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多言語組版ノート:InDesignの段落スタイル設定(インデントとスペース・タブ)

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2026.1.14

多言語組版ノート:InDesignの段落スタイル設定(インデントとスペース・タブ)

日本語版のInDesignデータを翻訳・レイアウト調整して英語版を作り、さらに欧文・多言語に展開する際の段落スタイルについて考える3回目。今回は読みやすさだけでなく作業効率に影響する項目もあります。前工程(日英)で適当に誤魔化すと後工程(多言語)の品質とコストに響きますので、丁寧に見ていきましょう。

 

 

インデントとスペース|Indents and Spacing

 

1. 揃え|Alignment

日本語版InDesignのデフォルトは均等配置ですが、英語版のデフォルトは左揃えです。日本語組版は原則として均等配置ですが、欧文組版はケースバイケースです。日本語から英語に展開する際、「揃え」を漫然と均等配置のままにしていないでしょうか。揃えを日英で統一する必要はありません。モノによっては左揃えに変えた方がずっと良くなるでしょう。

 

文芸書のように長文を淡々と通読するための組版なら均等配置/左揃えのどちらでも良いでしょう。実用書やマニュアルのように見出し・本文・手順・注意書き、と様々な短文が組み合わさった組版なら頭揃えの方が良く、均等配置にするメリットはあまりありません。

 

揃えについてはこちらもご覧ください。
>> 多言語組版ノート:ハイフネーションで組版の体裁を整える

 

2. 行末を揃える|Balance Ragged Lines

 

不揃いな行末のバランスを整える機能で、段落コンポーザーかつ揃えが均等配置以外の場合に作動します。見出しに使えそうですが機械的に行長を均等にするため、改行位置に拘る場合は手調整が必要になります。また、最終行を含めた段落全体で均等にするため行長が組幅より短くなりがちで、本文にはあまり向いていません。

 

3. オプティカルマージンを無視|Ignore Optical Margin

 

オプティカルマージン揃えとは、行頭や行末に約物や余白の多い文字(A・T・Vなど)があって凹んで見えるとき、それらをテキストフレームから僅かにはみ出させて視覚的に揃って見えるようにする機能のこと。うまく使いこなせば組版がより綺麗になります。箇条書きや自動番号など、はみ出し不要な段落は「オプティカルマージンを無視」した方がよいでしょう。

 

4. 1行目インデント|First Line Indent

文芸書の組版なら段落の境界は1行目インデントが適しています。行間が常に一定で読むペースを乱さないからです。日本語は1字下げですが英語はそれでは足りません。そこが段落の頭であることがひと目でわかる最小限の幅まで広げます。「日本語文字組版→文字組み」で字下げしていた場合、欧文・多言語コンポーザーでは無効になりますのでここで設定し直す必要があります。

 

1行目インデントについてはこちらもご覧ください。
>> 多言語組版ノート:段落の境界を明確にする

 

スペース連打や全角スペースでインデントするのは禁忌です。日本語と異なり欧文のスペースの幅はフォントによって異なるため、英語・多言語の字下げ幅がうまく制御できません。また全角スペースは欧文フォントにはないため文字化けします。日本語制作の時点で英語以降を意識したデータづくりをすることが望まれます。

 

5. 段落前のアキ/段落後のアキ|Space Before/Space After

実用書やマニュアルの組版なら段落の境界は段落間隔を空けるのが適しています。見出し→本文、図→説明、画面→手順、といった構成が多く、読むペースよりも項目ごとのまとまりが優先だからです。アキ量は半行か1行が適当です。

 

段落の間隔についてはこちらもご覧ください。
>> 多言語組版ノート:段落の境界を明確にする

 

 

空行で段落間隔を空けるのは禁忌です。修正や翻訳に伴って行数が増減した結果、1行目に意味もなく空行が出現することがあるためです。段落前後のアキで間隔を空ければこのようなことは起きません。

タブ|Tabs

 

箇条書きや目次・索引など文字の横位置を揃えるときに使う設定です。「インデントとスペース」「箇条書き」と連動しており、単なるインデントや箇条書きならそちらを使った方がよさそうです。「タブ」は左揃え以外のタブや1行に複数のタブを設定する場合など、揃えをより細かく制御したいときに使います。

 

 

2行目以降をインデントするために「ここまでインデント」文字を挿入するのは手軽ですがあまりお勧めしません。「ここまでインデント」を挿入した行のフォント・文字サイズ・語長・字幅などにインデント幅が左右され、制御しにくいからです。単なる箇条書きなら「箇条書き」で設定し、図のような場合は「ここまでインデント」を使わない作り方をした方がよいでしょう。

 

 

箇条書きをスペース連打や全角スペースでインデントするのは論外で、事故データと言わざるを得ません。決してきれいには揃いませんし、修正や翻訳で送りがずれる度にやり直しになりますから、品質は下がり工数は膨らみます。日英の時点でインデントとタブを正しく設定する必要があります。事故データを後工程に流したりしたら業務妨害も同然です。

 

6. リーダー|Leader

目次等でリーダーを設定する場合、日本語の中黒や3点リーダーは欧文では使えません。通常はピリオドですが、隙間なくびっちり打つと目障りなのでまばらにしましょう。目次項目と参照ノンブルの対応を見間違えない程度でよいのです。

 

目次の点線についてはこちらもご覧ください。
>> 多言語組版ノート:句読点

主な参考資料

Nigel French, InDesign Type: Professional Typography with Adobe InDesign (3rd edition), 2014

 

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