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【スピンオフ】オンサイト(弊社内セキュリティルーム)でのアノテーション作業環境作り 〜より良い環境でより良い品質を目指すために〜

【スピンオフ】オンサイト(弊社内セキュリティルーム)でのアノテーション作業環境作り 〜より良い環境でより良い品質を目指すために〜



スピンオフブログ企画
――DX時代のAIを支えるアノテーション。そのアナログな現場のリアル
オンサイト(弊社内セキュリティルーム)でのアノテーション作業環境作り
〜より良い環境でより良い品質を目指すために〜

これまで弊社ではアノテーションやAIに関する様々なブログを発信してきました。そこでは一般的な知識やノウハウを中心にお伝えしてきました。アノテーション作業はその内容を言葉にしてみれば一見簡単なように思えますが、「曖昧性」を多く含んだ「人で行うことが避けられない作業」のため、どうしても人と人の関わりが多くなります。そのため、ある意味泥臭く、巷に溢れるきれいな理屈では済まないことが多く起こり、品質や生産性を確保するためには、実は様々な経験とノウハウが必要になります。

 

そのため、実際のアノテーションの現場で起こる問題やその対応を具体的に知ることが、アノテーションを成功に導くヒントとして役立つことがあると考えています。

 

弊社の現場では、実際にどんなことが起こって、具体的にどういった対応や対策をしているか。通常のブログとは異なり、スピンオフブログ企画:「DX時代のAIを支えるアノテーション。そのアナログな現場のリアル」と題して、弊社ならではの特徴やこだわりなども含め、リアルな現場の実態をお伝えしたいと思います。

 

オンサイトでの案件への対応

多くのお客様がリモートでのアノテーションを選択されますが、中には、高セキュリティ要件のデータを扱う必要があるお客様もいらっしゃいます。その場合、オンサイトをご希望されることが一般的です。オンサイトでも、お客様先常駐や弊社セキュリティルーム内に出社してのアノテーション作業などさまざまあります。弊社ではいずれの方法でも多くの実績があります。今回は弊社セキュリティルームでの作業環境作りをご紹介したいと思います。

 

弊社のセキュリティルームは、入退室はパスコード付きキーロックを備えたドアからのみ行うことで作業関係者以外の入室が行えないように管理しています。さらに、防犯カメラによるモニタも行っています。

 

アノテーターにもセキュリティ教育を施すことで、データの不正流出防止に注力しています。セキュリティガイドラインを作成し、案件開始時に必ず読み合わせを行い、セキュリティ意識を高めるよう徹底しております。長期継続する案件では、セキュリティ意識チェックのために定期的なテストも実施しています。また、セキュリティルーム内での行動だけでなく、ルーム外であっても案件に関する会話は控えるなど、情報流出には細心の注意を払っています。

 

こうしたセキュリティ対策をしていても、アノテーターがやってしまいがちなのが、スマホなどの個人の持ち物の取り扱いについてです。作業に使用しないものについては、必要に応じて入室前に個人ロッカーに保管してもらい、セキュリティルーム内へは基本的に持ち込めないようにしております。スマホに関してはそれに加えて、セキュリティルーム外使用可能スペースに移動して使用するように徹底しております。

 

セキュリティ管理という点では、こうした事はある意味当たり前のことです。ですが、弊社では当たり前をおろそかにせず、ルールを守って、きちんと対応することが大切だと考えています。

 

デスクにマシンを用意して作業スタート。というわけではない

出社しての案件とはいえ、特別必要なことってあるの?人数分のデスクとマシンを用意すれば始められるんじゃないの、と思うかもしれません。ですが、それだけでは必要条件は満たしているといえますが、十分条件は満たされていません。十分条件とは、用意した環境がアノテーターの皆さんに心身ともに快適と感じてもらえるかどうかです。

 

