前回のブログでは、IT系のマニュアルをGNMTで翻訳した場合の実例と課題を紹介しました。 今回は過去にヒューマンサイエンスが対応してきた、医療機器と工業機械分野の取扱説明書をGNMTで翻訳した場合の検証結果を報告します。
医療機器(英日)
上のケースの場合、用語集への準拠が問題になります。 この短い文の中で、Anionの訳が「アニオン」と「陰イオン」の間で揺れています。 これを用語集に従って統一する必要があります。 「である」調が、文書の他の部分と合っているかどうかの確認および修正も必要です。
機械取扱説明書(日英)
このケースでは、参照先のタイトル「安全上のご注意」の訳が実際に”Safety Precautions”であるかどうかを確認する必要があります。 用語集やスタイルガイドへの準拠についても確認が必要です。
まとめ
IT、医療、機械の翻訳ジャンルを問わず、用語集、スタイルガイド、参照先の確認が必要です。 前回と今回で取り上げた例文は、いずれも意味としては正しく訳されていますが、原文が長文になるに従って誤訳、訳抜け、訳語の繰り返しといった問題が出てきます。 そのため、訳文の意味が正しいかどうかを人間が確認および修正する「ポストエディット」も必要になります。
上記の問題点は大きく2種類に分けられます。 機械的に解決できるものと人手による解決が必要なものです。
用語集とスタイルガイドへの準拠については機械的に対応できます。 一方、参照先の確認や文体の統一、訳文の意味の確認については、ある程度の自動化は可能なものの、人手によるポストエディットが必要です。 ヒューマンサイエンスのソリューションでは、テクノロジーと人手を組み合わせて、それぞれの問題点をワンストップで解決します。