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【機械翻訳検証】GoogleとDeepLでスタイルエラーを回避できるか① ~文章の並びを操作の順序と一致させる~

【機械翻訳検証】GoogleとDeepLでスタイルエラーを回避できるか① ~文章の並びを操作の順序と一致させる~

取扱説明書や技術資料などの文書で機械翻訳を使用する場合には、適切な機械翻訳エンジンを選択することが重要です。
最適なエンジンを選択することで、ポストエディットに必要な時間や労力を大幅に削減できます。

 

このシリーズでは、複数の機械翻訳エンジンを比較し、スタイルエラーを回避できるのかを検証します。 第1回目は、説明書の操作順序が、翻訳に正しく反映されているかを検証します。

 

まず、下記のような機械操作に関する文書では、文章の並びを操作の順序と一致させる(イメージの選択→[Save]ボタンをクリック)ことにより、操作をしながら読む、ユーザーにとってわかりやすい訳文となります。

 

・該当するイメージを選択し、[Save]ボタンをクリックします。
→〇 Select the target image and click the [Save] button.
→× Click the [Save] button after selecting the target image.

 

そこで、このような文章が機械翻訳ではどのように処理されるのか、Google翻訳とDeepLで検証しました。

目次

1. 検証①

  • ・原文:データを挿入するには、削除したいデータ行を選択した状態で[挿入]ボタンをクリックします。
  • Google翻訳:To insert data, select the row of data you want to delete and click the Insert button.
  • DeepL:To insert data, click the [Insert] button while selecting the data line you want to delete.

 

Google翻訳は、操作の順序が翻訳に正しく反映されています。修正は、「Insert」の前後に角括弧を入れるだけです。

 

一方で、DeepLは、言語的な誤りはありませんが、「while」を使うことで、訳文の並びが、操作順序と反対になっており、分かりづらいスタイルの文章になっています。

 

したがって、この例に関しては、Google翻訳の方が、スタイルの基準を満たしています。

2. 検証②

  • ・原文:接着剤を5分間硬化させた後、溝を合わせて、表裏の部品を慎重に押します。
  • Google翻訳:After curing the adhesive for 5 minutes, align the grooves and carefully press the front and back parts.
  • DeepL:After allowing the glue to cure for five minutes, carefully press the front and back parts together, aligning the grooves.

 

この例文でも、Google翻訳は、操作の順序が翻訳に正しく反映されています(溝を合わせる→表裏の部品を押す)。

 

一方、DeepLでは、「溝を合わせて」が「表裏の部品を押す」の後ろに分詞構文で入っており、操作の順序が分かりづらいです。さらに、「…, aligning the grooves」は「講を合わせながら」という意味ですが、結果を表す分詞構文としても捉えることができるため、ユーザーが誤って、「接着剤を5分間硬化させた後、表裏の部品を慎重に押し、溝を合わせます。」と解釈する恐れもあります。

3. 検証③

  • ・「ワークグループ」欄に、共有したい他のパソコンと同じ名称を半角英数字で入力し、[OK]をクリックします。
  • Google翻訳:In the “Workgroup” field, enter the same name as the other computer you want to share in single-byte alphanumeric characters, and click [OK].
  • DeepL:Enter the same name as the other computer you want to share in the “Workgroup” field, and click [OK].

 

この例文は、Google翻訳とDeepL、両方とも操作の順序が翻訳に正しく反映されています(名称を入力する ⇒ [OK]をクリックする)。

 

しかし、手順の説明で、操作を行う場所(「in the “Workgroup” field」)は文頭に置くのが一般的で、かつ読みやすいです。Google翻訳の訳文では問題はありませんが、DeepLでは、「in the “Workgroup” field」が最初の操作の後ろにあるため、文頭に移動することをおすすめします。

 

※DeepLでは、原文の「半角英数字で」(single-byte alphanumeric characters)が反映されていません。おそらく、英語では全角・半角の概念がないため、システムが反映しなかったと思われます。大きな問題ではありませんが、原文にある限り、訳文でも反映することをおすすめです。

 

このように、通常、IT/FA関連の翻訳は、テクニカルライティングの基本原則に従います。そのため、ポストエディットの際は、機械翻訳で生成された訳文がテクニカルライティングの一般的なスタイルと一致しているかを確認し、必要に応じて修正する必要があります。

 

 

執筆者情報

アンディ パークマルチリンガルトランスレーショングループ
日英翻訳レビューアー

  • ・前職では、4年ほどITエンジニアとして従事、その後8年間英会話講師として教育プログラムの策定や講師育成に従事。
  • ・IT関連分野、ビジネス分野を中心とした翻訳歴11年。
  • ・現在はFA関連製品を中心に、製品マニュアル、ヘルプ、業務マニュアルなどの日英翻訳作業や翻訳品質管理に従事。
  • ・機械翻訳エンジンの日英翻訳品質評価・検証を担当。
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