DITA・CMSソリューション:事例
ヒューマンサイエンスでは、長年にわたり、数多くのお客様に、大量ドキュメントを効果的に管理するためのソリューションを提供しております。
そのためのキーテクノロジーとなっているのがDITA & CMSであり、この分野における技術とノウハウにおいて、ヒューマンサイエンスは業界の先頭を走ってまいりました。
これまでに当社がお手伝いさせていただいたお客様は、業種や企業規模、また抱えておられる課題もさまざまで、課題の解決に必要なプロセスもさまざまでした。
当社では、そのさまざまなケースにおいて、DITA & CMSを中心とした手法を用いてお客様固有の課題に取り組み、課題の解決を図ってまいりました。
ここでは、ヒューマンサイエンスのDITA & CMSソリューションの事例を詳しくご紹介します。
なお、ここでご紹介できる事例はわずかですが、ほかにも数多くの事例があります。詳しくはお気軽にお問い合わせください。




【ケース1】横河電機株式会社様
「DITA推進のためのトピックライティング・品質改善を支援」
横河電機株式会社様(http://www.yokogawa.co.jp/)ではドキュメントの制作にDITAを使ったCMSを採用しており、組版コストの削減や効率的な翻訳管理を実現してきました。
ヒューマンサイエンスはその取り組みをさらに推し進めるため、トピック指向ライティングの徹底というテーマのもと、文章品質の改善に取り組みました。
具体的な施策としては、文章が再利用しやすいという観点と、わかりやすさ、読みやすさ、探しやすさなどの観点から、既存マニュアルの評価・分析を行いました。
- ■お客様の課題
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①DITAとCMSを導入したが、導入効果が十分に得られていない
DITAの特長である、文章の再利用による効率アップが不十分でした。
②ドキュメントの品質が悪い
文章そのものについて、分かりやすさ、読みやすさ、探しやすさの観点で改善の余地がありました。
- ■プロセス
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STEP1:対象マニュアルの選定
- お客様側のご担当者のご協力を得て、課題要因の分析の対象となるマニュアルを選定。
STEP2:課題の要因分析
- 対象マニュアルの分析の観点を決めて、課題要因を分析。
STEP3:報告会の実施
- 課題要因を分析した結果をレポートにまとめ、ステークホルダーの方たち向けの報告会を開催。
- 様々な階層のステークホルダーが報告会にご参加いただき、ドキュメント改善の方向性に関する合意形成の場となりました。
- [報告書例]
STEP4:トレーニングセミナーの開催
- 合意形成ができたマニュアルを題材として、ライティングを実際に担当するライター様を対象にしたトレーニングセミナーを開催。
- [トレーニングの内容]
- ・トレーニング日程:1日間
- ・テキスト:お客様の実際のマニュアルを講習テキストとして使用。
- ・主な講義内容:「目次構成の改善」「文章表現のブラッシュアップ」「レイアウトの再考」など
- ・グループディスかション:演習問題での題材を用いて、どのように改善できるかをグループでディスカッション。
- ・プログラム:(下図を参照)
- >>【関連ソリューション】研修・セミナー
- ■効果
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①DITA導入効果アップのためのトピック志向ライティングの習得
長年のライティング実績を持つ講師陣が、客観的視点からの改善ポイントにフォーカスして講義を行った結果、内製では気づきにくい改善点と有効な解決方法を習得していただきました。
お客様からも「マニュアルの改善が必要という漠然とした意識がありながらも、なかなか根本的な改善につながらなかったが、セミナーを通じてドキュメントのプロによる客観的な指摘を受け、マニュアルの根本的な改善につながった」とのお声をいただきました。
②プロセス改善による効率化、工数削減を実現
- 完成イメージを共有できるサンプルの作成、改訂の方針やレビュー時のチェックポイントの共有というプロセスを組み入れることで、ステークホルダーとの合意形成がスムーズに進むようになりました。その結果、DITA導入目的のひとつである工数削減を実現しました。

【ケース2】株式会社エジソン様
CMS(Author-it)導入コンサルティング、マニュアル作成
株式会社エジソン様(http://www.e-mall.co.jp/)は排出事業者・管理会社・産業廃棄物収集運搬・処理業者向けのシステムを開発・提供をしています。
各システムのユーザー向けにマニュアルを提供していますが、産廃収集・処理・リサイクル業向け総合管理システム「環境将軍R」を開発するに際して、以下の課題をお持ちでした。
- ■お客様の課題
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①カスタマーサポートへの問合せ件数が一向に減らない
- 旧システムのマニュアルはすべて社内で制作されていましたが、ユーザー側でマニュアルが十分に活用されておらず、カスタマーサポートへの問合せ件数が一向に減らない状況でした。
②マニュアルメンテナンスの工数削減
- マニュアルのメンテナンスに膨大な時間がかかっており、作業時間を大幅に削減する必要がありました。
③顧客別にマニュアルを容易にカスタマイズしたい
- システムの機能を顧客ごとにカスタマイズするため、マニュアルも顧客ごとに容易にカスタマイズできる仕組みが必要でした。
- ■プロセス
