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LLM・RAGとは 生成AIのビジネスへの活用について解説

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2024.6.26

LLM・RAGとは 生成AIのビジネスへの活用について解説



ChatGPTの登場により、これまで「識別系」だったAIのトレンドはLLMに代表される「生成系」へと大きく舵を切っています。今回はLLMについて解説するとともに、LLMだけでは難しいとされている、社内データを活用するための技術、RAGについて解説いたします。

目次

1. LLMとは

LLM(Large Language Models、大規模言語モデル)とは、膨大なテキストデータをディープラーニング技術によって学習することにより構築されたAIモデルです。LLMは従来の言語モデルと比較して「計算量」「データ量」「パラメータ数」の三要素を大幅に強化しています。たとえばパラメータ量では従来のモデルが数百万から数十億であったのに対して、LLMでは数百億から数兆という想像を絶する量を持っています。高性能のGPUによってこれらの要素を高速処理できるようになり、幅広い分野にわたって高度な言語理解とテキスト生成が可能となりました。

こうしたLLMの代表的な例がChatGPTです。ユーザーが、話し言葉(自然言語)で質問やプロンプトを入力するだけで、会話しているように回答したり、プログラミングコードを生成したりするモデルとして、登場直後からさまざまな業界で大きな注目を集めています。

ChatGPTの他にも、Google LaMDAやGEMINIといったさまざまなLLMが発表され進化し続ける中で、ビジネスにおいてもその活用の可能性は多岐にわたって高まっています。

2. LLMの課題

とはいえ、LLMにも課題があります。それは「ハルシネーション」と呼ばれるものです。これは、LLMによって生成されたテキストが事実や現実に基づかない誤った情報や、完全に架空の内容を含む現象を指します。LLMモデルはテキストや単語の出現確率に基づいて単語を出力します。情報が正確かどうかということを考慮してテキストを生成しているわけではありません。学習していないことについてもテキストを生成してしまいます。

「ハルシネーション」が起こる原因として、LLMが最新の情報を学習していない、クローズドデータ(社内データなど、外部ネットワークから遮断されたデータ)にアクセスできない、といったことがあげられます。

こうした課題に対して、精度を高めるためにLLMを特定の分野について強化するファインチューニングや追加学習という技術があります。この技術は、精度を上げることが可能である一方で、膨大なデータ量と計算資源が必要であるというデメリットもあります。こうしたデメリットを解消するために注目を集めている技術がRAGです。

3. RAGとは

RAG(Retrieval-Augmented Generation検索拡張生成)はLLMに検索技術を組み合わせたものです。ファインチューニングや追加学習がLLMそのものを学習させ精度向上を図るのに対し、RAGはデータ検索と抽出を行い、その内容をもとにLLMに高精度の回答を出力させることができます。RAGはファインチューニングや追加学習に比べ低コストで運用が可能であるのに加え、LLMでは難しかった最新情報やクローズドデータへのアクセスが可能になります。このように、LLMの言語理解能力とRAGによる社内情報など特定の領域のデータ検索能力を組み合わせることによって、さまざまな業務の効率化が実現できます。その範囲は多岐にわたります。下記はそうした効率化の例です。

ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメントでは、組織内の知識を効果的に収集、整理、共有することが重要です。RAGによって、大量の文書やデータベースから関連情報を迅速に検索し、必要なナレッジを抽出することが可能です。これにより、必要な情報に素早くアクセスできるため、業務効率が大幅に向上します。 例えば、製造業であれば、設計標準、加工工程図や業務フローチャート、品質管理基準書など、膨大な文書が蓄積されているでしょう。RAGを活用できればこれらの文書の中から必要な情報を素早く検索することが可能となります。


コンテンツ生成

ウェブサイトやブログでその企業独自の事例や強みを発信するためのコンテンツ生成が可能となります。RAGによって関連情報を引き出すことによって、より正確な情報発信が短時間で効率よく行えます。 例えば、過去の成功事例などを対外発信したい場合に、RAGを活用して、その事例についての様々な技術レポートや担当者の報告書などの多角的な情報を効率的に収集・統合できれば、自社の強みをより訴求するコンテンツ生成が可能となります。


