品質管理

日本語翻訳・ローカリゼーションの品質管理

ヒューマンサイエンスでは、(1)翻訳者の採用・管理、(2)用語集・スタイルガイドの整備、(3)専任のレビューアによるレビューという3つの段階で相互に補完しつつ多層的な品質管理を行うことで、高品質な翻訳を実現しています。


▼徹底した翻訳者の管理体制
▼高品質を実現する用語集・スタイルガイド
▼専任のレビューアによるフルレビューとチェックツールの活用

徹底した翻訳者の管理体制

ヒューマンサイエンスの翻訳者は、独自の翻訳トライアル(テスト)に合格した各分野のエキスパート。日本語翻訳・ローカリゼーションにおけるトライアルの合格率は約8パーセントという狭き門です。


また、翻訳者をプロジェクトにアサインする際は、作業要件や品質要件を事前にお客様にしっかりとヒアリングしたうえで、過去に蓄積した豊富なデータとノウハウに基づき、最適な翻訳者を慎重に選定します。


仮によく似た分野であっても、

  • 翻訳対象が「マニュアル」なのか、「カタログ」なのか、「技術文書」なのか
  • 対象者が「一般ユーザー」なのか、「技術者」なのか
  • お客様が求めるのが「自然な翻訳」なのか、「逐語的な翻訳」なのか

などによって、選定すべき翻訳者は異なるからです。

翻訳者採用・管理のプロセス

ヒューマンサイエンスでは、翻訳者の採用とプロジェクトの中での管理を一貫したプロセスとして実施しています。


翻訳者管理

トライアルの手順
  • 1. トライアルはヒューマンサイエンスのオリジナルの問題文にて実施します。各数百ワードという少量の翻訳試験ですが、少量の中で翻訳者の力を見極めるため、時間をかけて問題を作り込みます。また、翻訳者の知識が時流に合ったものかどうかを見るため、定期的に問題文を変更しています。
    トライアルカテゴリ :「IT」「マーケティング」「業務文書」「契約文書」「映像」

  • 2. 社内のテクニカルレビューアおよびリンギスティックレビューアのチームが、通常の翻訳プロジェクトと同じ項目・観点でチェックを行い、レビューアチームの審議の上で合否を判定します(合格率:8%)。
    >>品質管理3 (専任のレビューアによるフルレビューとチェックツールの活用)

  • 3. 登録された翻訳者のトライアルの得点、傾向、得意分野をすべてデータベース化しています。
トライアル時の評価項目

5つのトライアル評価項目

①翻訳品質
  • ・誤訳がないか
  • ・不自然な表現が使われていないか
  • ・適切なスタイル・用語が使われているか
②表記
  • ・スペルミス、翻訳漏れがないか
  • ・ダブルバイト、ダブルスペースが含まれていないか
  • ・数値が正しいか
  • ・指定の用語が使用されているか
  • ・正しい記号(コーテーション、括弧など)が使われているか
  • ・スペルミス・翻訳漏れがないか
③専門知識

トライアル対象分野の背景知識があるか

④対応力
  • ・メールなどによるコミュニケーションが適切か
  • ・納品データや提出資料に不足がないか
  • ・不明点や例外処理を行った箇所についての申し送りがあるか
⑤実績

翻訳実績が十分にあるか

プロジェクト開始時
  • ①作業要件や品質要件をお客様に確認
  • ②データベースから、下記要素にマッチする翻訳者を選定
    得意分野
    作業実績
  • ③過去の評価が高い翻訳者からプロジェクトにアサイン
    ※過去の実績をもとに、評価基準「ランクAA」「A」「B」「評価なし」の4段階で翻訳者を管理しています。
プロジェクト終了時
  • ①エラー検出状況やお客様からの要望をまとめて、翻訳者にフィードバック
  • ②Web上の翻訳者データベースにエラー検出状況を登録し、共有情報として蓄積
情報管理

機密情報の管理(ISMS、教育、入退室、セキュリティルーム)についてはこちら

高品質を実現する用語集・スタイルガイド

翻訳の品質を左右する大きな要素となるのが、用語・スタイルの統一です。どんなに翻訳の訳文がきれいでも、用語やスタイルがバラバラだと、文章の意図が正しく伝わらず、誤解が生じたり、さまざまな問題につながるからです。
特に、大量の文書を翻訳する場合は通常、複数の翻訳者で作業を分担しますので、プロジェクト全体で用語・スタイルを統一することが重要になります。


ヒューマンサイエンスでは、必要に応じ、翻訳前に翻訳対象の原稿を確認し、統一すべき用語・スタイルを漏れなく洗い出したうえで、用語集・スタイルガイドを作成します。

用語集とは

翻訳に使用する訳語をまとめたリストです。翻訳前に、製品名や専門用語などの統一すべき訳語を定めた用語集を作成することで、文書全体で一貫した訳語を使用して翻訳ができます。