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STEP1:課題解決のためのソリューション提案
- お客様の課題解決のための最適なソリューションとして、トピックライティングとCMS(Author-it *)の導入をご提案。
- *「Author-it」はAuthor-it Software Corporation の製品です。
STEP2:旧版マニュアルの分析評価
- 旧版マニュアルを評価分析し、分かりやすさ、検索性、メンテナンス性にポイントを置いた改善方針をご提案。
STEP3:CMSを導入したマニュアル制作
- 分かりやすさ、探しやすさに重点を置いたテンプレートを設計。
- 「Author-it」上で、テンプレートにしたがってトピック単位の文章執筆。
STEP4:マニュアル制作教育研修
- マニュアル制作担当者様向けに、CMSの操作方法や運用方法の教育研修を実施。
- ■効果
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①生産性の向上
「Author-it」の以下のような特長を活かすことで、作業性の向上を実現しました。
・Wordに近い操作性であるため導入時の習熟が容易。
・トピック単位のコンテンツ管理に優れているため、マニュアルの改訂や顧客ごとのカスタマイズが容易。
・トピックライティングが可能であるため、複数のテクニカルライターによる執筆が可能。
②メンテナンス性の向上
分かりやすい文章をトピック単位で執筆することで、記事の共有や再利用が容易になり、メンテナンス性が向上しました。
また、マニュアル制作の担当者向けに、「Author-it」の操作方法や運用方法の教育研修を開催し、マニュアルカスタマイズ時の負担を軽減しました。
③顧客ごとのマニュアルのカスタマイズが容易に
「Author-it」でトピック単位での文章の共有や再利用をすることで、顧客ごとの機能サポートに応じてマニュアルをカスタマイズするのも容易になりました。
●顧客ごとの必要なパーツ(説明記事)の組合せ
●各社向けの共通記事の一括更新
【ケース3】国内プリンター開発・製造 A社様
DITA化のための構造化設計、トピックライティング・XML(DITA)編集・英訳版展開・CMS提案
A社様が従来制作してこられたマニュアルは、FrameMakerベースで組まれた、PDF出力形式のマニュアルでした。
制作方針を再検討され、既存の資産を活用しつつオンラインマニュアルに変更することに。またこれを機に、マニュアルをDITA化を行う必要がありました。
- ■お客様の課題
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既存のマニュアルデータを活用しつつ、マニュアルのオンライン化、DITA化を行う必要がありました。
- ■プロセス①:DITA化
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STEP1:構造化設計
- DITA規格(規則)に従って、複数ライターが並行して作成するための規則として、構造化基準書を作成。
STEP2:トピックライティング
- STEP1で作成した基準書(リライトルール、スタイルガイド)に基づいて、既存マニュアルの文章をトピックライティングによりリライト。
STEP3:XML(DITA)編集
- オーサリングツールとしてoXygenを採用。
- oXygenは、編集操作がしやすく、ファイル参照や検索機能などが充実している点が採用の決め手になりました。
STEP4:HTML、PDF変換出力
- WebWorks ePublisherを使用して、HTMLおよびPDFのスタイル設定・出力を実施。
- WJavaScript等を使い、見栄えのする動的なHTMLファイルを表現しました。
- ■プロセス②:英語版作成
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STEP1:日英翻訳
- DITA化された和文マニュアルを英語文に翻訳。
- >>【関連ソリューション】英語翻訳・多言語翻訳
STEP2:XML(DITA)編集
- オーサリングツールとしてoXygenを使って編集。
STEP3:HTML、PDF変換出力
- WebWorksPublisherを使用して、HtmlおよびPDFのスタイル設定・出力を実施。
- JavaScript等を使い、見栄えのする動的なHTMLファイルを表現しました。
- ■プロセス③:CMS導入提案
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STEP1:CMSの導入コンサル
- 既存ドキュメントを分析し、数あるCMSの中から最適なCMSを選定。
- さらにCMS導入による効果を検証。
STEP2:CMSの導入
- テンプレート設計、非構造化文書の構造化、データ移行を実施。
STEP3:CMS導入後の運用研修
- マニュアル担当者を対象にしたCMSの操作、運用方法の段階的なレベルアップ。
- ■効果
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①マニュアル制作手法の標準化
マニュアルの制作方法を標準化することで、従来の属人的なマニュアル制作手法からの脱却を実現しました。
②ワンソースマルチフォーマットによる生産性の向上
ワンソースからHTMLやPDFなど複数の出力形態に手軽に変換できるようになり、スピードとコストの両面で大幅な改善を図ることができました。
費用の目安
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