7-2. クラウドソーシングを利用しないリソース管理

ヒューマンサイエンスではクラウドソーシングは利用せず、当社が直接契約した作業担当者でプロジェクトを進行します。各メンバーの実務経験や、これまでの参加プロジェクトでの評価をしっかりと把握した上で、最大限のパフォーマンスを発揮できるチームを編成しています。

7-3. 最新のアノテーションツールを活用

ヒューマンサイエンスが導入しているアノテーションツールの一つAnnoFabでは、プロジェクトの進行中にもクラウド上でお客様から進捗確認やフィードバックをいただくことが可能です。作業データはローカルのマシンに保存できない仕様とすることで、セキュリティにも配慮しています。

7-4. 自社内にセキュリティルームを完備

ヒューマンサイエンスでは新宿オフィス内に ISMSの基準をクリアしたセキュリティルームを完備しています。守秘性の高いプロジェクトであってもオンサイトでご対応します。当社ではどのプロジェクトでも機密性の確保は非常に重要と捉えています。作業担当者にはセキュリティ教育を継続して実施し、リモートのプロジェクトであっても情報やデータの取り扱いには細心の注意を払っています。



 

 

 

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