今回は2015年12月に国内企業様向けに実施させていただいた
「翻訳・機械翻訳に適した英文作成セミナー」の内容を
ご紹介させていただきます。
こちらの企業様では、Web上のサポートコンテンツに
すでに一部の言語に機械翻訳を導入されていて、
ヒューマンサイエンスでは、機械翻訳導入にあたって
原文となる英文の品質検証や英文作成のガイドライン作成などの
コンサルティングを継続的に実施させていただいています。
2016年には29言語に展開されている取扱説明書にも
機械翻訳を本格的に導入していきたいという計画を立てられています。
しかし、現状の英文に次のような問題点があり、
機械翻訳の品質向上の妨げになっていました。
・一文が長い
・不必要な語句が入っていて冗長
・構文が複雑で、読みにくい
・あいまいでわかりにくい
・書き方や用語が統一されていない
そこで、英文の問題を解決し、機械翻訳の品質を向上させるために
「翻訳・機械翻訳に適した簡潔でわかりやすい英文」の
書き方を定着させるためのセミナーを実施させていただくことになりました。
ご参加いただいたのは社内の取扱説明書などの制作に関わられている
ディレクターの方々、また英文作成や翻訳を依頼されている
制作会社の英文ライターの方々を中心とした49名の方々です。
セミナーの中では、翻訳・機械翻訳しやすい英文を書くための
具体的な17個のテクニックについて、
ワークショップにも取り組んでいただきながらご説明しました。
セミナー後のアンケートでいただいた感想を一部ご紹介します。
●良かった点、実務に役立つと思った点
・翻訳しやすい英文のポイントは普段のライティング
(メールや資料作成)にそのまま使えると思った
・実際にシンプルイングリッシュからの機械翻訳を
検討していこうと考えているので、留意点や精度がわかりとても良かった
・「英文→他言語に翻訳することも見据えた英文」と
いう視点が新鮮で勉強になった
・英文作成の際に心がけるポイントを
「○○を使用するのは一文中×回が目安」など
具体的に示していただけたのが良かった。
今一度意識し、ライティング時に気を付けようと思った
・機械翻訳でも、英文のブラッシュアップによって
改善率がそれなりに見込めることが数値の具体例でわかった
・長いわかりづらい文章を簡潔なわかりやすい文章に
リライトするスキルは、ライターとして常に課題だと思ったので、
実務でも意識的に実践していきたいと思った
●物足りなかった点、もっと知りたかった点
・機械翻訳に関する情報(コーパスの活用など)について、
もっと知りたかった
・誤った英文(機械翻訳に適さない)をどのようにチェックして
流出を防いでいるのかが知りたかった
・機械翻訳に適した英文のポイントを、もっと知りたかった
・紹介されたテクニックの優先順位を知りたかった
・リライト後の例文がもっとあると良かった
皆さんご自身が日頃作成されている英文について、
改めて見直す機会としていただけたようで良かったです!
原文の品質は、機械翻訳の品質を左右する大変重要な要素です。
日頃から翻訳・機械翻訳を意識した英文を作成することで、
機械翻訳の品質を大きく向上させることができます。
また、翻訳の品質だけでなく、英文自体も簡潔でわかりやすくなりますので、
英文のコンテンツ自体の品質向上にもつながります。
皆さんも一度、翻訳や機械翻訳化にあたって
現状の英文コンテンツの品質をぜひ一度見直してみてください!
ヒューマンサイエンスでは、翻訳・機械翻訳に適した
英文作成のガイドライン作成や、企業向けにカスタマイズした
セミナーを実施しています。
現状の英文の品質評価と改善に向けたアドバイスも行っていますので、
お気軽にお問合せください。