カスタマーサポート

マニュアルが数百ページに及ぶ製品を複数リリースしているメーカーであれば、顧客からの問い合わせに対し迅速かつ的確なサポートを行うことは最重要の業務の一つです。該当する製品マニュアルを検索して正確な回答をするのに時間がかかってしまっては、顧客満足度という面で大きな損失となってしまいます。 RAGを活用すれば、過去の問い合わせデータを分析し、最適な回答を生成することが可能となり、顧客満足度の向上が期待できます。またサポートチームの負担を大幅に削減することが可能となり業務効率化も実現できます。

4. RAGの課題

RAGは社内データなど限られたデータの中を検索して結果を出力することができます。裏を返せば、このデータが間違っていたら不正解の回答を出力してしまいますし、データが存在しない場合は回答を出力することができません。また、スキャンされた設計図、PDF、パワーポイント資料など構造化されていないデータについてはRAGが検索しやすいように整備する必要があります。例えば、PDFであれば、OCR処理を施す、PDF化する前のパラグラフなど文書レイアウト構造が認識できるwordファイルを利用する(もしくは、word版を作成する)、といった方法があります。

そのため、RAGを導入する際には、データのメンテナンスやクレンジングといった整備が必要となります。また、機密情報を取り扱う場合には、アクセス権の制限などセキュリティ対策も必須となります。

5. まとめ

LLMとRAGを活用することで、さまざまな業務において効率化と生産性の向上が期待できます。また、新たな価値創出をサポートするために活用することも可能です。とはいえ、それぞれの技術には正確性などの面で課題があります。これらの課題に対してLLMのファインチューニングや追加学習もしくはRAGの精度向上のためのデータ整備が必要です。とはいえ、社内に散らばっている大量のドキュメントを構造化・整備する作業には多大な工数がかかります。そのために社内のリソースを割くことが難しい場合には、外部ベンダーに依頼することも一つの方法です。

6. ヒューマンサイエンスのアノテーション、LLM RAGデータ構造化代行サービス

教師データ作成数4,800万件の豊富な実績

ヒューマンサイエンスでは自然言語処理に始まり、医療支援、自動車、IT、製造や建築など多岐にわたる業界のAIモデル開発プロジェクトに参画しています。これまでGAFAMをはじめとする多くの企業様との直接のお取引により、総数4,800万件以上の高品質な教師データをご提供してきました。数名規模のプロジェクトからアノテーター150名体制の長期大型案件まで、業種を問わず様々なアノテーションやデータラベリング、データの構造化に対応しています。

クラウドソーシングを利用しないリソース管理

ヒューマンサイエンスではクラウドソーシングは利用せず、当社が直接契約した作業担当者でプロジェクトを進行します。各メンバーの実務経験や、これまでの参加プロジェクトでの評価をしっかりと把握した上で、最大限のパフォーマンスを発揮できるチームを編成しています。

アノテーションのみならず生成系AI LLMデータセット作成・構造化にも対応

データ整理ためのラベリングや識別系AIのアノテーションのみでなく、生成系AI・LLM RAG構築のためのドキュメントデータの構造化にも対応します。創業当初から主な事業・サービスとしてマニュアル制作を行い、様々なドキュメントの構造を熟知している当社ならではのノウハウを活かした最適なソリューションを提供いたします。

自社内にセキュリティルームを完備

ヒューマンサイエンスでは、新宿オフィス内にISMSの基準をクリアしたセキュリティルームを完備しています。そのため、守秘性の高いデータを扱うプロジェクトであってもセキュリティを担保することが可能です。当社ではどのプロジェクトでも機密性の確保は非常に重要と捉えています。リモートのプロジェクトであっても、ハード面の対策のみならず、作業担当者にはセキュリティ教育を継続して実施するなど、当社の情報セキュリティ管理体制はお客様より高いご評価をいただいております。

 

 

 

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