セキュリティルームの特性上、どうしても閉塞感のある空間になりやすい面があります。それを解消するために各作業者のデスク配置には余裕を持つようにしています。また、近年は感染症予防対策も重要ですから、サーキュレーターを用意し、手指消毒用アルコールやウェットティッシュなども用意します。

 

また、椅子に関しても一日中腰掛けていても疲れにくいものを用意するようにして、体への負担軽減を図ります。アノテーターによっては、使い慣れたペンタブなどで作業する方が良いという方もいます。デバイスを接続するという点ではセキュリティ面での確認は必要ですが、それさえクリアすれば使用可としています。

 

食事をとる際に自分のデスクでディスプレイを前にしながら、というのも味気ないものです。そのための休憩スペースも設けます。さらに電子レンジ(使用希望がある場合は冷蔵庫も)の準備も欠かせません。

 

上記は作業がスタートするまでに準備しておくことになります。作業開始後はこうしたハード面に加えてソフト面で過ごしやすい環境を作るようにします。ソフト面とはいわば、心理的な部分での環境づくりです。心理については過去のスピンオフブログもご参照ください。

【スピンオフ】アノテーションの生産性の行方を左右するモノ その意外な正体とは? 〜アノテーションにおける集団心理のマネジメント〜

 

オンサイトの最大のメリットは、「気軽に声をかけやすい」ということでしょう。これはアノテーションでは非常に有効です。作業開始直後のアノテーターはどうしても作業マニュアルの理解が進んでおらず、質問が必要だなと感じることが頻繁に起きます。オンサイトでは手を挙げて「北田さん、すみません!」と言ってもらえればPMの北田が3歩でアノテーターの傍に行き画面を二人で見ながら質問にダイレクトに答えることができます。リモート案件で使用するチャットツールでは、質問したいことが出てきたら、「スクリーンショットを撮る →画像の上に丸印や矢印でマークアップする →チャットで質問の文章を打つ →送信」といったプロセスが必要ですが、これは思いのほか手間のかかる作業です。

 

ただ、アノテーターによってはオンサイトでも「気軽に声をかけにくい」タイプの方もいますから、PMが「調子はどうですか?」などといった形で声をかけることも非常に有効です。このように「気軽なコミュニケーション」を通してソフト面で過ごしやすい環境を作るように心がけるのもPMの重要な仕事です。

 

さらに、品質と生産性について高い意識を持ってもらうために、定期的にミーティングを行い、仕様書の理解から、作業ツールのちょっとした使い方まで知恵を出しあうことで、改善の意識を持って作業に取り組んでもらうようにしています。

 

まとめ

オンサイトでアノテーション作業を行うためには、マシンやデスクといったハード面での準備から、作業進行中のコミュニケーションの取り方といったソフト面まで、さまざまな事柄に気を配ることが大切です。そこまでしなくたってアノテーションはできるんじゃない?と思われるかもしれません。ですが、弊社としては作業する人がハッピーでなければ良い品質と高い生産性を担保するアノテーションは期待できない、という思いがあります。これはマニュアル作成などのものづくりからスタートした我々が最も大切にしている部分でもあります。数週間、時には数ヶ月に渡り過ごすことになる作業空間ですから、作業しやすい環境であることがアノテーション品質と生産性の高さに寄与する面は大きいと考えます。
高セキュリティーの案件で、オンサイトでアノテーションを行う外部ベンダーを探しているということであれば、弊社に一度ご相談いただければと思います。

 

執筆者:

北田 学(きただ まなぶ)

アノテーショングループ プロジェクトマネジャー

 

弊社アノテーショングループ設立当初より、自然言語処理中心に、大規模案件のチームビルディングやプロジェクトマネジメント、PoC案件のアノテーション仕様策定、スケール化へ向けたコンサルティングまで幅広く担当。
現在は画像動画系、自然言語系アノテーションのプロジェクトマネジャーと並行して、アノテーションセミナー講師、ブログ等のプロモーション活動に従事。



 

 

 

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