(例)用語集がないと、訳語がバラバラになり、混乱の原因となります。

img_termlist_lang_en_jp


特に、まとまった分量を複数の翻訳者で分担して翻訳する場合は、用語集がないと使用する訳語が翻訳者によって異なり、用語の不統一が生じてしまいます。
ヒューマンサイエンスでは、翻訳前に統一すべき用語を洗い出し、用語集を作成してから翻訳することで、訳語の不統一やエラーを防いでいます。
お客様の方でご指定の訳語がある場合は、翻訳前にご提供いただければ、その訳語を用語集に含めて翻訳します。

用語集に含める対象(例)
  • ●ご提供の用語集(部品、社名、製品名、機能名など指定の訳語がある語)
  • ●ご提供の用語集に含まれない用語
    ・新たに搭載される機能・技術に関する用語
    ・翻訳不要文言(拡張子やプログラムコードなど)
  • ●動詞
  • ●単位記号
  • ●その他頻出用語
  • など
スタイルガイドとは

翻訳に使用するスタイル(表現・表記・文法など)についてのルールを定めたリストです。
用語集と同様に、翻訳前にスタイルについてのルールを定めておくことで、文書全体でスタイルを統一することができ、翻訳品質が向上します。


(例)スタイルガイドがないと、表記や表現がバラバラになります。

img_termlist_style_en_jp


ヒューマンサイエンスでは、翻訳前にクライアントやプロジェクトごとにスタイルガイドを作成し、文書全体で統一の取れた高品質な翻訳をお客様にご提供しています。使用される記号や数字の表記方法は言語によって異なるため、言語ごとのルールに応じたスタイルガイドを作成します。

スタイルガイドに含める内容(例)
  • ●お客様ご指定のルール
  • ●各国語のルール

    ・大文字、小文字の使い分け

    ・数字書式(桁区切り、小数点)

    ・記号、符号の表記(コーテーション、アポストロフィー、括弧など)

    ・文章のスタイル

    ・警告文、注意文のスタイル

    ・参照文のスタイル

専任のレビューアによるフルレビューとチェックツールの活用

マニュアルやパンフレットなどの翻訳では、数値や単位記号、定型文言に誤りがあると、重大なトラブルにつながったり、ユーザーの信頼を損なうことがあります。
ヒューマンサイエンスでは、人によるチェックとツールによるチェックの二重の体制を敷いてエラーを防止しています。
翻訳者に依存する品質管理体制ではなく、チーム全体で品質を保持する仕組みがあることで、大規模案件でも安定した品質をご提供し続けています。

専任のレビューアによる
フルレビュー

専任のテクニカルレビューア、リンギスティックレビューアが、原文と訳文を付き合わせてのフルレビューを行います。


レビュー項目の一例
・誤訳
・訳抜け
・形式の誤り
・ケアレスミス
・クライアント規定
・流用処理
・保留処理
・日本語表現


SEとして豊富な経験を持つレビューア、プログラマーの経験を持つレビューア、IT業界の日本語を16年読み続けてきたベテランレビューアなど、スキルフルなレビューアチームがさまざまな案件に対応します。


納期までが短く翻訳者を複数アサインしないといけない、技術的に間違いのない文章を作りたい、日本語としてより自然な読み物にしてほしい、どんなご要望でもご相談ください。

ツールを活用した品質管理

ヒューマンサイエンスでは、Tradosや独自開発のオリジナルツールを使用して表記や用語の翻訳チェックを実施。人の目では拾いきれない下記のようなエラーも確実に防止します。

  • スペルミスはないか
  • 原文の中に入っている数値と訳文の中の数値は合っているか
  • お客様ご指定の用語は適切に使用できているか

納品後に、お客様の方で数値や単位記号などの形式的なチェックをしていただく手間をおかけしません。


特に、短期間で大量の翻訳を複数の翻訳者で分担する場合は、翻訳者間で表記や用語に不統一がないかを確認するため、ツールによるチェックが力を発揮します。

人によるチェックとツールによるチェックの比較

チェック項目(例) 人による
チェック
(目視&検索
など)
ツールによる
チェック

表記

・ダブルバイト・ダブルスペース

・文末の句点漏れ

・記号の重複

・全角記号

用語・定型文言

訳漏れ・複数訳文・複数原文のチェック・数値表記

・括弧

・タブ

・文頭の大文字の原文一致

・単位記号の前後のスペース

言語ルール

・記号の前後のスペース

・数字書式

・コーテーション

スペルミス

○…チェック可能
△… 部分的にチェック可能 (人によるチェックの場合は、チェック漏れが生じる可能性あり)



人によるチェックとツールによるチェックの守備範囲の違い

概念図

使用するチェックツール(例)

Trados QA Checker、QA Distiller、Xbench、UI Checker(弊社独自ツール)など、目的に応じて複数のツールを使用して、エラーを検出します。

具体的なチェック項目については、スタイルガイドや翻訳内容に応じて、ローカリゼーションエンジニアがプロジェクトごとにカスタマイズします。重点的にチェックが必要な項目がある場合は、事前にお知らせください。